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人生は集中力で決まる

集中力を上げる方法

「今この瞬間」に行うべきこと以外の思考やイメージが頭の中にあれば、当たり前ですが集中力は低下します。

関係のない思考やイメージを手放し、今するべきことに注意を向ければ集中力は嫌でも高まります。これが集中力を上げる方法です。

理屈は簡単でしょう?

簡単と言うよりもこんなことは誰でも知っていますね。

しかしこれを体現するのは極めて難しいのです。体現が簡単であれば苦労はしません。

難しい理由。それは思考やイメージが自分の意思とは無関係に頭に浮かぶからです。

意思とは無関係なのでコントロールがなかなか出来ません。これが自分の意思で行ったのであればコントロールはそれほど難しくないでしょう。

自分の意思とは無関係に浮かぶ思考やイメージ、そしてそれに付随してくる感情や思考の連鎖・・・

どうやってコントロールし、頭の支配権を自分に取り戻すか?

コントロールする訓練がマインドフルネスの瞑想です。マインドフルネスはリラクゼーションではありません。


集中力が低いとどうなる?

私たちが生きていく上で集中力はとても大切。集中力で人生の質が決まると言っていいくらいです。

しかし残念ながら現代社会には、集中力を低下させる環境が整備されています。

そのため現代人の集中力は年々低下していると言われており、ある研究によれば私たちの集中力は金魚にも負けているそうです。

集中力が低いとどうなるのか?

どんなデメリットがあるの?


①うつ病のリスクが上がる

集中力とうつ病・・・?どう関係あるの?

と疑問に思う人がいるかもしれませんが、集中力とうつ病はめちゃくちゃ関係があります。

集中力が低い人は、目の前のことに意識を向けるのが苦手です。

つまり自分の意思とは無関係に頭に浮かぶ、思考やイメージに意識が向きやすいのです。

自分の意思とは無関係に浮かぶ、思考やイメージに意識が支配された状態が続くことを、私は「囚われ」と呼んでいます。

囚われはうつ病の大きな原因です。

もし囚われたとしてもポジティブな思考や感情の囚われであれば、問題はありません。

しかし8割以上の人は、ポジティブではなくネガティブな思考や感情に囚われる傾向にあります。

過去の嫌な出来事を思い出したり、心配や未来の不安だったり・・・

不安、恐怖、焦り、後悔、自己嫌悪、自責など、これらの思考やイメージが頭に浮かび、グルグルと頭の中を支配するのです。

この状態になることが多いほど、ストレスが増し、精神のバランスが乱れ、うつ病の発症リスクが増大します。


②人間関係が悪くなる

集中力が低い人は、コミュニケーション能力も低い傾向にあります。

なぜなら集中力が低い人は、目の前に居る相手の話を聴くことが出来ないからです。

相手の話を聴くことが出来ない人は、良好な人間関係を築くことが困難です。良好な人間関係を築くために必要なのは聴く力(傾聴)です。

聴く力は「目の前の相手に意識をどれだけ集中することが出来るか?」で決まります。

逆に話す場合は、聴く時に比べて集中力をそれほど求められません。頭に浮かんだことを口に出せばいいからです。

話すのが得意な人より、聴くのが得意な人が少ないのはそういうことです。


③仕事や勉強の質が低下

集中力が低い人は、仕事や勉強のパフォーマンスも低い傾向にあります。

目の前ではなく、別のことを考えながら仕事をするとミスが起きやすくなります。別のことを考えながら先生の話を聞いても、先生の言ってる内容は頭に入ってきません。

仕事や勉強が出来ない人は、能力の問題ではなく集中力が低いことが原因である可能性が高いです。

私たち人間の能力にそれほどの違いはありませんから。違いがあるとすれば集中を保つ力や集中する方法を知っているかどうかです。


本当の集中とは?

ではここで改めてあなたに伺いますが、集中力とは何でしょうか?

一般的には「何かに没頭して周りが見えない状態」を集中していると捉えられていますがこれは違います。

どちらかと言えばこれは「集中」ではなく「夢中」です。「囚われている」とも言えます。

実はこれは集中のレベルとしてはまだ低い状態です。

集中力が最大に高まっている状態とは「今この瞬間に起きている全ての事象」にありのままに気づいていることです。


車の運転

「目の前で起きていること全てに気づいてる状態が本当の集中」と言われてもピンとこないかもしれませんが、あなたも日常生活の中でこの集中状態を普通に経験しています。

例えば車の運転。

車の運転中は何を見ていますか?無意識に目の前で起きていること全てに注意を払っていませんか?

信号だけに、歩行者だけに、対向車線だけに集中すると大変なことになります。運転中に一つのことに集中するのは命取りです。

あなたも運転中は無意識に高いレベルの集中を自然に行っているのです。


ゾーンに入った状態

アスリートが「周囲の声も景色も消えて(気にならなくなり)目の前のボールだけに集中できたから打てた」と言います。

いわゆる「ゾーンに入った」という状態。

スポーツ界ではこれを究極の集中状態と捉えているようですが、これは集中力としてはまだ低いレベルです。

スポーツだからこのレベルの集中力でも問題なく活躍できるのです。なぜならスポーツはある程度何が起こるか予測できるからです。

例えば、ボクシングの試合では目の前の相手にだけ集中すれば良いでしょう。

リング外から相手のセコンドが乱入してくるとか、観客が物を投げて攻撃してくるとかありえません。なのでわざわざそこに意識を向ける必要はないのです。

しかし自然界では違います。

自然界で何か一つに集中してしまうと、その瞬間に捕食されることがあります。

ガゼルを見てもらうとわかりますが、常に全体に意識を張り巡らせて「今この瞬間」に意識を向けて「目の前で起きていること」に集中しています。

ライオンやチーターは、ガゼルの集中力が途切れた瞬間を狙って襲うのです。

武道でも同様で、相手の集中力が途切れた瞬間に切り込みます。武道の達人は剣や体術だけでなく、相手の集中力が途切れた瞬間を見極める達人でもあるのです。


集中力を高めて他と圧倒的な差をつける

これは実感(体感)がなければピンとこないかもしれません。

少なくとも今の日本で住んでいる限り、本当の集中力が求められることはなかなかないでしょう。

大抵の仕事は低い集中力でも問題はないし、スマホに夢中で歩いていたとしても襲われることは滅多にありません。

だからこそ本当の意味での集中力を高めていけば、それだけで他と圧倒的な差をつけることが出来ます。そこに気付いている人だけが、マインドフルネスの瞑想に取り組んでいるのが現状です。

あなたもマインドフルネスに取り組んでみてください。体験個人レッスンがお勧めです。


プロフィール
西山 純一 
大阪マインドフルネス研究所
https://www.mindfulness-lab.com/

メンタルトレーナーとして多くのプロアスリートや経営者、アーティスト、医療従事者、教師や心理士、学生やビジネスマンなど幅広い人にマインドフルネスをベースとしたマインドの使い方やメンタルコントロール、食事改善や運動、ダイエットを指導。

指導歴は18年 1000人を優に超える人達に指導してきた。

20代前半でアメリカのパーソナルトレーナー資格を取得して、大手フィットネスクラブや関西のスポーツ強豪大学や高校でスポーツトレーナーとして活動。

同時期に大学で心理学の単位を取り、心理カウンセラーとしての訓練も受ける。専門僧堂や禅寺でも禅や瞑想を学び実践する。

プロアスリートや年商数十億円を超える経営者をクライアントに持ち、うつ病を始めとする精神疾患やガン患者、難病患者のカウンセリングやメンタルケアも行う。


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