MINDS2022 育児介護PJのご紹介
育児している人や、子供を希望している人であっても、そうでない人であっても、自分らしく生き生きと
働くことができる社会を実現したい!
「育児」(あるいは「介護」)をしている人は、そうでない人と比較して、物理的に仕事に掛けられる時間が短くなります。働き方をこれまでとは変える必要があります。
ですが、もし働き方を選べない、変えることができない職場であった場合、どうでしょうか?子供を持つか、仕事をするかの2択になってしまいます。介護は自分たちで選択できない場合も多いので、その時は仕事を諦めなければなりません。このような選べない職場、選べない社会で、生き生きと働くことは難しいでしょう。
私たち育児介護PJは、働き方を自由に選べる社会を理想としています。自分がどんな考えを持っていても、どんな人生の選択をしても、育児を選択したとしても、ワークライフバランスを改善し、生き生きと働き続けることができる社会を実現したいのです!
★プロジェクトの目標:誰でも育児に参加できる社会をつくる
私たち育児介護プロジェクトは、2022年5月のMINDS DAYにてゆるっと発足し、少しずつメンバーを増やしながら活動を行ってきました。
現在、6社9名のメンバーで活動を進めています。メンバーの参加理由は様々ですが、「子供を持つパパ・ママだから」「人事部で育児や介護のための制度立案を行っているから」「これから子供を持ちたいと思っているから」といった、目の前の課題意識の中に「育児」が関連している方が集まってくださったように思います。
育児介護PJは、育児だけではなく介護も対象にしています。育児・介護はともに、物理的に仕事に掛けられる時間が短くなるという共通点があります。一方で、ミレニアル世代は、今まさに子供を産み育て、あるいはこれから子供を産み育てようとする世代に当たりますので、育児を中心に考えていくようにしています。育児に対する施策のいくつかは、介護をする方にも適用可能であると考えています。
★プロジェクトの方針:育休に着目!
さて、育児介護PJの理想は、上記した通り、誰でも生き生きと働くことができる社会です。
育児をしながら働く人がいるとき、その人が生き生きと働くことができるのはもちろんのこと、その人の周りで働く人も、その人が働けなくなる分のカバーを負担に感じずに生き生きと働くことができなければ、結局はその育児をしながら働く人の周囲への罪悪感等により、生き生きと働けなくなってしまうでしょう。
誰でも生き生きと働くことができる社会を実現するために、私たち育児介護PJでは、育休に注目しました。
育休は、最も働けない時間が大きい期間になります。よって、育休が取りやすい職場は、育児をしながら働く人がいても、誰でも、生き生きと働きやすい職場に近いと考えます。
★政府の方針
育休といえば、最近は男性育休が話題です(直近のホットな話題は「育休中のリスキリング」かもしれませんが)。政府は、さまざまな調査を行い、男性の育休の推進が男女の就業の継続に繋がると考えています。下記の調査では、夫の家事・育児時間が長いほど、妻の継続就業割合が高く、第2子以降の出生割合も高いことが示されています。
言い換えれば、夫の家事・育児時間を延ばすことは、働くか働かないか、子供をさらにもうけるか、といった、男女の選択肢の拡大につながっているのです。
男性の家事・育児時間を延ばす大きなきっかけになりうるのが、男性育休です。よって、政府は、男性育休のための法整備を行っています。たとえば、2022年4月に育児介護休業法が改正され、10月から新しい制度がスタートしています。(詳細は調べてみてください!)
● 産後パパ育休
子供が誕生した8週間以内に、パパが4週間まで取れる育休が創設されました。
● 育休の分割
パパ・ママともに、育休を分割して2回に分けて取得できるようになりました。
しかしながら、政府が制度を整えても、会社として制度が整わなければいけません。また、制度があっても、物理的・精神的ハードルがあって利用しにくければ意味がありません。
MINDSの参加企業は大企業であり、制度面では整っている企業が多いと思います。よって、大企業であっても男性育休が利用されていないということは、物理的・精神的ハードルがあって利用しにくいためであると考えられます。そして、同様の問題は、今後制度が充実していく企業においても顕在化していくと推測できます。私たち育児介護プロジェクトは、育休に関する制度面以外の問題を解決していくことにフォーカスしたいと考えています。
★アンケートの実施&ブレストの実施
そこで、MINDSの皆様に、育休に関するアンケートを実施しました(MINDSの皆様ご協力いただきありがとうございました!)。また、アンケート結果及び育児介護PJの育児経験者の経験談をもとに、ブレストを行い、育休に関する課題の抽出を行いました。
ブレストにより、以下のような「育休を取りづらい事情」が見えてきました。
●育休取得者が抱える問題
ー 育休を取りづらい
育休を取ると、キャリアへの影響があるのでは?という不安
周囲へ迷惑をかけてしまうという心配
●育休取得者の周囲の問題
- 育休者が歓迎されない職場環境
育児の大変さを知らないので、長期休みという点に対し不満が出る
人員補充されない場合がある
長時間労働が当たり前なので、今まで以上の業務負担が難しい
★課題を解決するための小目標の設定
上記の「育休を取りづらい事情」を完全になくすのは難しいですが、小さくしていくために何ができるでしょうか?私たちは、大きく3つの小目標を設定しました。
1. 人員補充に頼らないやり方を考えて啓蒙する
2. 育休取得支援
3. 育児に係る情報の収集発信
1.人員補充に頼らないやり方を考えて啓蒙する
育休により減った人員を必ず補充できれば、育休の取りづらさを低減できるのは当然ですが、MINDSの枠組みで人員補充必須のルールを作ることは難しいため、それ以外のやり方を考えることにしました。
人員補充しなくても回る職場を作るためには、各人がより業務効率を高め、短時間で大きな成果を出していく必要があります。効率化手法の共有を行うことで、各人の業務効率を上げていくことに繋げたいと考えています。育休中社員のフォローをする周囲のメンバーも、育休を空けて育児と仕事を両立しようとする当人にも役に立つTipsを発信していければと思っています。
Note記事の第一弾を準備しています。お待ちください!
2.育休取得支援
「育休」と聞くと、「休み」ではないか、と思ってしまいませんか?
「休み」と思うからこそ、キャリアを伸ばせない不安や休んでしまって申し訳ないという感情が生まれ、「休み」と思うからこそ、他人の長期休みをうらやましく時に恨めしく感じてしまうのではないかと思います。
しかし、現実の「育休」は、「休み」では決してありません。育児において
・マルチタスクによる効率的業務推進能力
・パートナーとの協力による対話・連携能力
・予測不可能な子供のトラブルに対しての問題解決能力
・言葉が通じない子供への接することによる対話力・傾聴力
・子供のレベルに合わせたマネジメント力
などのスキルが必要となります。そのため育休中はむしろ新しい学びの場であることは、育児経験者なら頷いていただけるかと思います。
初めての育休取得時、育休は「休み」と思っていたら、育休は取りにくいし、取ったとしても短く収めてしまいます。でも、育休の重要性を知っていたら、育休を取ること、育休を長く取ることに抵抗はなくなるはずです。
また、周囲に育休取得者が出た時、育休は「休み」と思っていたら、早く戻らないことに不満が起こるし、長期の休みを取るならキャリアはあきらめるのかと誤解することもあるかもしれません。でも、育休の大変さを知っていたら、育休で新たなスキルを身に着けることができると知っていたら、笑顔で育休取得者の育休入りを後押しできるでしょう。
育休取得希望者の育休を後押しし、職場にも育児について知ってもらうきっかけとして、「育休取得者ガイドライン」を策定し、活用を推進したいと考えています。
育休取得者ガイドラインは、育休取得前にやるべきこと(職場への相談など)及び取得中にやる家事、育児などやるべきことをリスト化したものです。このリストによって育児や育休の重要性や大変さ、意識して身に着けたいスキル等を、育休取得前に理解できる内容になっています。これにより、育休取得希望者の前向きな育休取得と、周囲の理解と協力を促そうとしています。
現在作成中の「育休取得者ガイドライン」を少しお見せします。
3.育児に係る情報の収集発信
上記した通り、育休について知らないことも、育休を取りづらい事情に繋がっていると考えています。情報発信の重要性から、3つ目の小目標は情報収集発信としました。
1.と2.の小目標に関する情報発信だけではなく、育児に関する情報を発信していければと考えています。特に、MINDS企業内での取り組みの共有は、他企業の活動の活性化にも繋がると思っています。
既に、富士通様での取り組みをNoteで発信しています。ぜひご覧ください!(https://note.com/minds/n/n88bc44ff51e2)
★むすび
育児介護PJは、まずは育休の取りやすい社会を実現できるよう取り組んでまいります!
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