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西アフリカの成長国、セネガル国債が高金利で売られていたので解説

西アフリカのセネガル国債の動きを最近よく見ています。アフリカの中でも西アフリカは、ギニアやニジェール、モーリタニア、現在のマリ(旧フランス領スーダン)、コートジボアールなどかつてはフランス統治下だった国々が多いのですが、セネガルもそのひとつで今でもフランスの影響を色濃くうけている国でもあります。

セネガルの独立は比較的早く1960年にまで遡りますが、その後は他のアフリカ諸国と違い、大きな内戦や紛争もなく西側諸国とも長期にわたり友好関係を築いていたりします。アフリカはなかなか興味深くてフランス領土だった国はハイパーインフレなどとも無縁で大きな紛争も少ないのですよね。問題が多いのはやはりかつてのイギリスやベルギー統治下だった国でこれはイギリスやベルギーが早くにアフリカから手を引いてしまったのが原因と言われています。フランスはその逆で影響力を長期に渡りもっていて特に統治下の諸外国の通貨をCFAフラン(旧フランス領西アフリカおよびフランス領赤道アフリカを中心とする多くの国で用いられる共同通貨)を採用させていたことでそのアフリカ旧フランス領土の国の指導者はかってにお金を刷ることが許されなかったのが大きいかなと。それなのでセネガルもアフリカの中でも経済としても政治的にももっとも安定している国のひとつと言われていて、は一人あたりのGDPが高くて1000ドルを超えていたりします。現在の人口は1500万人。


セネガル国債

さて、そんなセネガルの国債が市場でも投資として売られていましたのでよく見ていますが、米ドルベースの国債販売で表面利回りで見て年利で6、25%というのはこれだけでも投資収益が高いですが、原油などの下落以降、国債の値段が下がっていて90%近くまで下がりました。そうなると実質利回りも8%近くになり跳ね上がります。

このセネガルは経済、政治的にも比較的安定していると書きましたがひとつだけ投資材料として懸念されるのがここ数年でやや公的負債が増えいて、GDPベースで60%に達していることですが世界銀行の見方はやや楽観論でGDPのリベース(GDPが約30%増加調整)がおこなわることとユーロボンドの収益の一部で高額の借金を買い戻すことで、低レベルの債務不振を維持することができつつあるとレポートにありますね。ただ近年のセネガルは産業としても農業、漁業の他にリン鉱石の鉱業、また新たに石油、天然ガスの採掘もすでに事業化されていて、さらに近年は観光業も伸びてきているため経済成長に関しての期待感は高いのは確かです。ただ今年のコロナウィルス下でそれがどこまでもたせられか。いずれせよ同国の大きな特徴としては債務を多くとり、国の経済成長が期待される産業に継続投資してきた、そしてその花が開いている典型的な国なので今後の経済成長に期待したいですし、それが続くようであればこれらの国債への投資も良い投資かなと。

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