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飛行機引き返し体験【レポート】

札幌に出張するはずが、10時間(2300km超)移動して結果、勤務本社に着いた話。

なかなかのアドベンチャーと学び多き1日だったのでまとめておきます。
移動だけで言ったら、台湾かグアムに行けたはず!

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#飛行機リターン時にすべきことまとめ
#飛行機リターンを味わった人と繋がりたい

目次
■まずは予定のおさらい
■このはずが、何が起こったか
■学びとしてまとめてみる
■飛行機引き返し時の対応リスト
■フラグ&状況ログ



■まずは予定のおさらい


【6/4の予定】
08:00 成田空港集合
09:00 成田発
10:50 新千歳着
12:00 札幌市内入り ランチはスープカレー
13:00 札幌営業所で業務 資料対応、打ち合わせ×2
16:00 外出
17:00 客先入り、事前ミーティング
18:00 会場セッティング
19:00 座談会開始 モデレーター
20:30 座談会終了 
撤収しホテルへ。後泊し翌日帰宅。


■このはずが、何が起こったか


(旅行記モードでいきます。長文です。)

同行の後輩Kちゃんと空港に集合し、チェックインや荷物検査をすませて、ショップでお買い物。

ドリンク買うくらいの予定が、かわいいエコバッグ発見!ネットで猛検索し、使い勝手や評価をリサーチ。
Kちゃんご購入決定!わたしは悩み一旦保留。

前回バラマキおみやげで好評だったコンソメスープと突然気になるスモアのお菓子(マシュマロとチョコのやつ)をシェアで購入。自分たちで食べるお菓子ゲット。

レジ前で、「しゅうまい」が気になるKちゃん。
レジ後で、カード型の除菌スプレー(Made in Thailand)が気になるわたし。

とか言ってる時間じゃなかった!もう搭乗案内始まってる!タイムオーバー。
Kちゃんレジすませて、トイレ行って搭乗。

あんな小さいショップに40分くらい楽しんでいたのでは。モノを見ると調査しちゃうのが性。
「うわ~未練だな~また成田来たいわ~笑」
これがまさかフラグとなるとは。(伏線1)


定刻、テイクオフ。

機内では着いたあとの段取りとか仕事の話進めようと思いつつ、ファッションの話とか、ルーツの話とかで盛り上がる。
お互いのどんくささ、それはないだろっていう例外パターンを引き起こす歴の共通点で非常に仲間意識を覚える。

なかでも道中の定番であろう、旅行トラブルの共有はおもしろくって、券売機・電話機との格闘や、空港夜間追い出され事件、不法入国事件、などなど…

どんなことがあっても、いつもなんとかはなってるよねという、これもふたりの共通点。
最悪のパターンにはなったことがないし、むしろ結果オーライなことは多い。塞翁が馬的なこともあるし。ハッピーエンドしかない。運が悪いとは解釈しない。

もちろん、これを上回るトラブルに見舞われるとは予想すらしてない。(伏線2)


楽しく話してたのだけど、機体がそれなりに揺れてて、乗り物酔いしやすいわたしは酔ってしまった。
飛行機でここまで酔うことはないので、ちょっと残念な気分。Kちゃんもじんわりと酔い。

このとき10:20。あと30分くらいで着くから、少し仮眠モードでいこう。

~~数分で寝れる寝つきが自慢のふたり~~

「♪ポーン 最終着陸体勢に入ります」

よしきた、もうすぐ解放だ!あーよかった。
それにしても、めっちゃ揺れる!
吐かずに持ちこたえてがんばる。

ガタガタガタ 

……グイーーーン(音)

そして身体に感じるG。
これはまさかの。

「♪ポーン 当機は最終着陸体勢に入っておりましたが、強風により着陸をすることができませんでした。再び高度をあげております。」

爆笑。なんてこった。ノーーーン。陸が恋しい。
国内でもフライトのときは酔い止めを携帯することを心に決める。

そして仮眠体勢をとりながら、再びのアナウンス。

「♪ポーン 最終着陸体勢に入ります」

よしきた!(2回目)がんばれ!
よし!地上見えた!あと少し!!

…ガタガタガタ!!
揺れすぎる。

…グイーーーン(音)&Gの体感。

うん、ゴーアラウンド。

「♪ポーン 再び上昇(以下略)」

半笑い。これは機長ガチャかな?なんて話して祈りつつ仮眠で待機。


そしてアナウンス。なんかさっきと違う。(下降感がない)

「♪ポーン 新千歳空港悪天候のため、着陸ができないと判断し、当機は再び成田空港へ引き返します。到着予定の成田空港の天候は、雨、21℃です。」

OMG。成田の天気はだいたい知ってる。さっきまでいたからね。
このとき11:20。30分ほどねばってのリターンのよう。

高度をあげた上空でやや安定すれば、酔いはなんとかおさめられていたので、ひとまず到着まで省エネ仮眠モードを継続。
しかし通常フライトより揺れはあるほうだったな。

1時間ほど飛ぶと成田への最終着陸体勢へ(本日3度め)。
ようやく!陸も見えて、揺れつつも一発で着陸。

機長お疲れさま!ありがとう!


12:30、機内で電波復活させ連絡。

到着時間を予告していた札幌営業所長からの30分前からのチャットに返信。「成田に着きました」「!?」

所属部署のグループチャットに状況報告。
出張目的案件のプロジェクトメンバーのグループチャットにも。
午後打ち合わせ予定のグループチャットにも。

自分たちの置かれている状況が可笑しくって、ひとに話したくなる心理。
初めての引き返し体験。再びの成田空港。順調な伏線回収。


アナウンスを確認しながら、いったん飛行機から降りると地上はすごい風。
これは揺れるし、着陸も困難だな。
成田でこんなかんじだけど、新千歳はどうなっているのやら。

空港内へはいると、いまの便が欠航扱いとなったこと、振替対応か払い戻しになること、が案内され用紙が配られる。
あと「欠航証明書」もいただける。
ひとつひとつ日付入りのハンコが押してあるのだが、印刷かと思うほどきれい。ハンコ押し達人がいる模様。

振替対応を見て、愕然とする。

「6月5日 9:00
     15:00」

明日か…。意味がない…。


よし、本日のフライトを探そう! 

同じ航空会社、別の航空会社も。
いまのところ、乗ってた便以外も各社引き返したりしているよう。すでに飛び立たない欠航便も発生?
電光掲示板の「canceled」はコロナ減便なのか本件なのかはよくわからず。

Twitterで検索すると、ゴーアラウンドぐるぐる便大量発生、引き返し多数。

13:20、15時の便が見つかり、予約できそう。

到着時間を逆算してみると、なんとかギリ間に合うはず。
予約してみる。
予約完了。

(ほぼ情報入力すべて終えたところでスクショとろうとして間違って画面を消し、リロードエラーですべて入力しなおすという、細かなミスすらも一喜一憂)

ちなみに新千歳の天気をここでチェック。
現在風速11m、でも17時頃の予報5m。よし!おさまるはず!

13:30からチェックインのため、いったんベンチで各所へのまた状況報告(15時便で飛びます)と手元のメールチェックと資料アップデートの対応。
今日使う資料のビジュアルが届き、素晴らしい仕上がりと胸を打つコンセプトに感涙。

時間になりチェックイン機へ。二次元コードを読み込むも、エラー。コードを手入力するも、エラー。
係員さんに聞くと、直前申し込みはデータの反映上エラーになることがあるらしく、カウンターを案内される。

カウンター混んでる。
並びながら、みんなは9時便のリベンジかな?旅行かな?出張かな?と観察。インタビューしたい気持ちでいっぱい。
YOUは何しに新千歳へ?

エラーを超えて、無事カウンターでチェックイン。

荷物計量し、検温通過。
いったんトイレ!

チケットなくしそうだねフラグをKちゃん見事に回収。
チケットチェック読みとりで9時便チケットを出しエラー。
エラー音にドギマギ。
15時便チケットを探し、見つかり、通過。ほっ。

この間、もしもの着陸遅延などの場合にそなえて、対応策を協議。
現場で進行を回してもらう可能性、途中参戦の可能性などを想定。現場負担は客先に迷惑をかけるので極力避けたいところ。
移動しながらどうにかオンラインリモートになる場合は入れるタイミングを最短にできるか?そうすると新千歳からの手段は公共交通使わず費用かけてでもチャーターでタクシーか…!?
悩む。保留。


荷物検査を経て、再びのショップ。
すでに14:20。猛烈に空腹。
よし、しゅうまいを買おう。そうしよう。
カレーやうどんすら食べてる時間はない。
そしてエコバッグはやめるけど除菌スプレーを買おう。

「成田にまた来たい」を叶えながら、ここで、あらゆるフラグが回収となるため、新ルールを制定。
「これフラグかもだけど、」って前置きをつければフラグじゃなくなるという『逆フラグ』をルールに。
人は転ぶかもと思ってるときは転ばない。
転ぶなんて思ってないときに転ぶのだから。

レジ混んでいて、搭乗案内まであと5分予想のなか、しゅうまいがゲットできるかハラハラして待つ。

不穏な空気を感じとるKちゃん。

「15時発新千歳行き便をお待ちのお客様にご案内です。当便は悪天候のため欠航となりました。」

まもなく搭乗をご案内します、がなかった。
搭乗案内を開始します、でもなかった。

なんだとーーー!!
絶望、思考停止。

しまった、「これフラグかもだけど、あとは15時便で飛ぶだけ(飛ばなかったりして)」(逆フラグルール)をしていなかった!
飛ぶと信じて疑わず…

もしやしゅうまいを買っている場合ではない。
レジ列離脱し、人の流れとともに退路へ。


係員さんたちから用紙が配られる。

振替&払い戻し案内と、欠航証明書の2枚。見覚えがある。
相変わらずの振替便は明日の便。

欠航をプロジェクトメンバーへ速報。

歩きながら(出発ロビーor電車に乗る可能性)、他の便を全力で探す。

離発着の電光掲示板チェック、ネットで検索、同じ航空会社、別の航空会社、横断のチケットサイト。
成田ではなく羽田から行く場合は、、、
新千歳ではなく函館を経由する場合は、、、
陸路で新幹線は、、、

そして同時並行でTwitter検索。

どの便も着陸できていない。前後の便ももちろん、伊丹から新千歳も羽田に着いてるらしい。名古屋からもその状況で、結果羽田が謎に混んでる。
JALすら着陸できてない、というのは、着陸困難の真実性が高まる笑

さらなる事実として、千歳線(空港から札幌)の運行停止が発覚。強風による倒木で停電。代替えのバスは渋滞。
たとえ新千歳に着いても、たどりつけない可能性が浮上。


止まらず座らず歩く。手も目も頭も止めない。

飛べない場合はワークスペース確保のベストとしては東京本社へ出社する、として、そのために電車とバスも調べる。


結果、なす術無し。
飛べない。無念。放心。

ここで15時。泣ける。泣かないけど。飛びたかった…


とりあえず、切り替えて、電車を選択。

バスも電車もタイミング微妙で発車まで待ち時間20分ロス。もったいない。
コンビニでようやくお昼ごはんを購入。サンドイッチとたけのこの里。

そして、午後に打ち合わせ予定だったものを一本すっぽかしが発覚。部署メンバーのため移動中なことは把握してくれていた。
お詫びをしつつ、電車のなかでこそこそミーティングを打診するも、月曜リスケに。ごめんね、ありがとう。

電車に座り、コロナ禍で申し訳ないけどもぐもぐタイム。
放心状態になりつつ、気持ちが消化できず、まいったねとここまでの振り返り。

そしてまたもやTwitter検索して他の人の状況をウォッチ。トレンドワードが「新千歳 強風 引き返し」じゃないことに不服。笑
空じゅうが大波乱だと思ったけどローカルネタだったか。


チャットやメール対応しながら、気持ちを整えてモデレーターモードへ。

まだ何も終わっちゃいない。始まってすらいない、これからが本番。


ギリギリに会社につき、17:00の事前打ち合わせへ。
ここでの会話は比較的スムーズ、17:45頃終了。
ここで化粧直し。ふたりとも「到着したら完成させよう」としていた未完のメイクがようやく完結する。

18:00、会場セッティングへ。通信環境のチェック、対応変更点のお願い、追加連絡等を完了させ、スタンバイ。 
他オンライン参加者が入室、会場へも参加者が揃い、19:00座談会開催。

これが本日のメインイベント。

通常でも気力を要するモデレーター、移動トラブルの前段があっての、気力使いきりで燃え尽き。
反省点もあるし、やはり距離の壁はきついけど、なんとか約90分の会を終了。

事後ミーティングを終えて、21:45頃業務終了。


終わった……


興奮冷めやらぬ、かつ空腹なわたしとKちゃんは闇営業の居酒屋へ。
お疲れ会と座談会反省会(わりと真面目に)をし、帰路へ。


ここできっちり逆フラグルールを発動。

「あとは帰るだけ」、これは危険なフラグ。
「これフラグかもだけど、あとは帰るだけ」と言い換え。
寝過ごさない、家の鍵をなくさない、転ばない、事故にあわない!

十二分に気をつけて、帰宅連絡まで見届け。

※わたしの電車は、きっちり発車遅延(逆フラグ漏れ)したが。


そんなこんなで長い1日でした。


■学びとしてまとめてみる


状況は要約して伝えられるとしても、経験は要約できない
この経験で確実に、人間としての厚みを得たのでは笑
きっとこのあとの人生で何かの困難にぶつかったときに、経験は力になる。

人は天候の前では無力
何にもできない。不可侵領域。

同じ体験を共有できる誰かが必要
あらゆる対応の裏側に、その時々の気持ちがあって、ひとりでは追い付かないことになる。同じ気持ちってどうやっても後付けできない。逆に、同じ体験は同じ気持ちをつくってくれる。

あたたかいご飯は尊い
困難の後の食は心にも身体にも沁みる。
「泣きながらご飯を食べたことのある人は、生きていけます」っていうドラマ『カルテット』の台詞を思い出した。

トータルで、生きてるってかんじがした
PCぽちぽちではない労働感、トラブル対応の極限感。
コロナ以外の「アクシデント」も久しぶり。

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■飛行機引き返し時のやることリスト


せっかくなのでトラブル対応スキルを上げる!

アナウンスをよく聞く
・振替案内や欠航証明書を受けとる
・振替便の確認
・電光掲示板で他フライト状況を確認する
・代替え便を探し手配する
 (同じ航空会社、別会社、横断サイト、成田羽田変更、近辺空港変更、陸路)
・情報収集はTwitterが最速
 前後や他の便の状況、現地の周辺交通状況を含めて確認
・変更で関わる報告連携
 外でサポートしてもらえる人がいたら情報センターになってもらう

〈方向転換後〉
・宿泊予約をキャンセルする
・帰路便をキャンセルする
・払い戻しをする
・予定スライドなら振替を使う(今回は10日以内)
・予定スライドなら新たな宿泊予約をする


※事前にやること
・現地の天気は降水確率と気温にあわせて風も確認
・フラグをたてない!笑



トラブル対応って状況把握、情報収集、選択肢づくり、ジャッジ、各所連絡連携をひたすら繰り返す。
エラー内容によって影響がでるのがひとつじゃないし、主従のツリーが曼陀羅ってる…!
(リゾーム、が正しいのかな?)

AがnotAになったとき、BになるんじゃなくてA' になって、元のBはそれに応じてB'に変化して、それがB2の場合もあって、みたいな…
よくわからんことになりました。

だいたいのトラブルははじめての出来事だったり、状況はパターン化されてないけど、次もし引き返し事象があったときの参考に。(もうなくていいけどフラグ)


■フラグ&状況ログ

 
【フラグまとめ】

フラグ
   しゅうまいとエコバッグと除菌スプレーの未練
   旅行のトラブル体験談

隠れフラグ
   いつもは入らない保険つきで航空券予約
   →無事トラブルへ
   いつも必ず持つ時間つぶし本を持たずに出発
   →過去にも持ってない日に限って遅延など
   はじめてANAホテルを予約
   →結果、欠航起因だとキャンセル料かからず

逆フラグ設定
   あとは帰るだけ

積み残しフラグ  
   行ってないのにコロナ感染(しませんように!)

【時系列の状況】

08:00 集合
09:00 定刻テイクオフ めっちゃゆれる
10:20  酔ったやばい
10:50 到着予定時刻 のはず めっちゃゆれる 
    着陸を試みるもゴーアラウンド
11:10 2回目の最終着陸体勢へ
11:20 ゴーアラウンド
     そして引き返しのアナウンス 
12:00 それなりにゆれつつ 着陸体勢へ
12:30 陸が見える 成田空港着
13:00  別便取り直し奔走、予約
13:30 チェックインあたふた
14:30 搭乗待機 ショップで食料調達(未遂)
14:35 欠航確定アナウンス
    別便、別の方法模索で奔走 
15:00 結果、ルートなし 絶望、無念、放心
15:10 食料調達
15:23 電車乗車
16:44 下車
16:55 会社到着
17:00 事前ミーティング
17:45 メイク直し
18:00 会場セッティング
19:00 座談会開催
20:40 終了 そのまま事後ミーティング
21:45 ぜんぶ終了




最後まで読了いただいた方、ありがとうございました!!

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