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働くパパママ応援宣言!~育休インタビューを通じて~

◆はじめに◆

~働きながら子育てする親、パパママ応援宣言によせて~

 はじまりは、仲間の一言でした。
「男性育休が今、とてもホットな話題だけど、パパもママも「子育てしながら働く親」を応援する取り組み、何かできないかな?」
ワーキングマザー5人がが集まったその場で、そのうちの1人が言った。それは例えば、育休取得率などの数字は垣間見ることのできない、育児と仕事に真正面から向き合う働く親の、毎日のリアルな姿。当事者の間でしかこれまで共有されることの少なかった毎日の様子。日々、どんな気持ちで、何を考えながら奮闘しているのか?
 プライベートなこととしてこれまで発信することの憚られてきた様子を「働く親」である私たち当事者自身が、丸ごと聴き、共感し、発信していくこと。それこそが、これからパパママになる人も含めた働く親への応援宣言になるのではないか?と考えました。そこで私たちは、”育休”を取り巻く環境と当事者たちの本音を、3つの立場から掘り下げインタビューを実施することにしました。 

◆3つの立場からインタビュー◆

(1)まずは働くママ(育休経験者5名)

 子どもを育てながら仕事をする「両立」というはじめての経験。それが育休復帰後です。「何が大変だったか」「どう切り抜けたのか」から共有しました。
 全員に共通していたのは「仕事を頑張りたい気持ちがある半面、子供の事も」と1人抱え込んで無理してしまったという事でした。中にはパンクしてしまった過去を持つメンバーもいました。ただその不安(と失敗)を赤裸々に共有することで、心理的な安全地帯ができ、子育てやキャリアの悩みを憚られる事なく本音で話せる場につながっていきました。
 そして、実は自分が勇気を出して自己開示すれば、周囲がサポートの手を差し伸べてくれるのだという経験も共有した私たち。仕事と育児を両立して持続可能に働くためには、人的資本が欠かせないという気づきを得ることができました。
 
キーメッセージ➡「人的資産を獲得して安全地帯を広げよう!」

第1回 ママをめぐる育休インタビューのグラレコ

(2)次に働くパパ(育休経験者3名、育休予定者1名)

 パパたちから飛び出す育児経験トークに、インタビューアのワーママが激しく共感する場面があり、女性とはまた違った育児に関する考え方が聞けて感動を覚える場面もありました。子育ては、1人でやるものじゃない、パートナー含めコミュニティや社会、時には上司も!を巻き込み、力を合わせて仕事との両立に取り組むものなのだ、と実感しました。
 会社の中ではマジョリティだけれど子育ての世界では不本意にもマイノリティに位置づけられてしまう男性自身が、もっと自分事として育児を捉え考えていく必要性に気付かされた回でした。
 
キーメッセージ➡「男性がもっともっと育児と仕事の両立について議論していこう!

第2回 パパをめぐる育休インタビューのグラレコ

(3)最後に幹部社員(男性4名、女性2名)

 自らが育休取得経験がある、もしくは部下を育休に送り出した経験がある幹部社員に集まっていただき、仕事を理由に育児参画できなかった幹部社員も交えて、育休にまつわるインタビューを敢行しました。
 印象的だったのは、育休を取得し子育て真っただ中の女性幹部社員から、ドラスティックな組織改革の必要性が語られたことでした。欠員が発生するのは、育休だけではない(むしろ育休は計画的に対応可能!)。組織自体の持続可能性を高めるために、幹部としてリスクヘッジを強化した組織設計をすべきという意見や、子育ては期限付きプロジェクトなのだから、子育てをキャリアアップの制限事項にすることなく挑戦しよう!という、働く親世代を応援する心強いメッセージが聴かれました。
 残業を理由に育児参画できなかった過去を反省し、部下には同じ轍を踏んでほしくないという男性幹部からは、日々の1on1などのコミュニケーションの場を有効活用してほしいという声も聴かれました。
 
キーメッセージ➡「育休取得応援します!だからこそ日々のコミュニケーション忘れずに

第3回 幹部社員をめぐる育休インタビューのグラレコ

◆おわりに◆ 

~今後の展望も含めて~

 第2回インタビューに参加された「育休取得予定」の方から、実際に育休取得し復帰した際、こんなメッセージが届きました。

「3か月の育休最終週で、数日僕だけで赤ちゃんのお世話ができるようになりました(夜泣き、オムツ、ミルクなど生活の全て)。きっかけはパートナーの体調不良だったのですが、それまでは一番大変な夜泣きの対応を恥ずかしながらやっておらず…、いざ任せられてみたら「任せて大丈夫なんだ!」と思ってもらえ、育児の大変さを共有したことで、戦友のような苦労を分かり合える存在になれました(心が通じあう感じ)。 育児スキルがつき、復帰後の限られた時間でも、しっかり役に立てるという実感があります。・・・それでもやっぱり不在期間、職場へ迷惑をかけたのではないか?という気持ちが払しょくできなかったです。」

男性育休インタビューより

 メッセージの最後の一文は、本人も「困ったこと」なのだと教えてくれました。上司も応援してくれ、周囲に育休取得した先輩もいる環境なのになぜなのか・・?
今後、特に育休から復帰する人の増加が予想される中で、この「困った」気持ちをどうケアすればよいのか?が、仕事と育児の両立を本気で推進する今後の我々の課題かもしれません。今後もこの活動を継続して、掘り下げていこうと思います。
 
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この取り組みの、どんなところに共感いただけたか、また疑問を感じられたか、是非コメントいただけると幸いです。

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