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まわり道を活かす 

パリ メンズファッションウィークが終わり、ただいまクチュール&オートクチュール期間の真っ最中です。今回はパリオリンピックの影響か、例年より一週間前倒しの日程で行われています。

今回すごく思ったのは、コロナ直後に比べて日本の業界の方がかなりパリに戻ってきていることです。街を歩いていてもカフェに行っても結構日本語が聞こえてくるので、コロナ禍の終息とリアルライフの復活を感じます。

コロナ以前のように完全にリアルじゃないけど、コロナ禍の時のように完全バーチャルでもない、両方ミックスされた新しい形の働き方や生活の仕方に今なりつつあります。

新しい世界のあり方に柔軟に対応できるように、常にアップデートは重要だなと常々感じています。


ファッションウィーク中は、日本やアメリカから来た友人や知人たちと沢山会いました。それぞれにとても良い出会いや感動がありましたが、一番良かったなと思ったのは26年前、私が仙台の服飾専門学校で教鞭を執っていた頃の教え子で、現在ヨウジヤマモトのパタンナーをしている篠原さんと約2年ぶりに会えたことです。

彼は毎回メンズファッションウィークのショーのためにパリに来ているのですが、短い滞在期間でなかなか会えずじまい。今回は帰国前の忙しい中時間を作って会いに来てくれました。自分の教え子が日本の有名ブランドで長年活躍し続けているのはとてもうれしいことです。

教え子の篠原さん

20代の時に未熟ながらも先生として学生に伝えたいことが沢山あって、必死にもがいて、結果的に業界に優秀な人材を送り出せたことは本当に良かったなと思っています。

それは後に、自分が有名ブランドでデザイナーとして働いている時とはまた違う喜びとやり甲斐がありました。


正直なところ、元々デザイナー志望だったのに、新卒で専門学校の先生としてまず5年勤務したということは、デザイナーとしてのキャリアを作る上では非常に遠回りだったと思います。

年齢的にも先生を退職したのが29歳になる歳だったので、デザイナーの夢を叶えるために一からやり直すのには結構勇気のいる年齢でしたし、途中で挫折する可能性もありました。

でも、結果的にはデザイナーの夢が叶ってトータル20年も海外のブランドで働くことができました。いったいどうしてなのかいろいろ考えてみました。

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