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社長なんか絶対に面接に出さない方がいい理由。

こんにちは。ミライユの岡田です。
今回は少し特殊な弊社の採用プロセスについての考え方をお話したいと思います。ミライユでは今まで①社長が全プロセスを担当する → ②社長1次面接、その後事業部で最終面接 →③事業部だけで採用を完結(社長は絡まない)と採用プロセスを変化させてきました。その経緯や理由などをまとめてみます。 

採用で大事にしているポイント

僕が採用をしていく上で大事だと考えているのは次の通りです。他にも細々したものはあると思いますが採用担当へ求める力として4つ、採用基準として3つの7つに概ね集約しているのだと思います。
■採用担当に求める力
①-1採用担当が企業理念や事業ビジョンをちゃんと理解しているか
①-2そのビジョンを正しく面接時に伝えられているか
①-3候補者の方のキャリアビジョンを正しくヒアリングできているか
①-4そのキャリアビジョンに対してミライユでの実現性をフラットな目線で伝えられているか(ミライユで採用したらその人は幸せになるのか)
■採用基準
②-1ミライユの求めている人材理念やカルチャーにフィットしているか(ピュアな価値観か、自分の成長を信じられるかなど ※参考 ミライユの人コンセプト
②-2その人を採用することによって、企業理念や事業ビジョンの実現が加速されるか
②-3その人をいっしょに働くメンバーとして気持ちよく迎え入れることができるか。またその人を幸せにしたいと思えるか。

【採用プロセス変更 第一段階】社長一次面接 → 事業部で最終面接 

今までのミライユの採用プロセスは僕が創業期~3年目ぐらいまでは、僕が採用を全部担当していました。スタートアップ時にはよくあることかなと思います。だからこそ自分が直接想いを語って採用したメンバーには思い入れは強いですし、今でも一人ひとり彼らのために何ができているのかな?楽しく仕事はさせてあげられているのかな?成長体感持ててるかな?など気になり続けるものです。
しかしながら3年目の途中あたりから僕が全プロセス担当してしまうことに対して違和感が生まれてきました。漠然と「自分が全部やっちゃうと、会社が成長しないな~」と思ったのがきっかけです。理由としてはこんなことを考えていたと思います。

・結局自分しか企業理念やビジョンを語れない組織になってしまう
・ビジョンを語れない事業部長には人はついていかないものだと考えている
・社長が採用したから~~という理由でメンバーに責任を持たない組織になる
・カルチャーは現場のメンバーが作るもので社長が作るものではない。(そのうち現場感のないこと言ってしまう。)
・そもそも採用は社長自身ではなく理念やビジョン、社員が作り醸成するカルチャーや空気感に動機付けしたほうが強い

要するに現場に採用権を委譲してしまった方が今後の会社の成長にとっては絶対的に正しいと判断をしたのです。ただ採用担当に求める力で挙げた以下の4つについてはスキルが必要なため、ここについてはまず僕が担当し、そこで採用したいな~と思える人材の場合にメンバーに引き継ぎ、最終判断をしてもらうというプロセスに変更しました。

※再掲※
■採用担当求める力 →これは社長が担当
①-1採用担当が企業理念や事業ビジョンをちゃんと理解しているか
①-2そのビジョンを正しく面接時に伝えられているか
①-3候補者の方のキャリアビジョンを正しくヒアリングできているか
①-4そのキャリアビジョンに対してミライユでの実現性をフラットな目線で伝えられているか(ミライユで採用したらその人は幸せになるのか)


■採用基準に沿って意思決定する →これを事業責任者が担当
②-1ミライユの求めている人材理念やカルチャーにフィットしているか(ピュアな価値観か、自分の成長を信じられるかなど ※参考 ミライユの人コンセプト
②-2その人を採用することによって、企業理念や事業ビジョンの実現が加速されるか
②-3その人をいっしょに働くメンバーとして気持ちよく迎え入れることができるか。またその人を幸せにしたいと思えるか。

採用責任を各部署にしたらメリットしかなかった

見出しの通りなんですが、結局は採用権を現場に移すことで人の人生を左右する採用というものに責任を持つことで、今まで以上にメンバーに対して思い入れを持ちますし、育成したいとかこの人を幸せにしたいというポジティブな感情も生まれてくるようで、管理職が採用したメンバーのパーソナリティーを理解しながらマネジメントをするようになったなと客観的に思います。
採用された側のメンバーにしても、面接時に説明される現場の業務内容や空気感やカルチャーについても僕が説明するよりも乖離がないようで、満足度が高いように見受けられます。(そらそうですよね。)

副産物としては、弊社のように人材紹介を生業にしている会社のメンバーて人の会社の採用支援には携わっているけれど、自らが採用側に回ったことがないので、求職者目線は持ち合わせていたとしても採用側の目線っていうのが欠落してしまっている人も多く、そういった意味で採用側の気持ちを理解できたというのは本業にとってもよい影響があったようです。

まとめ
・現場に責任感が生まれ、当事者意識が醸成された
・採用された側も入社後ギャップがなくなった
・本業の人材紹介にもいい影響があった

ということで面接に社長が出るべきじゃない仮説はある程度証明されたので、今期から完全に社長が出ないプロセスへの移管を試しています。

今年から始めた社長は一切面接に参加しない世界

未だに僕が面接に出てしまっている理由としては、企業理念を伝えることだったり、その人のキャリアビジョンを聞き出し、そこに対して会社の方向性との連動しているかの判断は専門スキルであるがゆえに現場移管するのには時間がかかると判断したためでした。
そのため、この1年間企業理念やビジョンをしっかりと形にすること、事業責任者にそれを伝えること、事業責任者がそれをメンバーに語れるようにしていくことに注力してきました。
もともと彼らはキャリアアドバイザーとしての実績を積んできたメンバーですので、その人のキャリアビジョンを聞き出し、企業を提案するというスキルには長けています。

ようやく準備は整いました。
満を持して今年から全プロセスを現場移管してみました。いよいよ5月から採用プロセスに一切私が参加していないメンバーが続々入社してきますので、どういった化学反応をもたらすのか今から楽しみにしています。

『社長に動機付かせる採用は弱い』という考え方

これも言葉の通りなんですけど、僕の持論です。社長の語る言葉の強さやメッセージ性、人柄やカリスマ性なんかに動機付けて採用するのって意外と簡単なんだと僕は思っています。(僕にカリスマ性や素晴らしい人柄があるかどうかは置いておいてください...)

でも結局は働くのはメンバー同士ですし、社長なんて偉そうなことを言っている割には現場感もなければ、自分が日々数字やストレスに追われて仕事をしているわけでもないじゃないですか。だからこそ大きなビジョンを語れたり、正しい方向性に導いたりすることはできるとは思うのですが、そのビジョンが大きければ大きいほど、組織規模が大きければ大きいほど、同じくらい乖離も起きやすくなってくるのが組織の常だと思います。その乖離が大きくなると入社時の期待値と現状のギャップが生まれ、離職につながっていくのだと思います。

そうなると、やっぱり現場のメンバーが今の会社の理念やビジョンの達成度合いや、会社の良いところも悪いところもひっくるめて事実を全部正しく伝えて、そのうえで動機付いて入社してくれる人をたくさん増やしていった方が会社として強くなっていくのだというのは僕の信念です。

社長としての役割があるとしたら、みんながドキドキするようなより大きなビジョンを描き、現場に目を向けたときにそのドキドキを裏切らない組織を作り続けていくことなんだと思います。

実際採用に絡まなくなるのはちょっと寂しいのですが、しばらくこれを続けてみて、また結果報告をnoteでまとめてみようと思います。







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