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ライター・編集者の備忘録的な何か

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見習い編集者がライティング・編集について学んだことをアウトプットするマガジンです。同マガジン「1時間で書くブログ記事」と併せ、平日1本提供します。
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#ライティングのコツ

『プロフェッショナル』のような文章

『プロフェッショナル』のような文章

渋谷駅、午前9時20分。

改札を通り抜ける通勤客のなかに、棋士・羽生善治の姿があった。
ネクタイにビジネスコート。羽生に気づく人はいない。

この日、10時から対局を控えていた。

――あの電車が多いんですか?
羽生:まあだいたい。あれかもう一本遅いのか。

――結構ラッシュじゃないですか?
羽生:混んでいるときは各駅ので。すいているほうで来るんですけど。

羽生は対局が行われる千駄ヶ谷の将棋会

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読まれるリード文には、パターンがある

読まれるリード文には、パターンがある

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった

川端康成著『雪国』の冒頭。あまりに有名な一節である。印象的な書き出しは読者の目だけでなく、心をも引きつけて離さない。

逆にいえば、導入でつまづいてしまった文章は、その後も頭に入ってこない。たとえそれが内容的に良い記事であっても、読み進めていくのは困難だ。

先日書いた記事で、こんな感想をいただいた。

これは自分でも意識していたことなので、かなり嬉しか

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