適応障害になって気付けた 価値観を認めあう大切さ
※この記事は2024.6.3の音声配信を記事にしたものです
今日は、適応障害になって気づいた 価値観をみんなで認め合う大切さ、みたいなテーマで話をしたいと思います。
いままでの価値観
まず人が生きていく上での、そういう価値観っていうのって、 やっぱり生まれてからの経験とか家庭環境とか、 家族とか…
そばにいる人から学びながら、影響されながら少しずつ作られていくものだと思っていて、それが人それぞれの「普通」（当たり前）になっていくんだと思います。
わたしは社会人になって 5、6年ぐらいの時に適応障害で休職しています。
そのとき、価値観についてすごく考えました。
昔は両親から、我が家にとっての普通が正しいんだよ、と伝えられてきたような記憶があって。直接、我が家が正しい！ってはっきりと言われたわけではないんですけど。
両親は、価値観が違う人たちに対して「そういう考えもあるよね」って認めるよりは、「なんかちょっとあの人変だよね」みたいな受け止め方をします。
それをよく見ていたので「うちの考えとは違う、他の考えは間違っているんだ」という先入観がつくられていました。
極端に言えば「うちの価値観が世の中の正解であって、普通なんだ」と刷り込まれていました。
正しい、違うとかっていうのもね…他の人が自分と違ったとしても「いやわたしが全部正しい」って。そう思ってました。
でも 高校とか大学に通うようになって、本当にいろんな人が集まる中で過ごすようになると自分の世界も広がっていくじゃないですか。
その中でなんとなく「あれ、自分の普通ってみんなの普通ではないのかな」って気づき始めたんですよね。
でも やっぱりすんなり認められるわけではなくて…。もう十何年もそういう価値観でいるから、なかなかそれを変えることができなかったんですよね。
適応障害になって見つけた「新しい価値観」
社会人5、6年目になって適応障害になったのをきっかけに、いままではこの道で大丈夫だと思っていた人生がダメになり行き詰まってしまって。そこでわたしの考えとか価値観が全てじゃないんだっていうことを真正面から思い知らされました。
なんでそういう考えしかできなかったんだろうって反省や後悔もしたし、すごくやっぱり苦しかったです。
でもその反面、「他の考えでもいいんだな」っていう逃げ道ができた気もして、すごく楽になれました。その気持ちが自分がアダルトチルドレンだったということも 気づかせてくれました。
それまでは、両親から教えられてきた「普通」から外れたらダメで、それこそ違う感覚の人は変だと思ってしまっていました。
家庭からもっともっと広い世界・社会に入ったとき、うっすらその間違いに気づいて、でも今さら認められなくて。当時は、自分や両親を否定することになると思ってすごく怖かったです。
認めてしまったらわたしの人生どうなるの？とか、そっちの不安が大きくて（すごく愚かだったんですけど）。
だけど そういう価値観のまま頑張って頑張って、でも限界がきて病気になったということは、いろいろな価値観を受け入れられなかった自分もどこかでは苦しくて、耐えられなかったものが病気として現れたんだなと気付けました。
こころの病気はすごく辛いから、ならないのが一番いいんですけど。
でもわたしの場合は、適応障害になって自分の人生が強制的にストップされて、そのおかげで今の自分があると思っています。
いま振り返れば、当時の経験がなければ多分今の自分はいないと思います。適応障害が「価値観を認め合う大切さ」を 気づかせてくれたと思っています。
うつとか適応障害とか、病んでしまったときって本当にもうどうしようもできないというか…人生終わったなって思うんですよ。
でも自分の人生はこれからもずっとずっと続いていく。
病気のときはそれが残酷に感じるし辛い現実を突きつけられるけど、病気になったからこそ違う物の見方ができたりとか違う感情が芽生えたりとか…そういうこともたくさんあると思います。
そっちの方に目を向けてみると、これから自分が大切にしたいことや本当はやりたかった・感じたかったことが 見えてくると思います。
価値観はひとつじゃないし、変わっていい
世の中には本当にいろんな人がいます。
いろんな考え方の人がいるから、いままでの人生が否定されたように感じて苦しいこともあります。でも縛られている自分にも気づくし、さらに知らなかった価値観を知れるようになったら、それがまた自分の別の道を作っていくきっかけになります。
わたしもやっと今になって、病気になった意味を冷静に前向きに捉えられるようになったし、自分の経験としてこうして発信できるようになり学びになりました。
いま、同じような境遇にいる方の励みや参考になったらとても嬉しいです。
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