【トレンド占い④】みんな、みるみる貧乏になっていく〜
既に多くの皆さんが感じていることですが、私たちの生活は今年も貧乏に向かって進んでいきます。
それはなぜかと言うと『収入ー支出』がカツカツになってきて、これから先も厳しくなりそうだからです。
この「手取り」(可処分所得)が少なくなってしまう理由は、大体この3つです。
そしてさらに、人生のどこかのタイミングで、持っているものの価値がドバッと下がる『減損』を経験します。これが起こるとかなり大変です。
例えば、不動産価格が大崩れしたら、住宅ローンの担保評価が減って、ローンの一部を前倒しで返済させられることになります(資産の下落がキャッシュフローにも影響)。
人生にはどれくらいお金がかかるか
人生にはステージごとに、いろいろな「おっきな支出」が発生します。皆さんは、こんな絵をご覧になったことがあると思います。
こうした1ケタも2ケタも違う費用も、通常の収入の中から準備しなくてはいけません(一時的にローンでカバーできても返済負担が残ります)。
親の世代はどうしてきたのでしょうか。それはとっても簡単なことで、給料とか株とか不動産とか、キャッシュフローや資産価値が右肩上がりで増えていったので、全然OKだったわけです。
ところが、日本の経済は1990年あたりで高度成長が終わりバブルが弾けて以降、全然ダメダメの長~い下降局面に入ってしまいました。今も、これからも、このトレンドは続きそうです。
なんで日本は弱ヨワなの?
これはもういろんなところでお話していますが、1つは、ポストバブルの産業政策で思い切った構造転換を図らなかったこと(金融と不良債権、不動産の後始末に手間取りすぎたのと、オールドエコノミーを守りすぎたため)。
本当なら、欧米やアジアの先進国のように、ここで一気にインターネット社会へのパラダイムシフトが必要でした。
2つ目は、教育を「稼げる人材育成」視点で再構築できなかったこと。これについては「学校教育はそういうものじゃない」派が今も大勢いて、この先も簡単ではありません。
そして、1990年代以降の主役として期待された団塊ジュニアが、思ったほど子どもを産まなかったこと。
まあ、1990年代の日本を取巻く環境と見通し、そして彼らが「氷河期世代」と呼ばれるようになることを考えると無理もありませんね。
これで少子化は、ストッパーなしの巨大スライダーに乗ってしまいました。「大学の作りすぎ」の大誤算も、ここの手痛い見込み違いから来ています。
日本は今ココ
こういったことを30年たった今頃になって、大慌てで「なんとかしないと」と言っているわけです(これが失われた30年の正体)。
今の日本の立ち位置は「勤勉で安い、世界の下請け工場」になってしまっています。
企業も大半が、少子化市場にあってダウンサイジング(縮小均衡)一択といった感じです。
最近、国に言われて給料を上げている企業もありますが、成長利益を回しているのではなく、内部留保をちょこっと減らして労働分配率を上げているだけ、という所も少なくなさそうです。
日本は国も企業も成長が限界的なため、成長利益が生まれない場所になってしまっています。
ですので、その分け前である給料は、日本が今のままだと一部の成長分野を除いて上がりそうにありません。
その一方で、ロボティクスやAIの進化、ITを活用した効率化で、どんどん人いらずも進んでいます。「少子化なのに人あまり」という、まったく笑えない状況です。
オンラインショップとかITベースのニュービジネスは元気がいいようですが、実態的には既成業者から商売を奪ったり、雇用を減らしたりが大半で、経済のパイは大きくなっていません。
国は相続税がお目当て
最近よく出てくる新NISAは、「世の中なかなか良くならないんで、自分でもしっかり資産増やしてね」「国も税金まけて応援するから」という話ですが、これが国のマネートラップだってことはお気づきでしょうか。
死んだ時にガバッと相続税で国に持ってかれますよ。生きている内の優遇税制は見せかけで、結局、人生終了時にまとめて課税(国庫に収納)されるだけです。この相続税がハンパないです。
団塊以前の世代には、薄皮のプチ資産階層になっている人も少なくありません。
相続税というのは、その時になって気づくことが多く、そもそも、もらう側からすれば自分の資産ではないので管理が甘くなっています。ここが今、国に狙われています。
マイナンバーも同じですが、皆さんの資産は丸裸にされます(簡単に不正を見つけたり、徴税できるようになります)。
「親からの資産はアテにしない」人でしたら問題ありませんが、私たちはどうやって自分の生活を守っていったらいいのでしょうか。
ライフスキルの時代
そうですね。一言でいえば「自分でしっかり作戦を立てて賢く生きる」ことが、とても重要になってきます。
教育も、仕事も、生活も、老後も、国がしっかりした制度を用意してくれているように見えますが、まあ「話半分」。
それはそれとして、自分なりのサバイバルプランを持つことです。国民というより、「個人としてしっかり自立できるようになりたい」と思っています。
私はこれを『ネオ個人主義のライフスタイル』と考えています。ここで大切なものは「自分にとっての幸せ」です。100人いれば100通りの幸せがありますね。
それともう一つは「できる範囲で世の中の役に立つ」。一人でできることは限られていますが、自分がいくつかの緩いチームの一員になりながら、社会をお手伝いできたらいいな、と考えています。
保守的で退屈な社会を誰が変えるか。私は、ノンコア層の若者が、ネオ個人主義ムーブメントの中で、社会のリーダーになっていくのでは、と密かに期待しています。
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