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「誰でも書けそうな文章」から抜け出す方法

これはわたしが捻くれているからかもしれませんが、なんか誰でも書けそうな文章があまり好きじゃないです。

文章術のなかには、Googleさんに評価してもらうための「SEOライティング」というものがありますが、実はこれが好きになれなくて…。

その理由は、「それっぽいことが書いてあるけど、書き手が見えてこないからだからだと思います。

SEOライティングに関してはマニュアルもあるくらいなので、そりゃ「誰でも書ける」ような仕組みになってるのは当たり前なのですが、逆にSEOライティングの「書き癖」がついてしまうのはめちゃくちゃ危ないことだと思っています。

最近ではSEOライティングの在り方もだいぶ見直されて、「読者の問題を解決する」という部分にフォーカスされたおかげか、だいぶ機械的な文章も減ってきたなぁと思うのですが、個人的にはこういう文章はどんどん読まれなくなっていくと思うのです。

たとえばとあるカップラーメンがあったとしたら、消費者は口コミや記事を漁り、吟味してから買うかもしれませんが、「自分が信頼している"料理系インフルエンサー"」が紹介していたら、そんなアクションを起こさなくて即買うんじゃないかなあ。

今ってそんな世界だよね。

だからこれからは、「何が書いてあるか?」よりも「誰が書いたか?」が大事になると踏んでいます。というか、すでにそうなりつつある。

実際に私は先日『嫌われる勇気』という本を読んで、noteやTwitterでPRしまくった結果、多くの人が購入してくれました。それまでみんな、その本の存在は知っていたはず。でも買ってなかった。

では、なぜ今回買おうと思ってくれたのかというと、「信頼しているゆぴ(わたし)がオススメしているから」「文章を通じて本への情熱が伝わったから」だと推測しています。


ここまで来てなんとなくわかってきたかと思います。

「誰でも書けそう」な文章に足りないもの。

それは、「書き手の本音」です。

要するに、「で、お前はどう思うの???」です。

カップラーメンが5年の月日を経て開発されたことはわかった。緑黄色野菜エキスを練り込んでいて身体に良いらしいこともわかった。価格も200円だということもわかったよ。

で、お前は食べてみてどうだったの???

ここが大事なんだよ!!!!(黒板を叩く)

本の「あらすじ」ではなく、本の「あとがき」を書きましょうっていう話なんですよね。同じ本を読んでも、人が抱く感想はそれぞれですよね。読み手はね、それが知りたいんですよ。

そして、「この人の解釈好きだなぁ」とか、「この人の考え方は良いなぁ」とか思ってもらえたら、文章を通じてその人にファンがつくようになります。

ちゃんとその人の言葉で、その人の本音が綴られている文章は、「誰にでも書ける文章」じゃないです。

もちろんSEOライティングのように、明確に売らなくてはいけない商品があれば、「このカップラーメンは食べやすいです!」とか嘘を混ぜて書かなきゃいけないこともあるかもしれません。

でもぶっちゃけた話、「このカップラーメンは緑黄色野菜の香りが若干キツいので、野菜嫌いの自分としてはお世辞にも"食べやすい"とは思えなかったけど、カロリーも低く罪悪感もないので、夜食用にストックしてみた」のほうが説得力があると思うんだよ。だってその人の本音っぽいじゃん。

そんなわけで「それっぽい文章」から抜け出して、「本音」をぶちまけてみましょう。綺麗なことを言う必要なんて全然ないし、美しい文章を頑張って書こうとしなくていい。

その生々しい感情が、読者を惹きつけるのです。



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