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記事一覧

完成された世界で

完成された世界で

きっと誰もが四葉のクローバー
奇跡的な存在
生まれて誰もが思ったはずだ
あれになりたい
これになりたい

大人は誰も教えない
自分の長所の見つけ方
自分のなって欲しい姿に
重ねてる
幻影に惑わされ
はみ出たところを削ぎ落とす
子の葉を捥いでいく

整頓された世界で
整えられた人格者
身の回りで本当に笑っている人は
何人いるだろう
淘汰されるマイノリティ

大小に関わらず誰しも持っている
希少価値

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お暇を貪る

お暇を貪る

今日は何時に寝よう
動画でも見て
漫画でも読んで
あー
あとは何をしよう
文化を貪る

目的意識がないから
元より
目的なんてものがないから
何も決めることができない
決定権は集団的アルゴリズムだ

動画おすすめ欄には
論破が得意なフランス在住の
あのおじさんだったり
本棚の前で話す
あのメンタリストだったり
知識を貪る
特に実践する訳でもないのに

寝る前に何をしよう
Snsでも見て
適当に呟い

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流体的自我を確す

流体的自我を確す

処世術
なんて聞こえがいいのだろう
身を削って
身を案じて
考えたこと沢山浮かんで
空に向けて消えていく

やることなすこと
何かを模造して
妄想は捨てて
現実を見ろと鏡に呟く

自分は何がしたいの?

削って
着けて
誤魔化してきた
空洞を形作る
本当はどこだい

人並み
時代によって移ろう
振り回される
この喜びは
この悲しみは
ありふれていますか
一般的ですか

やることなすこと
人と比べて

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掃いて捨てるほど

掃いて捨てるほど

アスファルトを歩く

特に目的も無く

最近目が霞むような気がして
意味もなく細めてみても
フィルターは強まるばかりだ

歩く

吐瀉物を見つけた
紙を寄せ集めて捨てた

歩く

吐瀉物を見つけた
紙を寄せ集めて捨てた

歩く

吐瀉物を見つけた
紙を寄せ集めて捨てた

歩く

吐瀉物を見つけた
紙を寄せ集めて捨てた

アスファルトは
何も無かったかのように
まっさらだった

私の手は汚れていた。

オフタイム

オフタイム

ハンドルを握り
垂れ流すラジオ
やけにネイティブなDJ
今日も疲れた脳内を
惰性で巡る

決められた目的地
繰り返される往復
意外と好きなこの時間
こなしたリスクを数える毎日
コンビニ寄ってくか

ラジオが奏でる
幾千もの情報
耳を流れるメロディは心地よく
鼓動を打ち込んでく
止まることを忘れ
灯る街灯に思いを馳せる

レジ袋片手に
歩き慣れた道を行く
お気に入りの音楽と
視覚情報がリンクしていく

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希望

希望

15時と少し経った頃
黄色帽子の行列が
ノスタルジックな感覚を呼び起こす
あれから幾度となく選択してきた
あの判断は良かったのかな

純粋な少年は
純粋さ故不純を見抜けず
自らの染色にも気づけずに
振り返ってみてはまた後悔してる
悟った様な態度で見て見ぬ振りして
今日も生きながらえよう

暗澹たる最高の人生
簡単に下す決断は
相反する結果を招く
百も承知なクセして
後悔をまた繰り返してる
その度足

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自律

自律

幼い頃憧れた
キャリアウーマン
今の私はなれてるかな
ブラインドタッチは出来るし
マクロも使いこなせるし
お局様には負けてしまうけど

寝起きにつけたテレビショー
女性の社会進出
我が物顔のコメンテーターが曰う
都市伝説でしょ
ゴミ出しして戦場へ向かう
いつものコンビニで「あれ」買おう

糖質オフのチョコレート
私のオフィスの相棒
口煩い周りを潜り抜け
今日も私は仕事をさばく
ゴミ箱の中身の標高は

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非不明瞭

非不明瞭

さながら馬鹿みたいだ
空っぽの頭で考えたって
何を思い描くでもなく
いつまでも脳が電車に揺られる
ただそれだけだ

昔ながらの癖で
空元気におどけて
すっかりそんな自分も
板についてしまって
剥がれないな
どんな顔をしたらいいですか

波々注がれた白湯は
苦しそうに空気との境界線を描いてる
それを見て今にも笑いそうだ
笑ってしまいそうになるんだ
そんな衝動が
私を狂わせるんだ

いつまでも
はっき

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【エッセイ】雨

私は雨が好きだった

幼少期は
どんなに土砂降りでも
傘を差さずに雨粒と戯れた

雨が降る前と上がった後の
湿気のまとった匂いが好きだった
湿気に包まれるのが好きで
不思議と心が落ち着いた

今では雨に濡れる事で
面倒が増えることがわかっていて
衣服が濡れることが嫌で
雨と聞くとあまり良い印象を持たなくなった

今でも思い出す幼少期
何も知らない純粋無垢な感覚
今では常識が合わさり
自ら濡れるなん

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湿度

雨雲から溢れた香り
全身に染み込ませて
遊ぶ様に歩んでく
季節の重みを感じながら

兎にも角にも何にもないし
目が輝く様な事なんてないし
無い無い言ってて何もしないし
今日も腹に虚空を詰め込んでくんだ

雨雲から溢れた香り
全身に纏わせて
沈む様に寝転がる
足元の浮遊感に呆れながら

何かあったら相談してね
いつだって事後報告
元気なふりしてこんな事あっただなんて
輝く様な笑顔で目曇らせて
虚空の

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色彩に踊る

色彩に踊る

純情さが眩しく感じる
カーテンを閉めることが心地よく
お日様の下で
踊ることができなくなった

綺麗なことも汚いことも
自分じゃない誰かが決めてる
無価値な価値観が
脳を侵食していく

無色の私に
色をください
ビビットで強烈な色に
溺れさせて

靴底をすり減らすほど
失われていく
バランス感覚
千鳥足でも踊らせて
みっともない素敵な踊りを
君も


……

個性/欠陥

個性/欠陥

きっと誰もが
マイノリティ
理解されない自分を
理解しきれない

バグでできた中身
論理的に
科学的に
分析して
バグった脳味噌で理解を
試みる



Looding…

……

きっと私は
マイノリティ
受け入れられない自分を
受け入れない

修正を重ねた外骨格
重ねて
壊して
修正して
MRIでも透かせない
不透明な

表情