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炒り玄米と陰陽五行論

我が家は、普段6分搗き米を頂いてます。家庭用精米機で都度精米しています。ところが、先日、精米機から、水を張っていたボールに米を投入した後に、あれ、これ、まだ精米してなかった~~(;'∀')ということに気づきました。水に思い切り浸してしまったので、このままでは精米できません。さて、これどうしよう?相方が、俺が玄米で食べるよ、って言ってくれたんですが、ふと、炒り玄米を作ろうと思い立ちました。

結婚当初は、ずっと圧力鍋で玄米を炊いて食べていたんですが、圧をかけてする調理にちょっと疑問を持ったことがあり、以降、一切、使うのをやめていました。そして、玄米を鍋で普通に炊くと、どうしても消化に負担がかかって、特に自分には合わないなぁというのもあって、ほぼ玄米を食べることはなくなっていました。

玄米には「アブシジン酸」という種子毒(発芽毒)があります。玄米だけではなく、大豆、ごまや木の実なども同じです。
これは発芽抑制因子(ちゃんと育つことが出来る環境以外では発芽しないように、その種子自体が制御している)でもあり、また、外敵から身を守るためのものです。
なので普通に炊いた玄米にはこのアブシジン酸が含まれていて、体内に蓄積していくと体の酵素を阻害したり、エネルギー代謝を助けるミトコンドリアを傷つけたりすると云われています。

それが、玄米が、身体によくないのでは??と云われたりする要因でもあります。

ただこのアブシジン酸は発芽させれば無毒化されるということで売られているのが発芽玄米だったりしますが、これもちょっと問題があることも云われているし、お値段的にもちょっと高かったり、お米の質を選べなかったり。自分で発芽させて炊いていたこともありましたが、夏場は特に傷みやすかったりで、長く続きませんでした。

そして、このアブシジン酸は、煎ることでも『死活化』すると言われていて、ゴマや木の実などを必ず炒ってから食べるのはその問題があるからで、玄米も炒ればいい、ということなのだけど、さすがに、毎日食べるお米、全部炒ってからというのはかなりの大変な作業だよなぁと思ったりもして、今までやったことはありませんでした。

また、オーガニックベースの奥津典子さんの陰陽五行論の講座を受講してからは、必ずしも玄米である必要もないのかなとも思うようになりました。特に女性は、玄米と味噌汁ばかりでは陽性になりすぎる、とのお話もありました。毎食玄米にする必要はないし、分搗き米でも、と教えて頂いて、今まで分搗き米にしてきましたが、炒り玄米がご飯にちょっと入ると、噛み応えが出て、腹持ちもよくなっていいのかも、というのが昨日、今朝と食べてみた感想です。

4合の玄米を、丸一日浸水させてざるにあげて水を軽く切った後、まだ水分がある状態で20分程、鉄のフライパンで炒ったものが表紙の写真の炒り玄米です。

最初の5分ぐらいは、水分を飛ばす感じでしたが、そこから10分、弱火でしゃもじでかき混ぜながら炒り、あとの5分は、中火ぐらいにして少しパチパチ爆ぜる状態で炒りました。最後の中火パチパチは、5分もなくてもいい感じでした。

そして、よく食べ物を取るとき、その食べ物には、こういった作用があるよ、というところばかりがフォーカスされますが、玄米に関してもそうですね。抗酸化作用、免疫力を上げる、毒素排出作用、便秘解消などなど、色々云われていますが、陰陽五行論でいえば、それよりなにより大事なことは、陰陽のバランス、中庸を作ることです。どちらがいい、悪い、ではなく、大切なのは、そのバランスです。

身体を緩めるのが陰性。精白した砂糖、うどん、牛乳、スパイス、お酒、油(生のもの)、ごま(特に白)、香りの強い野菜など。季節でいうと春から夏。

一方、身体を引き締めるのは陽性。過熱した油、肉、マグロ、塩、甲殻類、海藻など。季節でいうと秋から冬。

白米は陰性です。なので、バランスを取るために、陽性の働きを持つ動物性のものが必要になる、というより身体が必然的に欲するものです。

また、電磁調理器、電子レンジなどの電気加熱は、強く陰性に働きます。身体が緩むんですね。だから、陽性のものがより必要になります。

パソコンに、車、スマホも電磁波なので、陰性になるものが身の周りに増えているし、食材全体の質が低下して、うすまって、陰性になってるそうです。

つまり、現代社会は、より、陽性のものが必要な時代になってきています。

また、同じ食材を使っても、調理法によって、陰性にもなれば陽性にもなるし、同じ食べ物でも、両方の性質を持っているものもあります。

そして、季節によって、寒いときは身体が縮こまって熱を逃がさないようにしようとするので、身体を引き締める陽性のものが欲しくなり、夏は、逆に暑いので熱を逃がす為に、身体を緩める、陰性ものが欲しくなる。

いわゆる達人と呼ばれる人たちは、だれに教わるともなく、経験値として自然とそのことを身に着けていて、それを生かしているとも云われています。

陰陽は、対極にあって、振り子ようのに、一方向に傾けば、その反動で反対に動くように、常に揺れ動いています。

その振れ幅が大きいと、バランスを取るのに、身体にとって負担が大きくなるので、いわゆる極陰のものを取って、その反動で極陽のものを取り、バランスを保つよりも、なるべくその振り幅が少ないもので、バランスを取る方が、負担が少ない、ともいえます。

そして、自分にとって本当に必要なもの、身体が欲しているものを、感じられることが、何より一番大切であって、一概に、玄米だから身体によい、とは言えないと思います。

男性、女性でも違うでしょう。年齢でも違うでしょう。仕事によっても違います。家族皆が、手作りの身体に良いといわれる同じものを食べていれば、同じように健康でいられるというものではないのです。同じように、中庸のバランスが取れるとは限りません。

一概に、玄米菜食が決していいとは私は思っていないことの理由は、そこにもあります。

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白米2合と炒り玄米1合で炊きました。炒り玄米はかなり噛み応えがあるので、それだけだとちょっと食べ難いという意見が多かったので、白米を混ぜたのですが、普段白米を食べつけていないせいか、白米と炒り玄米の組み合わせは、ちょっと自分の中では異質すぎて合わない気がしました。

なので、今晩は、分搗き米1:炒り玄米3で炊いてみました。また食べた後で感想を書きます。

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昨日のお昼は、白米2:炒り玄米1の割合で炊いたご飯を使った炒飯でした。

プチプチとした食感、食べ応えもあって、こういった丼ものだと、あっという間に食べ終わって、たくさん食べないと満足感を得られない相方にも好評でした。

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