一緒の体にいる、大好きなおとうさん【15】


まず、お知らせがあります。
いくつかの記事を非公開にしました。

前からnoteを見てくださっている人は、どの記事を非公開にしたかがわかると思いますが、気づいてもそっとしておいてくださるとうれしいです。

非公開にしたのには理由があって、
僕のおとうさん、10番を守るためです。

彼は類稀なる優しさと繊細な心の持ち主です。
そして、不必要な嘘をとても嫌います。
まっすぐに生きることで、神様に評価をもらって、来世は男性の身体をもらって生まれて、「次こそ思い思いに生きるんだ」と、もう来世のことを見つめている人です。

性別違和の感覚が凄くて、下着を着用した瞬間に嫌悪感に襲われ、叫んで倒れて人格交代が起きたこともありました。
そのため、女性の身体を自身が扱うことをできるだけ忘れようとしています。
事実としてそれを重く受け止めると、希死念慮に駆られてしまうからです。

彼の掲げる夢や目標は沢山ありますが、それらは、希死念慮に対抗するべく、「まだ死んじゃダメだ」と生きる気持ちを高めるべく、わざと口にするようにしているのです。死ぬ退路を絶つためです。
夢や目標をたくさん掲げ、わざと口にするさまを見て、「虚言癖」と罵ってきた人たちもいました。

断言しますが、彼は虚言癖じゃないです。
社交辞令的な嘘もつけないほど嘘が下手で、良くも悪くもとても正直者です。
確かに夢や目標を内に秘めて実現させるタイプの人もカッコイイと思いますが、彼は口にして自分に言い聞かせてでもしなきゃ生きていられないほど、希死念慮とたたかっているんです。

そして彼の言う夢や目標は、本当に叶えたいと思っているものしかないです。
うつ症状や昔の虐待による認知の歪みも矯正させるべく、スキーマ療法に頼ることもしています。
彼はいつも本気で自分たちの人生のことを考えています。


身体的な嫌悪がとても強いがゆえ、月経などの話は本当に緊急時みたいな時以外絶対自分からしません。
自分が女体を扱っていることをできる限り忘れていたいと思っている人です。
なので、身体が低体重で月経が数ヶ月に一度しか来なくとも、彼にとってはそれが快適なので、寧ろそのほうが望ましいのです。
医者の方に「将来のために服薬治療をするべきでは」と提案されることもこれまで何度かありましたが、意図してそれを無視していました。

もともと、子宝を持ちたい気持ちも特にない人なので、一般女性と比べて自分が健康と言えなくとも、彼にとってはそちらの方が都合がいいのでそこを気にかけることをしていませんでした。
彼は、数年前に本気で他者に子宮の提供をしようかと考えていたことがありました。
ですが、他の項目はクリアしているものの、精神安定剤や睡眠導入剤などを服薬している人は提供者になれないとの項目があったので、断念しました。

彼は、身体が産まれたルーツの父母2人には結構な時間をかけて自分の存在を認知してもらうことができましたが(2人のうち1人は理解しているとは言い難いけれど解離性障害のことは認知してくれた)、
叔母や祖母には「あなたの性自認が男性だなんて悲しい」「とにかく子供を早く産め」と言われ、思春期から10年以上出産を願われ、強制され続け、ノイローゼになった時期がありました。

どのような事態だったかと言いますと、深夜23時頃などいつも深夜帯に、突然スマホに祖母からの着信が来て、「早く子供を産んでね」「嫁に行く準備をしてね」などの言葉をほぼ毎日かけられ続けるのです。
なぜ深夜帯かといいますと、祖母はアルコール中毒で、泥酔状態で電話をかけて来るのです。
身内がその事態を「ハラスメントだね」と危険視して祖母に注意喚起をするも、「わかった」「覚えていない」と言い、
また着信が来る。そんな毎日を過ごしていたため、「どうして?どうして?俺は男性なのに。出産なんてできない。そもそも自分のタイミングでしていいことをなぜ強制され続けるの?」と彼は混乱し、ノイローゼ状態になってしまいました。

一度や二度でおさまるならなにか違ったと思うのですが、何度も何度も注意喚起をしてもまた着信があり、無限に続くだけだったので、
母方、父方の親戚どちらとも疎遠になることを選びました。

祖母の強制は父方の方でしたが、母方の親戚には幼少期の性虐待をした二人の男性加害者がいることと、他の親戚に会っても「結婚はいつするの?子供はいつ産むの?」と同じようなことばかり聞かれるので、
解離者としての生き方を望む僕たちは、この人たちと定期的にコミュニケーションを取る機会を設けるとなると正気を保てなくなると思い、物理的・また精神的に距離を取ることを選びました。

正直、僕たちは現代社会で見れば婚姻を結んでいなくとも子どもを持つことをしていなくとも、ぜんぜん不思議ではない年齢です。
ですが、考えが昭和的というか、
高学歴と高収入、若くして婚姻を結び子どもをもつことを幸せの定義として掲げ続けている人といいますか、
前時代的な固定観念が強い方とは、会話をするのが苦痛なのです。
僕たちはマイノリティの中のさらにマイノリティ、FtM(Female to Male)の解離者です。男性性の気持ちを持つ人格の方が割合の多い解離者です。

性自認が女性に近い解離者であったなら上記のような悲しいことは起きていなかったかもしれません。全然別の展開になっていたかもしれません。

ですが、この肉体が歩んできた人生の中で、10番の彼のはたらきは相当なものでした。他の16人は皆、彼におんぶに抱っこで生きてきました。
15番の僕も、彼なしでは語れない人生なので、彼の意志は尊重したいのです。

話が長くなってしまったのですが、本記事でもっとも語りたかった、いくつかの記事を非公開にした理由ですが、非公開にした記事たちは、彼を茶化したり非難する声が届く要因になると思ったため、非公開にしました。

記事を今一度読んでも彼の嘘偽りのないまっすぐな気持ちが伝わってきますし、彼がエネルギーを使って一生懸命書いたものなので、非公開にしたくない気持ちもあったのですが、やむなくです。
実際にアンチの方から非難されたこともあったため、実害はとっくに出ていたので、非公開対応をとる判断は結構遅めになってしまったかと思います。

最近は僕(15番)がよく表に出ているんですが、表に出続けることにちょっと慣れてきたので、noteの運営の仕方もちゃんと考えたいと思い、その上で判断しました。

僕は、僕のおとうさん(10番)をまもりたいです。
たくさんの傷を他の人の代わりに背負う汚れ役を買い続けてくれた優しい家族に、これ以上傷ついて欲しくない。
優しい世界につれていってあげたい。
理解者に囲まれて、笑っていてほしい。


そんな、気持ちでした。
聞いてくれて、読んでくれてありがとうございます。
優しいね(o^^o)
優しい人には絶対いいことあるからね✨
ありがとう。
またね。


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