mille〜音楽と食文化

神戸市在住・生まれも育ちも神戸。 幼い頃から音楽をはじめ音大卒業後は演奏活動と音楽教室…

mille〜音楽と食文化

神戸市在住・生まれも育ちも神戸。 幼い頃から音楽をはじめ音大卒業後は演奏活動と音楽教室を主宰。 専門分野は声楽。得意のイタリア音楽がきっかけで30代でイタリア菓子とイタリア料理店の企画運営に携わる。 現在はお菓子と料理、音楽教室『Atelier mille』主宰。

最近の記事

我が家のお稲荷さん

先日のこと。 今年は初午の日が2月12日だったので『お稲荷さん』を作りました。 『いなり寿司』のことを『お稲荷さん』っていうのは関西だけでしょうか? 関西人は何かと敬称をつけるかもしれません。 『飴』は『飴ちゃん』ですし、なぜかお買い物に行く時『コープ(生協)』を『コープさん』と言います。 なので『いなり寿司』は『お稲荷さん』なのです。 でもややこしいのは稲荷神社にお詣りする時も『お稲荷さん』なのです。 脱線してしまいましたが初午とは2月最初の午の日。 稲荷神のお祭りの日

    • 立春に思う事

      2024年立春。 2ヶ月何も書かないまま過ごしてしまいました。 12月はシュトーレンの事やクリスマス、お正月の準備などを書き留めておこうと思いながら実際は・・・ シュトーレンを毎日焼くのに12月は追われてしまい、クリスマスが終わったと思ったら次はお節料理の準備。 そして年明けはというとお菓子教室、料理教室でバタバタ。 noteを始めて数ヶ月で挫折しそうになっていたのでした。 そして今日は立春! 春の始まり。また今日から改めてスタートさせたいと思いここに記しています。

      • スパイスカレーにハマる。

        辛いのが苦手な私が見事にハマってしまいました。 私がいつも作るカレーはお気に入りの市販のルーを3種類くらいブレンドし、カルダモンとクミンパウダーを加え、具材は玉ねぎと人参、牛すじでたっぷりとエキスを出した、どちらかというと旨味を残したカレー。これはこれでとても美味しく大好きなのです。 しかし今回なぜ辛いもの苦手な私がスパイスカレーにハマったかというと「今日何食べたい?」とオットに聞いた時の「スパイスカレー」の一言! たまたまですが本棚にカレーの本があり、自宅にあったスパイ

        • 神戸と私〜そして音楽と食文化⑧最終章

          ある大きな出会い。 私の人生において、それはいつも突然やってくる。 それは私自身が「食」のお仕事にも携わるきっかけとなった人との出会いでした。 音楽の道に進み、ずっとイタリアものばかり歌ってきた私。 手に取るものは自然とイタリアのもの。 母がオートクチュールのお店を経営していたので、お店には舶来(母の表現です)の生地ばかりで、中でも発色の良いのはイタリア製の生地。 私の着る服はほとんどが母に仕立ててもらったものばかり。 それもほぼイタリア製の生地のものでした。 食べるこ

        我が家のお稲荷さん

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑦

          ある日突然音楽の道に進むことになった私。 日々のレッスンを必死になって頑張り無事志望校の高校の音楽科へと。 全てが受験のためのレッスンだったため、入学してからの苦労は多かったのですが、ずっと聴いていたマリア・カラスに憧れ、声質はメゾソプラノと言われ「いつかカルメンをやりたい」と夢を抱きながら高校3年間を無事終え、音大へと進みました。 憧れの音大での学生生活は本当に楽しく幸せで、よく学びよく遊び!の日々。 イタリア語の授業を受けていたら真上のレッスン室がピアノのレッスン室で

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑦

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑥〜

          ある日突然!音楽の道に進むことになった私。 それは簡単なことではありませんでした。 まず、音楽科の夏期講習が終わってからすぐのピアノのレッスン日。ピアノの先生が来られて「今日は僕のレッスンはいいから」と連れて行かれたのは、これから習う声楽の先生の教室でした。 たまたま、というか自宅から徒歩5分のところに神戸の教室を別に持っておられたのです。 そして、そこからが私の「今までこんなに努力した事がない!」という日々が始まるのでした。 声楽の先生に歌は大丈夫だけど・・・ そう言

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑥〜

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑤〜

          ある日突然に人生が変わる! 中学3年生の夏休み、ある意味母が企んだであろう、とある高校の夏期講習。 「声楽専攻希望と書き直して!」という私に「えっ、何歌うの?」慌てる母。 確かに! みんなイタリア歌曲とかを原語で歌っている。 私、そんなの習ってないし、声楽のレッスンなんて受けたこともない! 日々、歌っていたのは合唱部の練習だけ。 あっ、そうだ!学校の音楽の授業で歌のテストがあって、教科書から歌った曲がある! それでいいやん!と軽い気持ちで教科書を出して、「この曲で提出

          神戸と私〜そして音楽と食文化⑤〜

          神戸と私〜そして音楽と食文化④〜

          ある日突然に・・・ 本当に私の人生が思いもよらず変わった中学3年生の夏休みの出来事。 なぜ私が音楽の道に進むことになったか?続きです。 兄のついでにピアノのレッスンだけは続けていた私。 しかし、ピアノの道に進むほどの腕前ではなく、音大に行けと言われていたのは兄の方。 レッスンに来てくださっていたピアノの先生にとって私は兄のおまけの子だったと思います。 しかしある日突然、私の方が音楽の道に進むこととなったのです。 それは母が書いた進路希望の一枚の紙が始まりです。 小学

          神戸と私〜そして音楽と食文化④〜

          トルタ ディ パラディーゾ 〜 イタリア菓子のお話①

          イタリア菓子のお話 1回目はトルタ ディ パラディーゾです。 トルタ ディ パラディーゾはその名の通り天国のお菓子。 ホロっとした食感は本当に軽くて、バターがたっぷり入っているとは思えないほど。 口溶けも良く、食べている時は幸せ!本当に天国のお菓子。 あの有名なオペラ歌手マリア・カラスが大好きだったそうで「私のお菓子」と言っていたくらい。 実は私、マリア・カラスが大好きなのです。 マリア・カラスと言えば「ランメルモールのルチア」や「ノルマ」「椿姫」など高音の技術が必要とさ

          トルタ ディ パラディーゾ 〜 イタリア菓子のお話①

          栗のパウンドケーキ

          栗のパウンドケーキ🌰 先日の栗しごとからの・・・ ではなくて、昨年仕込んで冷凍保存していた渋皮煮がどんな状態なのか?食べれるのか?(栗農園の方は冷凍したら一年後でも大丈夫って) そして、結果、美味しくいただきました。 それでパウンドケーキを作ることに! お砂糖はきび砂糖を使用。ラム酒を生地に加え、焼きあがりすぐにもラム酒を表面に打ちしっとりを目指します。そして薄力粉だけでなくアーモンドパウダーを加えて作ったので超しっとりふわふわのパウンドケーキの出来上がり! 触った瞬間に

          栗のパウンドケーキ

          神戸と私〜そして音楽と食文化③〜

          なぜ私が音楽を始めるようになったか? 前回も書きましたが、父と母の影響が大きかったのですが 一番は母、そして兄だったかも知れません。 母は自分の子供を音楽家に育てたいと、まずは兄にピアノを習わせていました。 そのうちに私もピアノを習うようになったのですが、兄は音楽性がありピアノの先生からも音大に行くように勧められるほどの腕前でした。 私はというと、ピアノの練習が嫌いでなかなか上手くならず、毎週先生が家にレッスンに来てくださる時間になると隠れてしまう子で、兄のついでにレッ

          神戸と私〜そして音楽と食文化③〜

          ご飯のおとも〜ちりめん山椒〜

          ご飯のおとも🍚 時々無性に食べたくなるのがコレ! ちりめん山椒です。 ちりめん山椒って買うものだと思っていたのですが、実山椒をストックするようになってからは自分で炊くようになりました。 ある年、お庭で採れたというたくさんの実山椒をいただいたことがあって、それがきっかけでちりめん山椒も炊くようになったのです。 きっとあの時実山椒をいただかなかったら、今でも炊くことはなかったでしょう。 実山椒は軸を外したりの下処理が大変でですが、茹でた実山椒は冷凍保存できるのでストックしておく

          ご飯のおとも〜ちりめん山椒〜

          中秋の名月 お月見団子

          今日は中秋の名月🌕 十五夜、お月見ですね。 お月見と言えばお団子。 そのお月見団子、関東と関西では違うらしいのですが、私の住んでいる関西では両方販売されてたりするので、よく食べている形が関西風とは最近まで知りませんでした。 そのよく食べている形とは。 上の写真の右下が関西風お月見団子。 昔はお団子ではなく里芋をお供えしていたそうで、その名残から里芋に似せてこの形になったそうです。 ま〜るいお団子の形は関東風だそうですが関西でも販売されてます。 数年前のお供えの写真がコレ↓で

          中秋の名月 お月見団子

          栗しごと② 失敗からの渋皮煮

          あんなに張り切ってマロングラッセを作ろうとしたのに。 結果は失敗。 というか気持ちが萎えてしまったのです。 なぜかというと、鬼皮を剥くところまでは順調! いつもの渋皮煮を作るときのように、渋皮に一切包丁が入ることなく剥けました。このまま渋皮煮にしても良いかと思うくらいに。 が!その後の出来事! サッと熱湯にくぐらせて渋皮を剥く!これが何度やっても少ししか渋皮が取れない。いろいろ調べてやっても、まあなんと時間のかかること! 3時間かけても剥けたのは3個。 「これってグラッサ

          栗しごと② 失敗からの渋皮煮

          季節の手仕事〜栗しごと🌰

          「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、彼岸の中日の昨日からようやく秋を感じさせてくれる風が吹き始めました。 秋といえば大好きな栗の季節。栗仕事のスタートです。 既に重陽の節句では栗ご飯を炊きましたが、本格的にというと毎年作るのは栗の渋皮煮。 先日、神戸ではまだ賑わいがあると言われている水道筋商店街の近くまで用があり行ったので、帰り道に商店街に立ち寄りました。 そうした大きな栗を発見!今まで見たことがない大きさで、これは何か作らないとと血が騒ぎ買ってきました。 日頃、

          季節の手仕事〜栗しごと🌰

          秋のお彼岸に手作りおはぎ

          今日は秋のお彼岸の中日、おはぎを作ってみました。 ここで気になるのは「おはぎ」と「ぼたもち」の違い。それは名称が違うだけで同じものです。春は牡丹の花が咲くので「ぼたもち」秋は萩の花が咲くので「おはぎ」。 他にも諸説あり、もち米で作られたものを「ぼたもち」、うるち米で作られたものを「おはぎ」など、いろいろな説があるようです。 秋のお彼岸の「おはぎ」、今日は餡から作ってみました。 材料は 大納言小豆 250g 粗糖    250g 塩    ひとつまみ 水   茹でこぼし用 

          秋のお彼岸に手作りおはぎ