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【最近は、こんな感じ】 海辺に住みたい。

上海で生活する女の子たちの日常って?
ファッション、メイク、食べもの、よく行くお店。あと、普段考えていること。悩んでいること。そして目標。
そんなあれこれを、同じ目線で聞いてみた。
@mie_shanghai

34 Kenny

<Profile>
Kenny(ケニー)
生まれ年:1992年
出身:福建省三明市
職業:スタイリスト
小紅書 @Kennnny
Ins @kennnnny_liii

居酒屋で偶然出会ったKennyさん。
イカの姿造りみたいなのを食べて、
タクシーでいっしょに途中まで帰ったと思う。
もう2〜3年前になると思う。
なのにすぐ思い出せて、
やっぱり取材したいと思った人。


――ちょっと雰囲気変わりましたね。
Kenny まだサーフィンの季節になってないから、日に焼けてないから? 仕事も変わりました。

――前はメイクの仕事をしていましたよね。
Kenny はい。いまはアパレルブランドでスタイリストの仕事をしています。メイクに洋服を合わせる仕事はやったことがありましたが、アパレルはほぼゼロからのスタート。教えてくれる人もいないので1年くらい猛勉強しました。

――今日のファッションも仕事先のブランドのものですか?
Kenny はい。日系のブランドなので、小紅書などで流行っているテイストとはちょっと違いますよね。OLさん向けというか。あとは、このブランドの仕事と並行してLexieというシンガーのスタイリングも手がけています。去年は日本でのライブにも帯同しました。それと、つい最近気が合う友達とまつエク&メイクのスタジオも始めました。

Lexieのインスタより

――そうなんですね。いろいろとすごい。もともとメイクはどこで勉強したんですか?
Kenny 東京モード学園です。2019年に卒業して帰国しました。

――だから日本語もうまいんですね。
Kenny でも、最初はまったく日本には興味なかったんです。育ったところもすごく田舎で、日本のアニメやドラマに触れる機会もなかったし、高校生のときは体育大学に行こうと思ってました。そのまま進学していたら、いまは地元で体育の先生をやっていたと思う。まあ、でもそれはそれで平和な日々だったと思いますけど。

日本に留学していた(Kennyさん提供写真)

“日本語で人生変わった”

――出身はどこですか?
Kenny 福建省の三明市というところ。『沙県小吃』(※)の。

世界60カ国以上に8万店舗以上を構える『沙県小吃』

――『沙県小吃』! 本場で食べてみたいと思ってました。
Kenny 本場のはメニューも全然違うんですよ。おつまみ系が充実していて、ぜひ現地で食べてみてほしい。上海とかのは、わざわざ食べに行くほどでもないお店だけど(笑)。

――なるほど。で、日本に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう。
Kenny 行きたかった大学には結局行けなくて。従姉妹のお姉さんの旦那さんに「日本語をやってみたら?」と言われたのがきっかけです。日本語学科を卒業した人だったので。それから、人生がすごく大きく変わった感じ。

――変わりましたね。でも、スポーツはずっと得意なんですね。
Kenny 夏は週末に残業がなければ毎週サーフィンに行っています。あとはボルダリングとジムにも通っています。スケボーもやっていましたが、ケガをすると何もできなくなってしまうので。

ボルダリングも趣味(Kennyさん提供写真)

――2021年くらいから上海でサーフィン、流行り始めましたよね。
Kenny いちばんの理由はコロナ。行けるところが少なくなってしまったことだと思います。上海で働いて、週末は舟山(浙江省の海沿いの街)へ、という人が増えた。それまでは海南島に行くしかなかったんですが、2021年に舟山にサーフィンのクラブができて、上海や杭州から気軽に行けるようになったのも理由の一つ。そういう正式なクラブがないと、中国の海は勝手に入っちゃいけないんです。

――Kennyさんがサーフィンを始めたきっかけは何ですか?
Kenny 私はもともとスノーボードをやっていて、その後サーフスケートをやり始めて、サーフィンへ、という感じです。

夏はほぼ毎週海へ行く(Kennyさん提供写真)

――最近スリランカにも行ったとのこと。
Kenny はい、サーフィンをしに。去年と、今年の4月です。スリランカにサーフィン友達が住んでいて。波もすごくいい。基本、一人旅です。

“サーフィン仲間に刺激される”

――一人旅。すごい。
Kenny ゾウもいます。自然も豊か。でもご飯はあまりおいしくないかな。米粉の麺を細かく刻んだスープなしの麺があるんですが、それはおいしい。あとはマンゴージュースはハズレがない。将来はそういう、海沿いの街に住んでみたいです。スリランカとか、あとはバリ島とか。

――いいなぁ。ほかに今後やってみたいことはありますか?
Kenny 仕事、フリーランスになりたいです。

――メイクやスタイリストの仕事ならすぐになれそうですけど。
Kenny どうですかね。まだちょっと心配で。で、いつも上海からサーフィンに行く20〜30人くらいのグループがあるんですが、ほとんどみんなフリーランスの人なんです。広告、デザイン、アート系。出勤しなくてよくて、自由でいいな、と。でも、サーフィンを通していろんなジャンルの人と友達になれるのはいいなと思っています。帰りにはいつもみんなで、大人数でご飯食べに行くんですよ。その時間も大好きです。
(取材日:2024年5月28日 撮影地:淮海中路『The Cue』)


<彼女達のお勧め>

『益市』(上海市長寧区仙霞路333号1階102室)
☆ラーメンが好き。ラーメンといえばここだと思う。

『萬蔵』(上海市長寧区長寧路890号地下1階)
☆友達とよく飲みにいくお蕎麦屋さん。

『東北四季餃子王』(上海市徐匯区淮海中路1791号)
☆サーフィンの友達といつも集まるお店。餃子がおいしい。騒いでも大丈夫。


text
萩原晶子
フリーライター。上海にて2007年頃よりガイドブック、ファッション誌、機内誌、ウェブなどの記事を手がけている。
カルチャー誌『ketchup.』(上海と東京で販売)など。
ins:@hagiwara_akiko_
微博:Akiko06

photo
阿部ちづる
2006年にフォトグラファーとして独立。ファッション誌、ビューティー誌、週刊誌、写真誌等のグラビア、ポートレート写真を撮影。アイドルグループやグラビアモデルからのアーティスト写真撮影で指名されることも多く、女の子の新鮮な表情を切り取る。
佐々木希『ささきき』(集英社)、武田玲奈『Rena』(集英社)ほか多数。
ins:@chizuru0821
https://lov-able.com/photographer/chizuru-abe

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