金利6.375%のクロアチア国債を語る
今日紹介するのは東欧の随一の観光立国でもあるクロアチアの国債です。1991年にユーゴスラビアからスロベニア、セルビアなどとともに独立を果たした同国の歴史は複雑ですが近年は観光業などが盛んな同国。特にアドリア海の真珠とも言われるクロアチアの「ドブロブニク」の街は世界遺産にも登録されていて近年世界中から観光客が訪れるようになっています。
SNSの時代になり、ドブロブニクを投稿するインスタグラマーなどが増えたために近年さらに観光客は増えていて、年間の観光客数は世界で30位で日本の観光客を上回る数だったりします。2012年にはEU加盟も果たしております。
そんなクロアチアですが国債はドルベースで年利6,375%で販売されていて国債としては高い配当です。ただ最低購入金額は20万ドル(約2200万円)からとなかなか普通の人では手が出づらい金額ではありますが。
旧ユーゴスラビア紛争の後に独立した国ということもあり、またクロアチアの国内にはいまだに少数民族のセルビア人(人口の4%ぐらい)がいることもあり、まだ地域内紛争の可能性などのカントリーリスクは気になるところではあります。また近年はEUにも加盟してはいるもの同国の通貨はいまだに「クーナ」という独自通貨を使っていてユーロ加盟はしていません。これは2009年のギリシア危機が起きてから、その後にEU加盟をした国にはEU諸国も経済状況などの審査を厳しくしているからです。具体的にはユーロ導入をにらんだ欧州為替相場メカニズム(ERM II)への参加が必要ですが、クロアチアは本来2020年の終わりまでにこのERM Ⅱの参加への意思表明をしていた。そのためにクロアチアは急ピッチで欧州中央銀行(ECB)との協力による銀行監督の一層の強化、金融システムの安定化のための枠組み構築、マネーロンダリング(資金洗浄)対策の枠組み構築などの取り組みを進めていく旨をコミットしています。今年のコロナウィルスの影響もありこの取り組みは遅れる可能性が高いのではと思いますがいずれにせよ、ユーロ加盟は近いのではないかなと。そうなるとまた経済にも良い影響が出てきますし、このタイミングでクロアチアに投資していくのは悪い選択肢ではないのではないでしょうか。
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