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#3 私にとっての「ジェンダー」

皆さん、こんにちは。Mikiです。

2023年、PLAINEでは「海外」「スポーツ」「マイノリティ」にフォーカスを当てて活動していきます。

その中でも私がこれまでの人生で経験してきた「海外」「サッカー」「ジェンダー」について、今回、それぞれ3つの記事にて投稿していきます。最後は「ジェンダー」について、私自身のこれまでの経験を振り返ってみたいと思います。

「女性であること」の自覚

私自身、これまで女性として生きてきたことについて、あまり意識したことがありませんでした。
属してきた女子サッカーの環境では、女の子でも男の子のように振る舞う人たちもいたため、ジェンダーには「色々な形がある」ということを、他の人よりは身近に感じていたかもしれません。

そんな中で私がジェンダーを意識するようになったのは、との出会いです。蒼は中高のサッカーチームの後輩で、数年前にサッカー選手を引退して手術を受け、戸籍も男性に変更しました。

そんな蒼と2年前に再会し、思いや経験を聞く中で、私自身も女性として生まれたから経験した出来事があったのかもしれない、と感じるようになりました。そんなジェンダーの観点から、私のこれまでを振り返ってみたいと思います。

サッカーの環境(アメリカ)

高校までは地元兵庫県で過ごし、それまでは女子サッカーチームでプレーをしました。高校2年生でニュージーランドに留学した時も、現地学校の女子サッカー部でプレーをしました。

高校卒業後アメリカに渡り、女子サッカーチームのトライアウトを受け、あと少しで入団が決まるところで方向転換し、競技から離れて男性に混ざってプレーすることを選びました。そこから毎日、色々な国籍や文化を持つ男の人たちとプレーし、そのお陰で多くのことを学び、人間的に大きく成長することができたと感じています。

今振り返れば、特に日本では私が「女性だから」という理由で男性に混ざってプレーができなかったり、女子のカテゴリーの中でしか自分を試せないということがあったように思います。

アメリカの環境でも、人によっては女性である私に対して消極的な姿勢を示す人もいましたが、ほとんどの人が私の性別ではなく中身を見て、自然体で接してくれました。ジェンダーの壁を気にすることなく、一人の人間として私を見てくれた人たちがいたからこそ、私自身も自分を信じて、それまで出せていなかった能力やスキルを磨くことができたような気がします。

仕事の環境(日本)

アメリカでの生活を終え、帰国して日本の会社で、営業職としてキャリアをスタートしました。

同じフロアにいた60名中、女性は5名ほどでした。一時的な比率だったと思いますが、女性がかなり少ない状況で、「女性である」というだけで周りの見方や扱われ方が変わることを実感しました。

男女の違いだけでなく、日本とアメリカの文化の違いや、年齢などから生まれる考え方の違いなど、多くの違いを感じて辛くなることもありましたが、それらの違いが欠点や言い訳にならないよう、必死に過ごしていたと思います。

今振り返れば、職場の環境で見た目が女性だから求められることが変わったり、より大きな壁を乗り越えなければいけなかったりしたことがあるかもしれません。それでも今の私にとっては、より多くの壁があったからこそ、それだけ学んだことが多く、特に内面的な部分でこれまで大きく成長してこれたような気がしています。

サッカービジネスの環境(イギリス)

日本企業で3年ほど働いた後、イギリスのリバプール大学院でサッカー産業MBAを専攻しました。25名ほどいたクラスメートの中で女性は私を入れて4名。それが当時20年以上あるコースの歴史の中で女性が最多人数であることを知り、サッカービジネスの世界は、グローバルに見ても男性社会であることを実感しました。

性別だけが理由ではありませんでしたが、周りとの価値観や感覚の違いを感じる瞬間は多くありました。周りについていくのに必死で、何とか卒業することができた、という気持ちです。

また、授業の中で女子サッカーの環境に対して話題に出ることがあり、男子サッカーと比べてどうかという議論もしばしば起こりました。男女が二分化されているサッカーの環境において「男性か女性か」という点を意識せざるを得なかったように感じます。

私にとってのジェンダー

こうして振り返ってみると、私にとってのジェンダーは社会で生きる上でやはり1つの「目に見えない壁」だったのかなと感じます。そして、その壁を感じながらもあえて男性が多いチャレンジングな環境を選び、自分を追い込んできたのかもしれない、と感じました。

もう1点言えることは、ジェンダーはあくまで一例であり、それ以外の壁も多く感じてきたということです。例えば海外では「日本人であること」が現地の人たちに理解されない1つの理由になっていました。また、年齢や社会経験も、私自身の「もっと挑戦したい、責任を持ちたい」という気持ちに対して、大きな壁として立ちはだかりました。

それでも、これまで多くの壁を感じながらもがいたこと、なんとか乗り越えようと向き合ってきたことで多くのことを学び、今の自分があると感じています。1番大切なのは人を見た目で判断するのではなく、中身を見ようとすること、そしてその人のありのままを受け入れることだと感じます。

これまでの経験を活かして、社会へ向けてできることを模索していけたらなという気持ちです。

お知らせ

★ジェンダーに関するプロジェクトをスタートします。
冒頭に紹介した蒼と一緒に、ジェンダーに関する事業をスタートします。
これまでの社会経験で感じてきたことを活かして、1人でも多くの人が「自分らしく」いられる環境作りに取り組んでいけたらと思っています。

★クラウドファンディングを実施しています。
2023年1月、PLAINEでは「海外」「サッカー」「ジェンダー」をキーワードにクラウドファンディングを実施しています。1月31日まで実施していますので、ぜひ応援&シェアいただけると嬉しいです。
また、ジェンダーに関する相談事などありましたら、お気軽にご連絡ください。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。




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