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写真心理学を学ぶと、表現の幅がぐっと広がる?【写真心理学アカデミー開催レポート】

※「miit公式note」です。株式会社ナムフォトがお届けする、写真心理学を使った、オンライン型グループコーチングプログラム「miit」にまつわる記事をお届けしています。

こんにちは、ナムフォトの稲葉です。先日写真心理学アカデミーのPart2. 「写真表現を学び、創造性を拡張しよう!」を開催させていただきました。今日はその様子をレポートします。

写真心理学アカデミーとは

写真心理学アカデミーは「写真心理学」を体系的にまなぶための講座です。今回は実験的に写真心理学を4つのパートに分けて講座を開講します。

【Part.1】自分と自分の写真に向き合い、創造性の気づきを得る 
【Part.2】写真表現を学び、創造性を拡張する
【Part.3】心理学的、写真の見方を掴み、創造性を評価できるようになる
【Part.4】対話ファシリテーションで創造的なコミュニケーションを磨く

Part.1の開催レポートはこちら

今回開催したのは【Part.2】写真表現を学び、創造性を拡張する 
参加者には全2回の講座を受講いただきました。

写真心理学を使っての表現力を広げよう!

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写真心理学では、写真を診断するための3つの要素(WHY HOW WHAT)からなる14項目を独自に設けています。
1. WHY(なぜシャッターを切ったのか?)
2. HOW(どのように撮影したのか?)
3. WHAT(何を写したのか?)


【Part.2】では、14の項目をフレームワークとして学び、それぞれの項目について写真を撮り分けてみる体験を通じて、自分の撮り方の特徴を知ったり、表現の幅を広げたりしよう、という試みです。
miitチームにとっても初の試みでしたので、ちゃんと伝わるかな・・・という気持ちもありつつのチャレンジでした。

「宝物」を、色々な視点で撮ったらどうなる?


当日は4名の参加者の皆さんとワークを行いました。
1回目(9/22)はHOWの視点6つを即興で撮影するワークを行いました。皆さんには「てのひらサイズの宝物」を持参いただき、その宝物を様々なHOW視点で撮影後、発表、講評タイムを設けました。
撮影時間も数分しかなく、難しいかな・・と思ったのですが、皆さん見事にワークをこなしていただきました。同じ対象のものを撮影してもこんなに見え方・表現を変えて撮影できるのだなと感じてもらえたようです。
実際の写真はの一部はこちら

iOS の画像 (1)

大事にしているという湯飲み茶碗、宝物を撮ってくださいと言われると寄って撮影が普通ですが、

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引いて見てみると、階段のラインと馴染んだのでということでこんな写真に。
階段に湯飲みを置いてみるという発想も、階段をデザイン的に捉えて表現する工夫も面白いですね。

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こちらは場面をどう切り取りかということに意識を向けていただいた写真です。ずっと昔から持っているピンクのパンダの人形、周りの人形達と会話をしている、そんなストーリーが見えます。

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一方、ピンクのものをあつめ、額縁に収めると、とてもデザイン的な一枚になっていますね。



「家から100歩目」で気づきの拡張が起こる!?

2回目(10/6)は事前宿題として、WHAT/WHYの8項目でそれぞれ8枚の写真を撮影してきていただきました。そして当日は撮影してきた写真を共有しながら、全体での対話と講評を行いました。
テーマは家から「100歩目の風景」。家から100歩歩いて見つけた風景をそれぞれの視点で撮ってみる、という課題です。家から100歩って思った以上に近所です。見慣れた日常の風景をどのように切り取るかというのもポイントになります。こちらも皆さん、苦戦しながらも丁寧に視点・視野・視座を行き来しながら撮影を行っていただきました。
最後には二人一組に分かれて卒業制作という名の共同作品を作っていただくワークも行いました。
実際の写真の一部はこちら

コバナワタカシ_WHAT02_コミュニティ

家から100歩目付近で人とのつながりを感じられるような写真を撮りたいと粘っていたら、こんな光景が飛び込んできました。とのこと。とてもかわいい背中でほっこりします。

コバナワタカシ_WHY01_アナリティクス

頭で構図や撮影対象のバランスを考えて撮った一枚。電車と夕日のタイミングに撮影、格子の映り込ませ具合など理性的に考えながら撮影されていますね。写真心理学士からは、構図はとても考えられている一方で、写真自体はまさに撮らされたように感情が強く動いてシャッターを切っていることが伝わりますとのコメントも

ヨシダタクロウ_WHAT02_コミュニティ

毎日家から100歩目に立ち止まり撮影できるものを探してくれたそうです。ようやく撮れたんです、というのがこの一枚。飼い犬の目線で見事に写真が撮れていますよね。

ヨシダタクロウ_WHAT03_シビック

同じ場所に毎日立っていたら、目をむけたことがなかった排水口の柄がおもしろいなと気づきシャッターを押したそうです。普段の写真は全部の要素を盛り込んで俯瞰的に撮っていた参加者さんですが、今回は集中的な視点や撮り方を身に付けて周りからは「写真の撮り方が変わった!」というコメントも。

ちなみに、Part.1で撮影していたお写真はこんな感じです。

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全体を通じての感想

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2回のワークを通じて、「写真表現は広がったと感じますか」という問いに対して、全員からとてもポジティブな評価をいただきました!

決められた視点で撮影するという縛りが加わることで、いつもはとは違う角度で撮影したり、見過ごしていたものを面白く感じたりと、写真を撮るという行為にバラエティが加わったようです。また、どんな視点で撮ってもその人らしさ、というのが写っていたりするので自分の特徴というのにも改めて気づいていただけたようです。
参加者のみなさんからは、

フレームを意識したことで、みんなから撮り方が変わったと言われて嬉しい、幅が広がったと感じる
視点の撮り分けはやってみたら迷うことはあっても結構区別できたし、自分の中での腹落ち感がすごくあった
同じワークを通じてメンバーの写真の変化も感じた、みんなそれぞれの良さがあり変わらないで思いつつも、お互いに影響を受け合っていたりする。どうしてこんなことが起こるのかなと不思議・・
みんなの写真を見て自分は素に慣れているのかな、まだ壁を作っているのかなとも感じる部分があるが、フレームを学べたことで頭の違う部分を使った感覚がある。自分では気づかない視点や撮り方に気づけてよかったと思う。

などのご感想をいただきました。


写真の表現を広げる、というとどうしてもカメラの扱いやテクニック的なことに意識が行きがちです。
ただ、実際にプロのカメラマンや写真家のお話を聞いてみると、みなさん視点・視野・視座の切り替えや感性の扱いを意図的に変化させながら写真を撮影しているそうです。

写真心理学を学ぶことで自分らしさの軸に気づき、さらに表現の幅を広げる、という試みでしたが、参加者のみなさんのおかげで大きな手応えを掴むことができました!

ご参加の皆様、ありがとうございました。

 次回以降のご案内


次回の【Part.3】心理学的、写真の見方を掴み、創造性を評価できるようになる
と【Part.4】対話ファシリテーションで創造的なコミュニケーションを磨く
については年明けの開催に向けて講座をブラッシュアップ中です!お楽しみに!

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