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65.もうひとつの(さらにいくつもの)箱根駅伝

チームつくばタイトル

もうひとつの箱根駅伝」というテレビ番組をご存じだろうか。
優勝を目標とする強豪校、シード獲得を狙う常連校、予選会突破を目指す注目校…。そんな「箱根を目指す大学」たちの様子を、様々な角度から取材したドキュメンタリー番組だ。
毎年、箱根駅伝の後に放映されており、各大学の裏側や注目選手たちのプライベートを知ることができる貴重な番組である。

【注】2021年(第97回)分は、コロナ禍で事前の取材が困難だったためか、当日の運営管理車内の監督さんたちの様子が、メインコンテンツでした。

筑波大学が26年振りにチーム出場したときの「もうひとつの箱根駅伝」について、こんな感想をつぶやいている方がいた。

"きっと撮影したんだろうけど"

心が締め付けられる思いがした。
私も、かつてはそう思っていたから。

マスコミは「箱根駅伝を目指す全ての大学」をちゃんと取材しているはず、という期待は、視聴者の幻想にすぎない。
私は数か月前にそのことを痛感していた。
箱根駅伝の予選会に出場する選手選考を兼ねた、9月末の筑波大記録突破競技会。取材に来ている報道関係者はいなかった。
部外の見学者は、身バレ覚悟で一緒に来てくれた、隠れ筑波大ファンのYさんと私の2人ぼっちだった。

予選会に出場する大学だけで40校以上。出場条件を満たせず予選会に出場できなかった大学もたくさんある。そのすべてが「箱根を目指す大学」なのだ。取材する側も制作予算には限りがあるだろう。全ての大学を平等に取材することは難しい。

前掲のつぶやきを読んで、私は思った。
『報道の方々がフォローできなかった、予選会前の筑波大学駅伝チームのことを、(私の妄想視点だけど)こうした方々にいつか届けたい。』と。
(その「いつか」は、コロナ禍により、予想以上に早まることになったのだが…)

箱根を目指す学生さんと、その関係者さんの数だけドラマがある。
広く言うなら、箱根駅伝を支えるため、補助員として当日ボランティアで参加している、他種目の陸上部員さんにだってあるだろう。
様々な立場の方から見えている「もうひとつの(さらにいくつもの)箱根駅伝」を積み重ねることで、箱根駅伝というモンスターコンテンツの姿を、もっと立体的に捉えられるような気がする。
箱根駅伝に関するTwitterまとめも、この妄想連載も、単なる自己満足の所業でしかないけれど、一人の陸上シロートにとって「箱根駅伝」がいかなるものに見えているのかを、少しでも知ってもらえたらと思うのだ。

「筑波大学のことをしっかり映してほしかった」駅伝ファンの方のために、予選会前の筑波大学駅伝チームに関する「うっしー的妄想話」、もう少し続きます。お付き合いください。

次の回はもしかしてあれかな?って思った方、たぶん想像は当たっています。
相馬くんの次のターゲット、ロックオン(笑)。

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