神戸
昭和の頃の春の神戸散歩。十七音で描きます。
トアロード
山笑う坂にカップル絵になりて
三宮元町間の南北に貫く坂の通り。少し「洋」の匂いもいたします。
カップルはその坂をつまずきそうにおどけながら冗談を言い合い歩きます。
背景に春の色の山。自分たちが美しい絵になっていることを知りません。
さんちか
春装がジャズオルガンのステップで
国鉄三ノ宮駅と連結した地下商店街。港町リオデジャネイロとイメージが重なって背景にアップテンポのボサノバを思い浮かべます。明るい色の装いをまとった神戸っ子たちの表情は晴れやか。
メリケン波止場
春の海タワー差す指風ぬるく
メリケン波止場に向かう道すがらポートタワーの景色を楽しみます。ここで暮らす人ここで商う人ここで恋する人失う人皆赤いタワーに見守られています。ポートタワーを見つけて嬉しい。春の温かい風を感じて嬉しい。