甲状腺乳頭癌の話1 人間ドックからの専門病院
自分が癌に罹っていると知ったのは10年前、40代半ばの頃です。きっかけは人間ドックでした。
超音波による検査で首の付け根に近い左側に何か見えているので、
「おそらく問題はないだろうけど、問題がないことを確認するためにも、一度専門の病院で診てもらってください」と、紹介状をいただきました。
その先生も「念の為に」というニュアンスでしたし、「多分問題はないだろうけど、せっかく紹介状も書いてもらったし、面倒くさいけどとりあえず行っておくか」という感覚でした。
今から思うと、なぜそのような根拠のない感覚だったのでしょうか。
誰でも常に重い病気にかかる可能性があるわけで、自分もその点は客観的には理解していたのに、主観的には自分には起きないだろうと思い込んでいました。
1ヶ月くらいおいて、その病院に行ってみました。
予約は出来ず、とても混んでいる病院で、血液検査までも30分くらい、次の超音波検査まで2時間以上待つのが普通、というところでした。
今でこそ、待ち時間の確認がスマホで出来る病院は増えていますが、既にこの病院では10年前の時点でこのシステムが出来上がっていました。
「○○検査まで何人待ち」検査が終わると次は「第○診察室の○○先生の診察まで何人待ち」といった具合です。
いつ頃戻ればいいかが分かり易いから、ランチをしに外に出かけたりもでき、それなりに有意義に時間をつぶすことが出来ました。
超音波検査の後は診察になるのですが、こちらは何人待ちかが明確でも、前の患者さんの診察にどれくらいの時間がかかるのかが不明なので、待合室で待つことになります。
ここでの待ち時間はとても長く感じました…
ようやく3人待ちくらいになった時、自分の診察はもうすぐだなと思っていましたが、その後、なぜかなかなか私の番は回ってきませんでした。
モニターには3番目に私の受付番号あるのに、いっこうに2番に進まず、その前後の番号はどんどん変わっていくのです。
どうも、私だけ、飛ばされているようでした。
内容によっては順番が変わることはあると説明もありましたし、いろいろ都合があるのだろうと思いました。
しかし、10人くらいに飛ばされたであろう頃には少し不安がよぎりました。
でもそれは、私の診察、受付に通ってるのかな?というもので、このままずーっと待たされるのかな?という不安でしかなかったのです。
そして待合室も少し空いてきたようになった頃、ようやく診察室に入ることが出来たのでした。→ 続く
お読みいただき、ありがとうございました。
追記:見出し画像は、いらすとやさんからお借りしました。ありがとうございます!
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