24. 深紅のグリオトカ(酒)
菅寿美(『ボヘミアの森と川 そして魚たちとぼく』訳者)
「おやじは腰かけ、グリオトカの大きなグラスを注文した。それは、おやじがちょくちょく飲むことのできる、唯一のアルコールであった。おやじがそれを好んでいたのは、一つにはそれがおしゃぶり飴のように甘いからであり、そしてもう一つには、それが彼に、生まれ故郷であるブシュチェフラットの町の学校裏にあったサクランボ果樹園を思い起こさせるからだった」
(「プンプルデントリフ」より、p.132)
グリオトカ(griotka)とはサクラ