minami

Filmmaker / Anthropologist

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マガジン

  • チェコちゃん日記

    プラハでの日々について、のらりくらり

  • 久しぶりの砂漠 エジプト漂白

    エジプト、カイロの旅  つらつらと。

最近の記事

me gusto mi semana

I liked my day 私の今日が好きだった と友達がよくいう。これがチェコ語の慣用句らしい。 今週も私の好きな週だった。 Me gusto mi semana. Me encanto mi semana! 最近好きなものがあるとすぐに写真を撮っている。止めようがないので、どうしようか考えている。なんでもとっておきたいしょう。 月曜日 彼がマルタに出張に行ったので、黒猫とお留守番。彼女とはなかなか距離が縮まらない。彼女に嫉妬されているのか、私が彼女に嫉妬している

    • ドラムレッスンとスクランブルエッグ

      0 わたしの、ドラムの先生アダム。ジャズドラマー。 毎週木曜日の朝、レッスンを受けている。 1 これまでギター、ベース、少しキーボードを少しやってきたが、長続きしなかった。良い先生に巡り合わなかったのもあるし、これらの楽器を直感で弾けなかった。頑張って頑張って、集中して、ようやく弾けるというか。それでも音楽が好きなので、どうしようかなと思っていたところ、ドラムを始めた。まずはジャンベから。ジャンぺを楽器屋さんで買った時、店員さんに買おうと思っていたジャンベを叩いてもらっ

      • ダニエルと十年ぶりに再会

        昨日ダニエルがプラハに到着。ダニエルは私がチリに住んでいた頃の大親友。馬が合わなかったホストファミリーから抜け出し、彼の家居候していた。 長い長い歴史がある友情。それについてはいつか書きたい。 なんだかんだいっていたら、10年も会わなかった。10年ぶりの再会は、意外と普通だった。とっても嬉しいし興奮したけど、再会が自然すぎて何も違和感がなかった。彼は10年前と殆ど変わっていなかった。変わったといったら、少し良い生地の服を着るようになったのと、清潔になったことくらいだった。

        • フラットメートはがんばるピエロ

          0 現在住んでいるアパートには3人の同居人がいる。 ピエロのピーター 映画監督のリザ フリスビーのプロ、ヤロ と、私。 なかなか変な家だ。お城の近くにあるアパート。周りには大使館が沢山ある。結構いい場所である。アパートの家主さんが映画関係の人で若い芸術家に良心的な家賃で住まいを提供してくれている。ありがたい。 1 ピエロのピーターのパフォーマンスがあるというので初めて行ってきた。彼はとても気さくな人だ。トイレでもお風呂でもよく陽気な音楽を聴いている。湯船に浸かるのが

        me gusto mi semana

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        • チェコちゃん日記
          7本
        • 久しぶりの砂漠 エジプト漂白
          5本

        記事

          なぜか沸騰したように、おこっちゃう

          0 私は子供の頃から喜怒哀楽が激しいと言われる人間であった。それが、コンプレックスである。すぐに怒り、すぐに謝る父に似たくない。怒るだけじゃなくて、喜怒哀楽すべてが極端なのです。ワーワー泣くは、キャーキャー喜ぶ。トホホ。感情の起伏が激しいことは疲れる。まぁ、それだけ楽しいこともある。だいぶ、落ち着いてきたが、やっぱりコントロールしないと、感情が四方八方にいってしまう。 1 「なんで人は怒ると思う?」非常に穏やかな性格である恋人に聞いてみた。彼は「色々理由はあると思うけど、

          なぜか沸騰したように、おこっちゃう

          愛は枕みたいなもの

          0 さいきん、私は恋人にメロメロである。恋人がキラキラ光って見えるのだ。恋人と一緒にいるだけで、私の頭の中はお花と砂糖まみれである。この恋人と出会ってから、どうやら私は花みたいだそうだ。 1 先週、ほとんど寝られない夜があった。編集中の映画の終着点が見えてきたり、色々な作品の企画書を書いていて、興奮していたんだと思う。脳が休まらず、横で寝る恋人に背をむけ、朝まで外を眺めていた。 翌朝は寝ていないので、気分が悪かった。イライラして、すぐに彼の家から飛び出そうとしていた。

          愛は枕みたいなもの

          ケーキ屋のテーブルにて

          0 ケーキが食べたい…ケーキ… トラムに乗っていてふと思った。今日はケーキを食べよう。前から気になっていたケーキ屋に行こうと思ったら、トラムで通り過ぎてしまう。ちょうどスーパーが見えたので駆け込む。ケーキ、ケーキ。今日はケーキを食べるんだ。ケーキ、ケーキ。 1 スーパーのデザートコーナーには、ぶりぶりのクリームがのったケーキが売っていた。手にとり、買いそうになる。しかし私の中のケーキモンスターが、「もっと美味しいケーキをくれ」と叫んでいる。こんなトランス脂肪だらけ(あ

          ケーキ屋のテーブルにて

          ブロッコリーに関する備忘録

          何かとある事柄に注目し始めると、それがどんどん連鎖し、物語が発展するような気がする。映画を作ったり、論文を書く時も、着眼点やテーマを持った瞬間、日常生活の中でそれに関する出来事や具体例に出会うことになる。多くの場合は、着眼点を持つ前から日常に潜んでいたことなのだろう。側にあるけれど、見えていないだけ。視点を持つと、世界を練り歩く時のリッチネスが上がる。最近私のアンテナに触れているのは、ブロッコリーである。以下、私とブロッコリーの密かな物語。 1 ここ数週間、よくブロッコリ

          ブロッコリーに関する備忘録

          久しぶりの砂漠 エジプト#5 さてピラミッド

          カイロ3日目。ようやくピラミッドへ出向く。ナイル川に隣接したタハリール広場に滞在していた私達。ウーバーを使って30分くらいでピラミッドがある郊外までたどり着く。カイロで、ウーバーの治安は総じて良かった。ブーんと運転手さんが飛ばす車から外を眺める。誰かと旅行すると、その人の世界がなんとなく見えると書いたが、誰かの車に乗る行為も似たようなもの。現地の人が運転する車に乗り込んだ瞬間、ヨチヨチの観光客の視点から、運転手さんの視点を感じることが出来るような気がする。 もうすぐ到着かと

          久しぶりの砂漠 エジプト#5 さてピラミッド

          チェコちゃん日記 1 チェコとの出会い

          チェコ、プラハでの生活も2年目。もう少し長く住むことになる気がする。 「なんでチェコなんですか?」「なんでチェコに来たの?」とよく聞かれる。日本人からも、チェコ人からも。10年前の私に「今チェコに住んでいるよ」と言っても、きっと驚かないだろう。チェコに来るのは、あまり意味のない自然な流れだった。 友達のお姉さんがチェコに留学していたり、留学先で出会ったチェコ人の青年が「?」と心に何か突っかかるような優しさをくれたり、妹が何度かプラハを訪れ「いい場所だよ。みーもきっと好き」

          チェコちゃん日記 1 チェコとの出会い

          久しぶりの砂漠 エジプト#4 おらび駅

          深夜に到着したマイフレンドと朝食。 オムレツ、ピタパン、チーズふたかけら、杏のジャム、ファラフェル、スライス胡瓜。 1週間全く同じ朝食を食べることになる。基本毎日同じなので、小さな違いを見つけては、新鮮味を見出す。お、今日チーズが違うブランドだ。とか、オムレツの形が違う。今日は折りたたみ方式のオムレツだとか。 マイフレンドタバコをよく吸う。エジプトはどこでもタバコを吸える。レストラン、車内、エレベータの中。それをいいことに、旅の間マイフレンドの喫煙量はどんどん増えていく

          久しぶりの砂漠 エジプト#4 おらび駅

          カイナとの記憶 

          チリに住んでいた頃、良くしてもらっていた友人カイナの母が亡くなった。今朝、仕事せずfacebookを見ていたら、お別れ会の情報が流れてきた。そこには、闘病中と思われるカイナの母の写真が投稿されていた。 記憶とは不思議なもの。ふとした瞬間に思い出す感覚。カイナの投稿を見て、彼女と彼女の家族と過ごした遠い昔の時間を思い出した。忘れてしまった記憶は、忘れられたことも、忘れられてしまっている。当たり前か。 カイナと、カイナの家族と過ごした時間は私の心の温かい一部分となっている。

          カイナとの記憶 

          久しぶりの砂漠 エジプト #3 奇妙な初日

          「結構砂とかあってジャリジャリしてるらしいんすよ」 と旅をする前にマイフレンドが言ってた。実際カイロはそんなに砂砂してなかった。このエッセイも「久しぶりの砂漠」なんて言っているが、砂漠との接触はギザにピラミッドを見に行った時くらい。 けれども街全体が埃っぽくて、砂砂している。 「街全体が工事現場なんすよ」 とマイフレンドが言っていた。途中経過なものが多く、街全体がザワザワしている。 さて初日。目を覚まし、朝食をいただく。バイキング形式かと思っていたが、起きた順におば

          久しぶりの砂漠 エジプト #3 奇妙な初日

          久しぶりの砂漠 エジプト#2 ネオンと車

          22時過ぎにカイロに到着。「タクシー?タクシー?」と色々な人に声を掛けられる。無視したくないが、無視する。遠くの方を見つめて、ツツーと歩き続ける。 事前に手配しおいた運転手さんと、無事に合流。十人くらい乗れそうなバンが待っていた。車のラジオから聴こえてくるアラビア語のリズムが新しい。 車のナンバーがアラビア文字。窓から見えるビルボードは、どこかで見たことのあるようなデザイン。広告の女性は皆、ヒジャブを被っていない。街の女性は、ほとんどヒジャブを被っている。なんとなく頭にス

          久しぶりの砂漠 エジプト#2 ネオンと車

          久しぶりの砂漠 エジプト #1

          「みなみさんエジプト行きますか?」 一時帰国中、おばさんの車で首都高を走っていた時、友人?から連絡がきた。一つ返事で「行きたい!」と答えた。答えてしまった。のだ。いつもその繰り返し。旅の前には必ず後悔して、旅の終わりはいつも来て良かったと感じて帰る。 その時、横で運転してくれていたおばさんもエジプトに行ったことがあって「すごくよかったよ」って言うじゃない。 最近、日本とプラハを行き来しすぎていて、心が悲鳴を上げている。 外に目を向けすぎていて、プラハでの暮らしがい

          久しぶりの砂漠 エジプト #1