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秋の日に 呪い臭は 悪夢かな 歩いて癒す 秋桜香り 

嫌な臭いがする。何だろう。腐臭とか刺激が強いとかそういうのではない。表現が難しいが、この臭いを感じると途端に嫌悪感を覚えるのだ。

「まるで呪いの臭みだ」どうにかしてこの嫌な臭いから離れようとするが、逃げても臭いが追いかけてくる。だったら息を止めた。息を止めたが不思議なことでそれでも臭いが入ってくるのだ。
 息止めに限界を感じて鼻から息をすれば、その呪いの臭いが増幅されて体を襲う。

「や、やめてくれ!」首を横に振って抵抗した。気が付いたら電車の中にいた。夢だったようだ。
「あ、あれは」奇しくも電車は墓地の横を走り抜けていく。呪いの臭みの夢との因果はわからない。

次の駅は降りる駅であった。富田林市の喜志駅だ。ここから美具久留御魂神社(みぐくるみたまじんじゃ)に向かった。何しろ神社オタク、パワースポットめぐりが好きだ。
これが結果的に呪いの臭みなどという夢の原因かもしれない。道を歩く、突然良い香りがした。

「お、秋桜か」沿道には秋桜が咲いている。これを見てふと短歌を詠んだ。

秋の日に 呪い臭は 悪夢かな 歩いて癒す 秋桜香り
(あきのひに のろいしゅうは あくむかな あるいていやす こすもすかおり)

今回は趣向を変えて、毎週ショートショートnoteの企画に参加して短編小説を書きました。(お題:呪いの臭み

今日はこちらの記事「沿道のコスモス」をモチーフにしています。

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