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鉄瓶(選び方)

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

三保原屋本店には、この時期、色々な方が鉄瓶を探しに来られるので、鉄瓶を選ぶ際のポイントを記事にしました。

ここで書かせていただいている鉄瓶は2022年12月現在で、三保原屋本店で取り扱っている鉄瓶に関するものとさせていただきます。
ちなみに、鉄瓶を買うおすすめな時期は秋冬です。


①IHか、ガスか

ご自宅のキッチンがガスか、IHかで、選び方が変わることがあります。
メーカーさんの考え方にもよりますが、鉄瓶の底面で用途を分けているメーカーさんがありますので、記載をしておきます。

鉄瓶の底面。あるメーカーさんでは左(ガス専用)、右(IH・ガス兼用)と区分しています。

【ガス】
ガスであれば、直火がOKなものであれば、使っていただくことができます。急須タイプのものは直火で利用できないので、鉄瓶として利用することができません。


【IH】
鉄瓶の素材は基本的にはIHには対応していますが、形状(半径の大きさ、凹凸の有無)によりIHに適合しているかどうかがメーカーさんの考え方により異なります。

色々なIHの種類があり、新たな種類も出てきているため、メーカーさんの判断も変わることがあります。(このあたりはお店で確認が必要です。)

【ストーブ】
ストーブの上でのご利用は、メーカーさんとしてはNGとなっています。空焚きや火事のリスク、製品の安全性に関して、ストーブでのご利用が推奨できないためだと考えられます。

②種類と価格帯

こちらは、特に三保原屋本店で取り扱っている鉄瓶についての説明になります。
量産系のものか、手作り系(作家さんが砂型からつくるようなもの)のものかで価格が異なります。

注ぎ口のアップ。左より右の方が厚みがある。

作り方が異なるのですが、手作り系は、量産系のものに比べて
・注ぎ口が薄く
・持ち手がボコボコ、ザラザラしている(鍛造)
・ちょっと軽い
といった特徴があります。

手作り系の鉄瓶持ち手(弦)のアップ。
量産品に比べてボコボコザラザラしています。

③容量や重さ、デザイン

持ち手のアップ。持ち手が倒れるタイプと、倒れないタイプがあります。
それぞれメリット・デメリットがあります。

ここはお好みの範囲になりますが、
・容量(1リットル~)
・重さ
・デザイン
(持ち手が倒れる、倒れないといったものを含む)

と、個人差やお好みがあるものは、しっかりと見ていただいた方がいいかと思います。

お水を入れれば、その分追加で重さが増しますが、習慣的に使われている方から「慣れだよ」というお言葉をよく頂きます。
もちろん、価格帯も大事な要素になると思います。

④使い始め

新品の鉄瓶の内部はグレーのような色味になっています。これはサビにくくさせるために処理をした証拠。

鉄瓶の中はグレーですが、決してゴシゴシ洗わないでください

大切なことは鉄瓶は内部をゴシゴシと洗わないということ。
最初は2~3回、水道水を沸かして頂き、内部のゴミを流します。

使用の都度、熱湯を沸かすので、内部は熱湯消毒されます。
ゴシゴシ洗ってしまうと、サビにくい層が落ちてしまい、全体的にサビやすくなります。

⑤使うときのポイント

鉄瓶は習慣が大切です。
【①沸かす】→【②お湯をポットにうつす】→【③乾かす】
この3つの動作を一連の習慣にしてしまうことが、長く使い続けるポイントになると思います。
「必要なときに沸かそう」「後で乾かそう」と思うと、しまい込んでしまったり、内部をサビさせてしまうことが多いようです。
詳細は、こちらのnoteに記載しております。

内部がサビた場合の対応方法は別途記載したいと思っています。

⑥使い続けると内部が白っぽくなる

使い続けると、内部が白っぽくなります。これは水に含まれるミネラル分が付着するためです。鉄瓶にとって良いこと(育っている状態)なので、汚れと思わず使い続けてください。

鉄瓶は、一度買ったら、長くお使いいただきたいので、ご面倒でも店頭で見ていただくことをおススメしたい商品です。
もちろん三保原屋本店以外のお店でも取り扱いがあると思うので、いろいろなお店でつくりや、価格、説明を比べてみてくださいね。

★2023年1月8日追記
サッカー日本代表として2022ワールドカップを戦った田中碧選手もドイツで鉄瓶を愛用していることが報道されました。
鉄分不足の方以外でも、スポーツにおいても効果があるとされる鉄の道具のすごさには驚かされます。

鉄瓶は重く、金額も高価なので是非店頭でご覧ください。

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