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ダニエルと十年ぶりに再会

昨日ダニエルがプラハに到着。ダニエルは私がチリに住んでいた頃の大親友。馬が合わなかったホストファミリーから抜け出し、彼の家居候していた。

長い長い歴史がある友情。それについてはいつか書きたい。

なんだかんだいっていたら、10年も会わなかった。10年ぶりの再会は、意外と普通だった。とっても嬉しいし興奮したけど、再会が自然すぎて何も違和感がなかった。彼は10年前と殆ど変わっていなかった。変わったといったら、少し良い生地の服を着るようになったのと、清潔になったことくらいだった。どれもいいこと。昔は2週間くはいシャワーを浴びないような人だった。

エニウェイ

ダニエルは昨日到着した。で、昨日は近場でご飯を食べたり、カレル橋の手前まで行ったり、川辺に座っていろんな話をしたりした。

前まで好きだったお店に行く

10年のうちにチリはすごく変わったという話になった。良い方向に。高額だった大学の学費は殆どの場合、無償になり、医療制度や公共交通機関はうんとよい状況になったという。私たちが高校生の時、鍋を持って街に出て、「大学を無料で行かせろ!」とデモしていたことが懐かしい。爆弾もバンバン鳴るような危険なデモだった。ここでは死にたくないなと思いつつ、ここでは死なないだろうと思っていた。友達のお母さんにデモに言ったことを伝えたら、きゃあと驚かれた。

家の近くに素敵なお庭を見つけた

デモに行っていた時、私の場合は興味半分で、デモで社会変わるなんて、あんまり思っていなかった。というか信じられなかった。せめて声を上げることは大切だけど、変わるとは思えていなかった。けど、ダニエルは本気だったと思う。三人兄弟の末っ子で、このままだと大学に行けない。だからせっせこ頑張ってデモに行っていた。そして10年後には状況が本当に良くなった。ずっとチリにいたダニエルは、自分の国がこんなにも良くなっていたと気がついていなかったらしい。チリも変わったなぁって。日本は10年のうちにどう変わったんだろうか。こんな進歩を遂げたとはあまり感じられない。沢山世界のこのについて話した一日だった。2人ともこの10年で色々な世界を見てきたので、見てきたものの共有やら、答え合わせやらした。10年前のジョークや言い回しも飛び出して、沢山笑った。

歩きながら、ダニエルがとても幸せそうな顔で"vida es muy corta" 「人生は短いよね。だから楽しまなきゃ」と10年前と同じような顔で言っていた。高校生の時は、無限にあるように思えた時間。けど気がついたらもう10年経っている。確実に時間は進んでいて、私達は老いている。発酵している。いつか私達は、この世界から消え去るんだなとすっと感じた。淡く儚い人生。だからこそ、とても愛らしく感じた。

家から徒歩10分

2人とも疲れたので急いで家に帰って、寝た。ちゃんとシャワーをして、歯磨きをして寝ていたので、ダニエル成長したなと思った。お姉さん気取りも、変わらない。ハハ。



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