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連載小説 砂上の楼閣16
『真実2』
やつは全て分かっていた。
その上で俺を泳がせていたのだ。
充は自分の愚かさを悔やみながらも今後の対応を考えた。
河村の目的は清香と結婚し松永グループを乗っ取る事。既に松永会長を取り込み何やら計画している。
清香は松永グループとは一線を引いている。この前話した感じだと絶縁もあり得るかもしれない。
問題は春彦だ。あいつは何を考えているのか?何故俺を清香に近づけたのか?清香をずっと監視しているのはなぜか?
河村は春彦が生きているのを知っていた。春彦はどうだろう?
考えれば考える程、どうすれば良いか分からなくなる。
いずれにしても清香を守らなければ。その為には春彦と協力したい。しかし河村をどうすれば……。
堂々巡りの現状に充は途方に暮れるしかなかった。
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