♡反る?反らない?♡ #青ブラ文学部【企画参加】
「おはようございまぁす」
私の名前は山猫キラ(19)。この日は初めての現場で、私ちょっと緊張していました。
スタジオの奥では、カメラマンや照明さんが慌ただしく準備する姿が。
『私、大丈夫かな』
思わずバスローブから出る手に力が入ります。
『きっと平気!だっていつもの撮影と同じだもの』
実は私、もともとガールズ雑誌のモデルをしてたんです。でも、編集部より「モデル数の削減」を伝えられて…。
それで先月から"グラビア要員" の仲間入りをしたというわけ。
そしてこの日が初のグラビア撮影!
スタッフ大勢の前で脱ぐのも初体験だし、
そりゃ心細いですよね。
「おい」ふいに声が飛んできました。
「衣装、大丈夫か?」
彼はマネージャーの森下さん(42)。
事務所ではスパルタな仕事人間で有名です。
「お疲れ様です!下乳もヒップのくい込みも良い感じです!」
「ポージング、勉強した?」
私、この前の宣材撮影で全然ポーズ取れなくて。
「はい!『腰使いがすべて』ですよね。
反ってS字ラインを出せばセクシー系、
強調しなければロリ系に…」
「今日の撮影、今後のグラビア人生が賭かっていると思え」「え!」
すでに緊張MAXなのに、この鬼マネージャーめ!
こんもりと寄せた胸の奥で悪態ついたら、
「掲載は1枚。セクシーでいくかロリでいくかは
お前が決めろ」「私が…?」
「不安そうな顔するな。要は、腰使い」
そして、マネージャーは言ったんです。
「反るべきか、反らざるべきか。それが問題だ」
その瞬間、私ったら化粧崩れも気にせず大笑しちゃいました。
だって彼、声に合わせておしり突き出してS字ポーズしたり、前のめりで胸寄せたりするんですよ!
おかげで緊張も吹っ飛んじゃって。
…1分後
「山猫キラさん、お願いしまーす」
「はぁいっ」
「ほら、ローブ貸して」
「あ、ありがとうございます!」
ハラリ。
今日からこの業界が私の主戦場。
何があっても笑顔があれば乗り切れると思ってた、10代終わりの話です。
《裏テーマ》「反るべきか、反らざるべきか。それが問題だ」に参加させていただきました。
楽しい企画の立案・運営、感謝申し上げます!
(ちなみに、今回はデイリース〇ーツの連載文体風に書いてみました。本文800字ジャスト)
先日、山根様には記事紹介もしていただきました。感謝です♡
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