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その価値、何処より来る。

こんばんは!
NiziUの動画を見ていたら休日が溶けて月曜日を迎えました。中窪です。

本日は、前回の、「地域の食への思い込みに切り込む。」の続きになります。なので、もしよろしければ上記リンクの記事と合わせてお読み頂ければ幸いです。 


その価値、どこから来てる?

前回の記事で、わたしの中での「食文化」の定義をこのように書きました。

"郷土料理"も、"ご当地グルメ"も、前者二つ以外も、その土地で人々にされている食事のあり方の、そのすべてが「その土地の食文化」であって、その中に勝手に優劣をつけられるものではないという、よく考えるとごく当然のことを、わたしはわかっていなかったのです。。。情けないです。

上記のように、「郷土料理」「ご当地グルメ」「それ以外」としてざっくりと3つに分類してみたわけなんですが、自分の勘違いが解けた後もなお、これらの定義づけは曖昧にされている部分も多い割に、世の中的にはそれぞれの価値番付けが以下のようにかなりハッキリとなされている気がしています。

郷土料理 > ご当地グルメ >>> それ以外

もちろん、その土地の長い歴史の積み重ねとしての郷土料理に価値が置かれるのはある意味自然の流れともいえるのかもしれませんが、わたしがここで気になるのが「それ以外」の部分です。

ご当地グルメと同じように、町のHPで紹介されているような郷土料理以外にも、その土地に存在する「食文化」ってきっとどこにでも、結構あるはずなのに、どうして目を向けられないんだろう?

そう考えた時、今まで述べたような「雰囲気価値番付」があくまでも外から来た人達の、もしくは外から来る人が食いつくことを考えての視点だからだということに思い至ります。
いつぞやのヨーロッパからやって来た人々が、富嶽三十六景に熱狂したように、郷土料理に対する外から来た人の欲求も、「観光」という視点が生まれてから現れた価値によるもの…ということなのでしょうか。
なんてことを考えているのですが、ちょっとこの辺はもう少し勉強が必要そうです。

富嶽三十六景

「それ以外」の価値に気づく。

じゃあ、その「それ以外」って一体なんだろう?というと、外の人からしたら「郷土料理」とも「ご当地グルメ」とも認識されないけれど、その土地で暮らす人々の中ではささやかに脈々と受ける継がれている食のカタチのことなんだと思います。

たとえば具体的に言うと…そうです。漬物です。
今まさに、結のはじまりが新しく動いている事業の出発点となった食べ物。(ようやくマガジンのタイトルに繋がってきた。。。)

こちらに住み始める前は、オンラインで女将とやり取りをしながらも、正直「女将はなんでそこまで名物でもない漬物のことを、そんなに目を輝かせて話しているんだろう?」といまいちピンと来ていなかったのですが(すみません…)、こちらで暮らすようになって初めて、ちょっとずつですが分かるような気がしています。

それはこの楢葉町にとって、というよりも、数年前からこの土地で暮らすようになったからこそ女将から見えた「楢葉町のひとつの食文化の価値」であって、なるほどこれは尊い、と気がつくようになったからです。

…とはいえ、ここまでの話はあくまでわたしの解釈で、実際の女将の想いとは大幅に異なる部分もありそうなので、本日はここまでにして明日から担当の女将の更新を待ちたいと思います。

読んでくださりありがとうございました。
皆様、お体にお気をつけてお過ごしください。


【本日のいちまい】

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新しい棚設置のために、お皿を一気に出したときの一枚です。
食器って、ときめきそのものですよね。

浜通りの魚をいただきます