見出し画像

企業にとって”美人広報”は得なのか?問題

女性で広報と言うと、「華やかとかステキ」とか「美人が多いですよね」と言われることが多々あります。

女性広報=美人、というイメージはどこから来たのでしょう。また、そもそも美人広報は企業にとって良い影響があるのでしょうか?

広報は、メディアと関わる仕事だということや、広報担当者が自らメディアに出て商品やサービスを説明するために、華やかな印象があり、女性広報=美人というイメージを持たれているのだと思います。

それに、女性誌などで取り上げられるアパレルのPR(アタッシュドプレス)さんと同じだと思われることもあるので、それもひとつ理由かもしれません。

実は私も恥ずかしながら、新入社員の時に某雑誌から「美人広報が紹介するランチ」みたいな連載に声がかかり、出たことがあります。かれこれ10年以上前のお話です。

こんな連載が雑誌にあったということは、この時代にはすでに「女性広報=美人」の方程式がある程度あったのでしょう。

ちなみに、これは当時の上司が某雑誌の記者さんから依頼されたのですが、記者さんは私の見た目などはまったく知らず、新入社員だということしか知りませんでした。若ければオッケーだったのだと思われます。笑

キラキラ広報の歴史

元祖美人広報というと、懐かしのライブドア社の乙部さんが思い出されます。

また、2012年~2013年頃はキラキラ広報という言葉が流行り、可愛らしい広報さんたちがメディアを賑わせる時代がありました。

雑誌などでも様々な特集が組まれ、一部炎上し揶揄するような記事も書かれました。(そのくらい注目されていたということですね)このあたりは美人広報全盛期だったような気がします。

今は大分下火になってきたとはいえ、やはり根強く残っている広報=美人 のイメージ。

そして、「広報は美人の方が得なんでしょ?」という声や、「広報職を採用するなら女性の方が良いですよね?」という相談。これも良く聞きます。


美人広報は得なのか?

「広報で美人は得をしている」というイメージにある、その「得」なこととは何なのかを考えてみました。

「美人だから、他社よりメディア露出の便宜が図られる」のでしょうか?もし実際にそんなことがあれば、超得をしていますよね。

しかし、私の知る限り、美人だからという理由で記事に取り上げてもらえることは皆無です。いかに男性が多い業界とはいえ、みなさん真摯にお仕事をされているので、お色気でなんとかなるなどいう世界ではありません。

たしかに記者さんも人間なので、もし自分の好みど真ん中の美人広報さんが目の前に現れて、「ちょっと話を聞いてください♡」と言われたら、時間があれば聞くことがあるかもしれません。

でも、これって他の職種でもそうです。美人営業さんが営業をしにきて、「話を聞いてください♡」と言われたら、話を聞いてしまって、何なら契約しちゃうこともあったりします。

しかし、広報の場合は相手は記者さんです。そして、記者さんの先にいるのは読者です。記者さんが書く記事は、公平性や信憑性などが問われるものです。

だから、美人広報さんが「載せてほしいなぁ」と甘えたところで、効果はないのです。

一方、営業さんなら、予算を持っているお客さんに気に入られれば売上に繋がることもあります。こう考えてみると、別に美人だからって広報で特段得をするということはありません。むしろ営業職の方が得することが多そうです。

広報職で得をする種類の人達は確かに存在する

美人でも広報職ではそんなに得をしないと言いましたが、実は、広報職で得をする人種は存在します。

それはおじさんです。

これまでの経験上、おじさん広報は記者さんとのリレーション作りに長けている方が多くいらっしゃいました。

新聞など伝統的なメディアの世界は、まだまだ旧態依然としており、そこには"おじさんルール"が存在します。

この世界は大変奥が深く、なかなか女性には理解できない部分があります。特にまだ若い方だと、理屈ではない暗黙のルールに戸惑う方もいらっしゃるかと思います。

ここで、おじさん広報はその手腕を発揮します。記者さんとの絶妙なコミュニケーションでグリップ力を遺憾なく発揮するのです。

横で見ていると神業としか思えません。そして、その技はなぜかなかなか女性には盗めないのです。

実際、おじさん広報領域に達している女性広報さんは数えるほどしか存じ上げません。

なので、この時点で "美人広報<おじさん広報"  の図式が出来ます。

上には上がいる

さらにさらに、この世の中にはおじさん広報よりもメディア対応という面で得をする人種がいます。どんな方だと思いますか?

それは、経営者です。

メディアの方々は、できれば広報を通じてではなく、直接経営者の声や考えを聞きたいと考えています。

なので、経営者からのアプローチは広報からのアプローチよりも重宝される傾向にあります。

つまり、あなたの会社の代表や経営陣がメディアへの理解があると、めちゃくちゃ得をします。いや、得をするなんて浅くて抽象的な表現ではなく具体的にいいます。

メディア露出に関して言えば、3倍くらいになるでしょう。

この数字は会社さんによっても違いますが、実感値としては3倍は変わってきます。

おじさん広報がいる会社さんは、ベンチャーであればほぼないでしょう。しかし、嬉しいことに経営者はどの会社にでもいます!最高の広報マンorウーマンです。

広報さん、汗水垂らしてメディアキャラバンをするのも良いですが、社長を動かすのはとても効果的ですよ!社長にメディアや広報に対する理解をもってもらいましょう。

広報活動が会社にとってメリットになると社長に分かってもらいましょう。社長と二人三脚での広報活動が回り始めると、広報活動がもっと楽しくなりますよ!

おさらい
・美人広報<おじさん広報<経営者
・広報はガッツリ経営者を巻き込んでいきましょう♡
ちなみに、従業員の笑顔は経営者をメロメロにするパワーを持っているらしいので、ぜひ使いましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?