見出し画像

2024年アパレルEC最前線アフターコロナにおけるアパレルECの戦い方#ECMT東京2024

アフターコロナを迎え、アパレルECはどう変化していくべきなのか。
本セミナーでは繊研新聞で特集された「アパレル業界の展望と課題」で挙げられたトピックを深堀しながら、アパレル業界、EC業界を熟知した専門家を登壇者に迎え、これからのアパレルECの在り方、戦い方についてトークセッション形式でお伝えしていきます。物流、サプライチェーンの課題、企業はどのように新しい顧客体験を提供していくのか。アパレル事業者の皆様にぜひお役立ていただければと思います。

 #イーコマースフェア東京2024 にてセミナーに登壇させていただきました。
私のパートでお話しが充分に出来なくて、お伝えできなかった、プレゼンのノートをこちらに掲載させていただきます。
是非、ご参考にしてください。

近日発足 告知です。

アパレルECの未来を創る会

EC、OMO、DXを軸として、有識者による講演や参加者によるグループワークを実施。
新たな視座を共に話し合い、共に学ぶことで、アパレル業界のさらなる発展につなげます。

AMS

詳細は決まり次第こちらでもご案内します。AMS 鈴木さんまでご連絡ください。

#アパレルECの未来を創る会

デジタル×人が顧客体験を変えていく デジタルに温かみを

商いとは貢献

商品を顧客と繋ぐことの結果が「売上」となり、「利益」となります。
売上を上げるが目標になっていることも多いかとはおもいますが、何かに貢献していることがビジネスの基本ですので、そこをあらためて確かめてください。
これが、「顧客中心」の基本になります。

そして、「商い=コマース」で一番重要なことは、リアルでも、デジタルでもスタッフファーストであることです。
スタッフは、最大のメディアであり、顧客と商品のキュレーターでもあります。
AIがいくら発達しても、あくまでも過去のデータからの知見からの適切なドライブのかかったアドババイスです。顧客の「今」を捉えて、解決するのは、「人」がすることになります。

顔の見えないアルゴリズム(AI)とは対照的に、「人」ならではの要素をますます求めるようになると考えています。

デジタル×人が顧客体験を変えていく

人=顧客中心

スマートフォンが「人」が初めて手に入れたパーソナライズツールです。
モバイルデバイスから買い物をしたいという気持ちを示しています。

顧客は、自由で勝手でありたいということです。
ある調査では、「ひとり」でいる時間を大切にしています。そして、自由なタイミングでコミュニケーションをとるという行動トレンドがあります。
たとえば、デジタルコマースでは、リアル店舗が開いていない、22時が顧客にとってのゴールデンタイムだとします。
ここで、セルフで購入体験をしているとします。少しキュレーションなどのカスタマーサクセスを実現してほしいとおもったときに、チャットサービスがあればどれだけ役に立つでしょうか。

わたしたち消費者は
感情、共感、創造的なアイデア、そして仲間とつながりたいという願望など、「人」を非常にユニークにしているものが何かを理解しています。

パーソナルデバイスに特化したエクスペリエンスの提供をする必要があります。

Research online, purchase offline:オンラインで研究し、オフラインで購入する

これは、新しい現象ではありません、複数のチャネルで購入ジャーニーを融合させる人が増えています。
eコマースサイト、サードパーティのマーケットプレイス、オンラインレビューを使用してオンラインで商品調査を行うことを好みますが、その後、店舗で購入したりします。
体験自体は劇的に進化していませんが、ジャーニーを追跡する能力は進化しています。

顧客を知る:パーソナライズされたカスタマーサービスはOMOの要件です

2のCS:カスタマーサポートとカスタマーサクセス

カスタマーサービスに関しては、画一的な考え方に別れを告げるときになりました。
セルフサービスで解決できできるのが一番なはずです。
マイパーソナルページを活用することになります。

everlane

消費者は、カスタマーサービスを含むジャーニーのあらゆる段階でパーソナライズされた体験を期待しています。
個人的な好み、取引履歴、過去のサービスとのやり取りはすべて、ブランドが今日の顧客とどのように関わっているかを知ることになります。

「カスタマーサービス」と「カスタマーサクセス」がブランドを理想的に表す人の顔や声であることです。

顧客とのやり取り、サービスが実際にブランドになるからです。
顧客がサービス部門と関わるとき、そのやり取りは、ブランドに対する顧客の認識を形成する大きな力を持っています。顧客がデジタルチャネルを選択すればするほど、これはより真実味を帯びてきます。

共感やトーンなどの無形資産をどのように解決するかについて創造的に考える必要があるということです。
顧客とエージェントが適切な情報に適切なタイミングですぐにアクセスできるようにして、発生する可能性のある問題や顧客の問題点をセルフサービスと「安心」という保険で解決することです。

カスタマーサクセス

データを預けるから、パーソナイゼーション=自分の「3人称」ではなく、「1人称」としての願望を実現してほしいということです。
カスタマーサービスと同じように、顧客は自分のタイミングで接客してほしいと考えていると思っています。

顧客のニーズや期待を満たすショッピング エクスペリエンスを生み出すには、適切なデータを取得することが重要です。
名前、所在地、支払い詳細などの基本情報から、購入履歴や商品レビューなどに基づく徹底的な顧客プロファイルにまで及びます。

ブランドは、あらゆる段階で情報を徐々に収集し、カスタマー ジャーニー全体にデータを組み込むをします。フォーム、アカウント登録、クイズ、商品レビュー、NPS はすべて、一度に多くのことを要求することなく顧客データを取得するための効果的な方法です。

顧客データに基づいてマーケティング戦略を最適化すると、コンバージョン率を高めることができます。

ロイヤリティプログラムをどう活かすか

リワードからアクティビティ・アクションへウエイトを移すこと

従来は、購入するとポイントを付与するいう、楽天タイプのリワード(報酬=実際は私顧客が支払った費用ですので身代金です)プログラムがメインだと思います。
これに、購入金額に応じて、階層(ランク)を付与して、購入を促すことをしているのが一般的でよく知られていることです。

これを、自社サイトや店舗で実施すると、貯まらないポイントとなるために目的、CLV・AOVがアップすることが実現できていないのは、あるあるです。
スキンケアなどでは、購入ベースのプログラムを廃止しているブランドも多くなりました。

コミュニケーションをマーケティングへ活用するためのプログラムにする

アクションベースということは、顧客になって貰うためにプログラムに参加してもらい、ブランドを知って、理解して、自分の体験を教えてください。
可能であれば、あなたの周りにそれを知らせてください 
より愛してくれているなら、結果ベースで報酬をお支払いするので、売ってください
ということです。

  • SNSのフォローは、コミュニティへの参加
    有意義な関係を構築するための最良の方法の 1 つは、ブランド コミュニティを活用することです。顧客がブランドにつながりを感じると、競合他社よりもそのブランドを選ぶ可能性が高く、友人にそのブランドを勧める可能性が高くなります。

  • SNSでポストはコミュニティマーケティングへの参加
    ブランド側のメッセージを強要していないので、「個」が自分の一人称の表現で語ってくれるので、それに共感してくれる「個」が三人称で共感してくれることです。
    1つ1つのクラスターはとても小さいかもしれませんが、それが集まることでブランドが形成されていくということでもあります。

  • サイトでレビュー、アンケートへの回答は、顧客の声と私の価値観の表明 などです。
    ブランドは、エンゲージメントを高めるためにハッシュタグを作成し、プレゼント企画を主催していたりします。
    フォーラムや Discord サーバーのような専用のスペースを作成し、同じ考えを持つ人々がブランドへの愛を共有する人もいます。
    ブランドは、対面イベント、ニッチなニュースレター、VIP プログラムでの優先販売などの独占的マーケティングを利用して、上位の顧客への特別感のあるお返しをします。

ブランドとしては、UGC・社会的証明だけではなく、マーケティング(パフォーマンスかどうかは別)をサポートするので参加してほしいアクションでしょう。

しかし、これは、競合他社へデータを提供していることにもなります。
SHEINと同じようにブランドのサイトやSNS、ZOZOなどのマーケットプレイスで、クローリングして商品開発と販売や、コーディネイト提案が競合相手もできるということでもあります。

F2の壁を越えることには寄与する反面、F4などの他社への移行の促進面もコマースサイトでのパーソナライズがうまくないとされてしまいます。
だからアプリ誘導したいという一面もあるとは思います。

ライフサイクルマーケティングを確認する

Lifecycle マーケティング =  Lifecycle コミュニケーション

ロイヤリティプログラムで顧客のアクションを促すことで、ペイド広告のコスト面を低減させていくことになります。

自社の顧客の購買行動をベースにしたデザインが必要

購入リワードから俯瞰すれば、100円に1ポイントだとします。2万円で200ポイントこれを4シーズンに1回購入したとして、1年間で800ポイント
1ポイント1円だとすると、800円を次回の2万円の購入に利用したとして4%の割引還元です。
階層型を導入して、5万円を購入すると2ポイントにアップしても4回目で200ポイントで累計1000ポイント、5%の還元です。
冷静に考えてこれ自体に魅力は感じませんよね。
(チョットしたギミックで、ゲームのように100円=100ポイントにして、100ポイント=1円とする仕方もあります。たまった感、持ってる感を醸成することになります。)

あらためて課題として、
*F2転換がポイント
*リアル店舗からデジタルに誘導すると離反しやすくなる=デジタルは冷たいのと、他社からのオファーに晒される
*貯まらない購入リワードポイント(これは顧客からの身代金)や、上がらない顧客階層レイヤーには関心はない。
*心理的なロイヤリティか、購入ロイヤリティか は別として、顧客(購入者は顧客とは思っていないと思います、多分そう思っているのは、カスハラカスタマーくらい)としての共通認識を得るために、アクションをして貰うことです。

レビューでも 10%くらいのアクションレベルであればとても有効なソーシャルプルーフ・社会的証明として効果があることは知られています。
2-8の法則まではいきませんが、これは大切なコミュニケーションからのアクションです。
AI を使用して、顧客がより良いレビューを書くのを支援し、ブランドが貴重な洞察を発見できるようにする使い方もあります。

マーケティングオートメーションで実施するコミュニケーションは、ここに記されているシナリオよりコンテンツストーリーが重要なことを忘れないでください。
コミュニケーションステップにロイヤリティプログラムを埋込することです。

よくある勘違いとしては、他社の真似をしても同じ結果は得られないということです。
日本の教育の結果として、答え=正解があるわけではありません。正解にたどりつくプロセスが大切なのです。
同じことをすれば、その評価点のレベルは下がるのは理解できると思います。

日本で未開のエンゲージメントは

1:購入後体験としての、トランザクションメールの活用
2:マイパーソナルページの活用

パーソナライズは、過去の購入、行動、クロスチャネルエンゲージメントに基づいて、気に入ってもらえるアトリビューション商品に誘導することです。
ロイヤリティプログラムの一環としてパーソナライズされた報酬を提供する、心に響くターゲットを絞ったメッセージで、好みのチャネルにリーチすることです。

収益化のチャンスとしては

再販:リコマース、再利用、修理

循環型化で新たな収益源を創出 + 新規顧客を獲得することが期待されています。
ストアクレジットでの顧客化と
循環型リバースロジスティックがポイントになってきます。

Afound

Nye fashiondeals hver dag | Altid 20-70% | Afound.com

システムは捨てる・替えること、コストではない

マーケティングテックなどの、コマースシステム以外のSaaSは、効率性、生産性、規模を向上させるテクノロジーです。
コストではないという視点が必要です。
コストダウンのためではなく、収益化させるという視点が必要です。

コストダウンしたいなら、ムダなもの(要らない顧客リストを無くすことです)を減らして、リカーリングコストをコントロールすること。
2個のSaaSを1つにするとかの捨てることを実施することで、SaaSコストコントロールをすることでないと、リテンション費用などが永遠に膨張することになります。
SaaSのためにビジネスをしていることになります。

スピーカーみなさんのプロフィールとご連絡先

繊研新聞社 窪田 勉 様

繊研新聞社業務局所属。32年間、編集記者、営業を担当し、アパレル、セレクトショップ、SPAなどを担当。ZOZO TOWNの立ち上げからEC関連の取材を本格化。特集などを企画開発する。約4年前に独立した後もアパレル産業とITを結ぶ仕事に従事し、広報・営業のコンサルティングや大学での特別講義、取材・ライティングなどを行う。今年5月、繊研新聞社に復職し、EC・DXに関連した活動を継続中。

繊研新聞 | No.1ファッションビジネス専門紙 (senken.co.jp)

リンクス 小橋 重信 様

アパレル会社でブランドマネージャとして、商品MDから店舗運営などを行い、上場から倒産までを経験。SONY通信サービス事業部にてIT営業に関わる。その後3PL物流会社にて、センター長、マーケティング部執行役員として14年勤務。現在は、物流コンサルティング会社リンクスを起業し、企業の物流戦略の見直しや物流構築などの支援を行う。日本オムニチャネル協会SCM部会のリーダなどの講演活動やダイヤモンド社よりSCM本「メーカーの仕事」共著にて出版。

LINKTH | リンクス

ロジカイギ@通販物流のコア話

AMS 常務取締役 古田 俊雄 様

事業会社でのEC立ち上げを機に、以降アパレルや化粧品、雑誌通販など数多くのEC立ち上げと運営に従事。その際、事業者の多くが抱えているECの課題を知り、これまでの経験を活かすべく、2008年にAMSの立ち上げメンバーとして参画。現在までに100以上のECサイト立ち上げとカスタマーサクセスに携わり、事業者が抱える課題解決のため、システムだけでなく運用も含めた伴走支援を行っている。

ファッション・アパレル業界のECサイト構築・運用支援なら『AMS』 | 株式会社 AMS (amsinc.co.jp)

吉村 典也

製造業向けコンサルティング会社や外資系システム会社などを経て、コンサルタントとして独立。通販・EC事業、CRM、フルフィルメントのWF設計・運用まで顧客視点・スタッフ視点で支援。やずやグループが開発した「通販基幹CRMシステム」の外販導入支援業務で出会った事業者の課題を通じ、日本のコマースビジネスには成長の可能性、未知のカテゴリーがあると確信。1社でも多く企業をグロースさせるため、アドバイスやサポートを行っている。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?