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DESIGNART研究所 Day5 「ビジネスで使える独自性を見出す」ユニークさと直結するアーティストの価値

DESIGNART研究所。計8回のプログラムの5回目(7/27)です。

BEAF & ONBD Co-founder

ニューヨークを拠点にアジア文化系団体でのマネージメントに従事。2019年にアジアン・カルチュラル・カウンシル日本財団の初代事務局長を経て主にアート&テクノロジーの分野で活動中。現在はWeb3会社ONBD共同創設、宇宙事業スタートアップSpacetainment社アート事業統括、アートスタートアップANDART外部顧問等を務めつつ、直近では2023年末に大阪関西国際芸術祭一部企画展キュレーション、2024年3月より非営利団体BEAF(ブルックリン実験アート財団)を共同創設者兼EDとしてスタートしたばかり。その他近年はNFT専門家としてWebXやNFT NYCといった学会に登壇したり、サンフランシスコAsian Art美術館で閉幕したばかりの村上隆個展カタログに寄稿する等もしている。

午前にBEAF&ONBD 斯波さんの講義で、午後にお題を元にしたワークショップ。

事前課題
「美術館での企画展の構想を書き出す」
割り当てられた美術館で、自分がしたいテーマの企画展のアイディアを箇条書きで構わないので考えてきてください。

割り当てられたテーマは
Musée de la Chasse et de la Nature (パリ、狩猟美術館)


での「ビバ・オリンピック」
パリのギャラリー地区にある素敵な剥製だらけのこの美術館は、昔から果敢に現代美術を取り入れてきたが、パリオリンピックの今年、勿論彼らもそれをテーマとした展示を企画中。そんな彼らがやったら面白い動物とスポーツの関係性を語るユニ ークな展示を考えてほしい。

→動物と人間の能力比較をするという意味で、馬術と鹿の障害物回避、ペンギンとスノーボードの技、バスケと鷲の広い視野、テニスとチーターの反射神経、猿の木登りとスポーツクライミングの技など考えました。

講義
アーティスト業界の構造(ギャラリスト、アートフェア、オークションハウス、アーティスト、クリエイター、企業・個人のコレクター、美術館、キュレーター、トリエンナーレ、アート評論家、メディアなど)や現代アートはオリジナリティ重視・ユニークさ重視などを学びました。

例えば、イタリアルネッサンス時代のラファエロの婦人画。

『マッダレーナ・ドーニの肖像』ラファエロ・サンツィオ

右手の指輪の位置が少しおかしいと思うのですが、当時は階級などによって、身につけれる指輪の数、位置が決まっていたそうです。この時代のアートは、パトロンの意向ありきで、描かれるものや価値も決まっていました。

葛飾北斎も時代によって評価が変わるように、アートは希少価値、完成度、影響力によって、価値が変わるとのこと。

新時代に求められるアート
独自性、文化的価値、社会性、皆が見るべき価値があるか

愛されるアート
クレイジー、最高なアイディア、もちろん完成度
①誰よりも先にやる(そしてその事実が認知されるように) 
②実行力

例)マルセル・デュシャン 便器=アート

ジェームズ・タレル 天井をぽっかり ユニークな作品 完成度の高さ
金沢21世紀美術館や、直島 地中美術館、新潟 光の館などの作品は、とっても素敵です。

リクリットのパッタイアート 

1990年に、ニューヨークの画廊でオープニングにタイ風焼きそば(パッタイ)を客に振る舞うプロジェクト〈無題(パッタイ)〉で、国際的に注目され、1992年の〈無題(フリー)〉では、祖母直伝のレシピでタイカレーを振る舞い、アートと日常の境界を曖昧に。また同時に、ギャラリーの展示スペースとオフィス部分を空間的に入れ替え、公私の境界をも曖昧にしました。タイ料理を客に振る舞う行為は、欧米圏からすれば、アジアのエスニックな食文化や大皿料理を共有するアジア的食習慣との出会いの場となり、作品を通して自身の文化的、歴史的文脈を詳らかにする新しい時代の表現を象徴するものでもありました。


ワークショップ
自分たちのアーティスト・グループ名や展示タイトル、具体的にどんな展示にするかを真剣に議論。実際にこんな展示があったら見てみたいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございます!スキ💛コメント、とても嬉しいです💛