ピアニスト 鈴木美奈子

ミューズの神託を伝えるピアニスト/音楽の伝道師。演奏活動の他レッスン、コンクール審査、YouTube配信、各種音楽セミナー、指導者向けの講座も行っています。一昨年帰郷、宮城県川崎町在住。音楽ひろば“杜音”、音楽と暦を味わう新月のホームコンサート“Food for Joy”主宰。

ピアニスト 鈴木美奈子

ミューズの神託を伝えるピアニスト/音楽の伝道師。演奏活動の他レッスン、コンクール審査、YouTube配信、各種音楽セミナー、指導者向けの講座も行っています。一昨年帰郷、宮城県川崎町在住。音楽ひろば“杜音”、音楽と暦を味わう新月のホームコンサート“Food for Joy”主宰。

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    バルトークのビオラ協奏曲

    あるオファーをいただいて バルトークのビオラ協奏曲のオケ伴を練習しています。 ビオラのための協奏曲のなかでも、名曲中の名曲…✨ 何度も誰かの演奏は聴いてはいたけど 自分がオーケストラパートを弾くとなると、 解釈やアナリーゼ、フィンガリング… やることが尽きなく、なかなかゴールがみえません。   でも、そのいっぽうで 勉強すればするほどこの作品の偉大さに圧倒され こんなに素晴らしく感動的な作品がこの世に在ることや それをこの手で演奏できることが とてつもない幸せに感

      • 新月のホームコンサート

        新月に自宅で開いている月例会Food for Joy 〜弥生のまどろみ〜 昨日、満員のお客さまをお迎えして終えることができました。 山形、石巻…と遠方からのお客さまもいらして 温かな雰囲気のなか3回目を迎えることができましたこと 心から感謝しております🙏✨ 今回はまだ川崎町ではまだ咲いていないソメイヨシノ🌸を 花より先にお菓子で愛でましょう、ということで オリジナルレシピで桜のマドレーヌを作ってみました。 桜パウダーを練りこんだけど フランスの発酵バターの香りに負けて

        • 私たちは美の小道を歩いている

          おかげさまで、3月22日の新月のホームコンサート “Food for Joy”は残席わずかとなりました🙏✨ 迷っていらっしゃる方…ご参加、お待ちしております♫ 川崎町は朝からみぞれまじりの雪です。11am現在0℃。 咲きはじめた花や蕾たち、雪に覆われてかわいそう… なんて考えは、しろうとさん(笑) 彼らはこんな寒さにさらされながら いよいよ逞しく生命エネルギーを育んでいるのです🌼 そもそも“かわいそう”、という感情や言葉には ひたむきに生きているもの、生き抜いてきた

          • まだら まんだら 雑考

            斑(まだら)ってよく見るとすごい漢字! 文、が王にはさまれてる…。 、、 正誤、ポジティブネガティヴ、合う合わない、、 人間の感情とは、 きれいさっぱり“白黒”をつけられない 斑模様のようなものです。   、、そして、、 調和と対比、主張と協調…といった 矛盾や混沌にむせかえっているのが 我らが芸術の世界。 “共感”とは、矛盾や混沌をかかえ、 様々な個性や特性をもつ私たちが混ざりあったその先に 生まれるものだからこそ とても大きなエネルギー源になるのでしょう。

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          • 味わい深いことば
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            セシル・シャミナードのお話

            フランスの作曲家セシル・シャミナード。 彼女は、女性が作曲家としての職業的・経済的自立が 十分に認められていなかった19世紀にあって 早くから周囲の音楽家たちに才能を認められ 作曲家として、演奏家として自立できた 初めての女性とも言われています。 キャッチーなサロン風ピアノ曲は特に人気が高く 『スカーフ・ダンス』は世界的ヒットに! その人気はアメリカにファンクラブができるほどで ホワイトハウスではルーズベルト大統領の前で演奏。 また、イギリスの香水会社は 彼女の名前

            12回目の3.11に寄せて

            毎年、胸がえぐられるような思いが蘇ってくるこの日。 千葉から持ってきた球根を、2021年に移住してすぐ 庭先に植えたちいさなアイリスが、満開になりました。 子どもの頃、初めてアイリスirisという花の名前を聞いて なんて美しい響きなのだろう…と、 うっとりしたのを覚えています。 iris って、音楽の語源とされるmuseと同じく ギリシア神話の女神の名前だったのですね☺️ museは音楽や詩、舞踊など学芸の女神ですが iris は、虹の女神なのだそうです🌈✨ いつだ

            コダーイの『ガランタ舞曲』

            庭の、まだ冬色の地面にいつのまにか咲いていた ちいさな原種のシクラメン。 かがり火のようなかたちの花びらが風ににそよぐと ほんのちいさな体とは思えないほどの存在感です。 7月に札幌でのコンサートで弾く コダーイ作曲『ガランタ舞曲』ピアノソロバージョン。 終盤にかけてどんどん盛り上がって 弾いてるわたしのテンションもどんどん上がって つい、自爆しそうなテンポに挑みくなっちゃう。 コントロールしないと、とわかっているものの いざ弾くと、気持ちのままに突っ走ってしまう😅

            みんなで食べて、歌った日

            先日、川崎町の『絵本の広場』で行われたイベント 🍱mom’s lunch box🍱に 歌のレッスンとピアノの伴奏で参加しました。 子どもたちがみんなでお料理をつくったり 歌を歌ったり ファイナンシャルプランナーからお金のことを学んだり 野球⚾️を楽しんだり、、と なんとも楽しくって、ユニークな企画でした♫ わたしが音楽ワークをしている子どもたちも大活躍‼︎ ランチメニューのお稲荷さん…美奈子先生のためにと スペシャルなトッピングをしてくれました💗 きゅうりを型抜きし

            スラヴの魂

            6年前の今頃は、ぶらりチェコ滞在を楽しんでいました。 人魚姫のような悲しいストーリーの ドボルザークの人気オペラ『ルサルカ』… オペラ座のしつらえはもちろん 舞台演出や衣装、照明…すべてが夢のようで、、✨ 美しすぎるアリア“月に寄せる歌”では 前奏のハープからもう、涙、涙だったなぁ。 、、 チェコは歴史的にも 音楽や芸術、哲学に熱心で美意識の高い方がとても多く (マサリク大統領は大学の哲学の教授でした) ウィーンで不評だったモーツァルトのオペラ『フィガロ』も プラ

            如月のときめき

            新月の月例ホームコンサート“Food for Joy” 〜如月のときめき〜 今月もありがたいことに、満員御礼にて終了❣️ 美奈子セレクトの愛と光にあふれた10曲のピアノ作品を お話とともにお届けしました😊 冬に逆戻りしたような、小雪の舞う川崎町でしたが 1歳から82歳までのステキな皆さまと とてもあたたかな時間を紡ぐことができました✨ わたしの手作りガトーショコラをつまみながらの 自己紹介タイムでは ゲストの皆さんが、それぞれに ご自身の美学、人生を謳歌していらっし

            雨水とピアノ

            雨水に入りました。 まだ雪が残ってはいるものの、川崎町も朝から 春がノックしているみたいな雨音に包まれています☺️ ☂️ ☂️ ☂️ 雨が降って、ほっとしています。 このところ、杜音の室内は乾燥しすぎて 加湿器をフル稼働しても ピアノの状態が不安定になってしまっていたのです。 とはいえ、明日は大切なゲストをお迎えしての月例会 “Food for Joy ”。。 つい先日、調律師の方に来ていただいて 不具合をみていただきました。   音が整っていくのを聴いている

            “スロバキアを奏でる音楽家たち”第三弾公開!

            日本スロバキア協会制作の番組 “スロバキアを奏でる音楽家たち”第三弾が 公開になりました♫ 今回はスロバキア生まれの大作曲家フンメルに焦点をあて 動画では彼のチェロとピアノのためのソナタも 演奏しています😊 演奏部分は、昨年制作チームの皆さんが川崎町にいらして 杜音で撮影してくださったものです。 チェロの演奏は、前半の解説を担当された わたしのスロバキア語の師匠でもある近重亜郎さん。 そしてオープニングは、杜音付近の並木道…🌲🌲🌲 お時間のあるときに、 ゆるりとお聴

            無効化する言葉

            初めて映画館で映画をみたとき 本編が終わったあと延々と流れるクレジットタイトルに 圧倒されました。  テレビではまずカットされてしまう部分です🎥 1〜2時間ほどの映画ををつくるのに こんなにもたくさんの人や会社が関わっていると知って とても驚きました。 、、 コンサートでステージにあがるのは出演者だけですが 客入れ前ギリギリまで、バックステージやステージ上で ピアノの調律師やステージマネージャーの方々は 私たち演奏家がストレスなくパフォーマンスできるよう 細心の、か

            涙は守護のしずく

            ネガティヴイメージが先行しがちな“涙”ですが、涙は   角膜や結膜の乾燥を防ぐため、   痛みを発生させる玉ねぎの成分を防ぐため、   脳を緊張状態から緩めてあげるため、 物理的にも精神的にも私たちを護ってくれています。 悔しいとき、悲しいとき、安心したとき、嬉しいとき 心が大きく動いたときや、相手に共感したときに流れる 透明な血液。 それが涙なのだそうです。 、、 音楽をきいたり、ピアノを弾いたりしていると 不意によく涙が溢れてしまう子どもでした。 大好きな

            犯人は“雪かき”だった 〜ピアニストと筋肉痛〜

            昨日、どうも背中に違和感があって 「これはいよいよ“◯◯肩”デビューかな?」 と覚悟しかかったのですが なんのことはない、実家と自宅2ヶ所を雪かきしたあとの 筋肉痛でした😅 それにしても、腰ならわかるけど背中にくるとは…ww 実はピアノを弾くとき、腰や腹筋を案外使うので そのあたりはクリアできたのかもしれません。 間口130センチもの鍵盤を縦横無尽に弾くためには 自ずと体幹を意識して座ることになります。 50代になっても若い頃と体脂肪率が変わらないのも ピアノの練習

            天使のいる星

            地球という星のことを知らない異星人と出会って 地球はどんな星かと聞かれたら 「“子ども”という天使のいる星です」と答えます。    🌎   🌎   🌎 数日前父が突然脳梗塞で倒れ、救急車で運ばれて そのままカテーテル手術になりました。 主治医の先生からは、手術の際脳幹に空気が入って 右半身に深刻な麻痺が残ることを告げられました。 年長さんのSちゃんのレッスンのあと、 お母さんに父のことを少しお話ししたら 2時間ほどして、Sちゃんが お手紙と自作の御守りを持ってきてくれ