愛する神へ捧げた交響曲〜ブルックナー第九交響曲(Vol.2)
「これ以上激しいスケルツォはない」
さてABr9番の2楽章。ティーレマンは映像対談で「スケルツォは(演奏)難しくはない。」と語る。
実際この楽章はスケルツォという性格もあり複雑な構成ではない。
しかし一方で彼は「これ以上に激しいスケルツォは(作曲家は)書いていない。年を重ねた円熟とは対極にあり(良い意味で)全く円熟していない」
このスケルツォは導入部が41小節にも渡ってあり1楽章と似た様な構造という指摘もある。その導入部は主調ニ短調ではなく嬰ハ短調的で落ち着かない浮遊した感