2021年7月の記事一覧
【読切小説】ガラスのPALM TREE
「もう…あたし達はダメなのかな…」
知子が助手席でそう呟いた。
「俺は…知子次第だと思ってる」
「もうっ、正志君のバカッ…」
夜の首都高の大黒パーキングエリアに停めた車の中で、俺達は最後かもしれない話し合いをしていた。
2人の中がギクシャクし出したのはいつだろう。
夏に海で出会った頃には、互いが互いを必要としていた。
必然的に俺達は惹かれ合い、どちらからともなく告白し合い、付き合うよ
「もう…あたし達はダメなのかな…」
知子が助手席でそう呟いた。
「俺は…知子次第だと思ってる」
「もうっ、正志君のバカッ…」
夜の首都高の大黒パーキングエリアに停めた車の中で、俺達は最後かもしれない話し合いをしていた。
2人の中がギクシャクし出したのはいつだろう。
夏に海で出会った頃には、互いが互いを必要としていた。
必然的に俺達は惹かれ合い、どちらからともなく告白し合い、付き合うよ