メサイア覚書 Vol.2 ---降臨の予告
聖地巡礼の光景アーノンクールはメサイアの核心的アリア「彼は蔑まれ」を「音楽化された《エッケ・ホモ/この人を見よ》」と喩えた。
最近になってこの比喩を読んで深く感じ入ったのは、数年前にエルサレム訪問でそのエッケ・ホモの地に立ったからではないかと、私は思い込んでいる。
耶蘇ではない私の場合、あの訪問は本当の「聖地巡礼」ではなく、読み物や映画などの既知感から来る感慨や感動の「聖地巡礼」であった。
しかし、その体験が再度読書や映画、音楽鑑賞に還元されている気がするのである。
イエス