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一年で一番夜が長い日に。


2020.12.21 冬至。

運良くゆずをもらう。

ゆず風呂。



ゆず。

ずっと裏側。

転がしてみても

頑なに表は見せてくれない。

近寄ったり、離れたり。

ゆずを眺めながら

物思いにふける。


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今日は特に何もなかった。

そんなことに

一喜一憂しないことにしようと

決めた。

そんな日もある。

そんな日の方がきっと多い。

期待したってしょうがない。

毎日が特別にはならない。



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今日は少し切なくなった。

20 かなしい気持ちのとき

よく聴いていた曲が

流れてきた。

あの頃より重みや深みが

私の中で増していた。

帰り道 夜の横断歩道 思わず涙ぐむ。

もう、あの頃の私じゃないのにね。

大切だった。特別だった。

もうなくてもいい過去。

愛しかった。



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今日は約400年ぶりに

土星と木星が大接近したのだと。

最近 帰り道に眺めていたのは

土星と木星だったことを知る。

どんどん近くなっていった、

月のそばで。

ロマンチックな話だね。

欠けている月も好きだった。



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今日は一年で一番夜が長い日。

月明かりに照らされて

夜が来るのを遅く感じた。

私にとって夜は短い。

昔みたいに長くて暗い夜は

もうない。

おやすみ。

いい子でいるよ。



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今日は冬至。ゆず。

たまたま少し前に買っていた

柚子ラベンダーのチーズケーキを食べた。

特別ではない日にケーキ。

そんな日もあるさ。



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ゆず、ゆず。

浮かんだゆずを眺める。

特に何もないようで

ゆらゆら心は動いていた。

香りは残さない。

さっぱりとその場に置いて。

また先へ向かう。

来年の

夜が長い一日に私は何を思っているだろう。


おわり

















最後まで読んでいただきありがとうございました。私の心に寄り添ってくださりありがとうございます。生きます。