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【プロジェクトストーリー】「つなぐ」をテーマに全面リニューアル

クライアントの事業課題を解決に導いた数々のストーリー。ご依頼いただいた経緯やご要望に対して真剣に向き合い、課題解決のため、事前調査や企画設計を徹底的に行ってきました。今回は、株式会社パルコスペースシステムズ様のコーポレートサイトのストーリーをご紹介いたします。

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01. 「つなぐ」をテーマに全面リニューアル総合空間事業サービスの幅広い魅力を表現

CLIENT株式会社パルコスペースシステムズ
WEBSITE株式会社パルコスペースシステムズ コーポレートサイト

株式会社パルコ様のグループ会社である株式会社パルコスペースシステムズ様は、商業施設「PARCO」を中心に、空間創造から施設運営までを総合的にプロデュースする総合空間事業を展開しています。

照明計画や空間演出、内装・電気工事などの空間づくり(スペースプロダクト)に留まらず、施設オープン後の維持・メンテナンスといったビルマネジメントのノウハウも有しており、サービス・ソリューションの幅広さに定評があります。

今回エムハンドは、ホームページの全面リニューアルを手掛けました。リニューアルにあたって提示されたテーマは「つなぐ」。コンセプトは「人から建物、建物から街へとつながっていく」。

パルコスペースシステムズ様の総合空間事業は、建物や空間を介して人と人が出会い、出会いによって生まれる新しい経験・体験などを通じて街の活性化にも寄与できるのが強みです。

クライアントの高い技術力や対応力、機動力に加え、働く人の温かさも備えた「総合的な強み」を最大限にアピールすることを重視し、いかに「パルコスペースシステムズ様らしさ」を表現するかにこだわり抜いて制作しました。

02. ご依頼の経緯

コンペに参加して、トップページのデザイン案を含めた提案書を提出。プレゼンを経て、複数社の中から弊社が選ばれました。案書やプレゼン内容はさることながら、メインディレクターが建築学部出身で空間づくりに関する知識を有していたことや、「ぜひ弊社に任せてほしい」という熱意の面でも評価いただけたのではないかと考えています。

ホームページリニューアルでクライアントが目指していたのは、中長期的に「会社の顔」としての役割を果たし、営業ツールとしても機能する、育てられるホームページをしっかり作ること。こうしたご要望を満たすために、弊社は、ディレクター2名体制でクライアントと密にコミュニケーションをとり、デザイナー、エンジニアと連携して、付加価値の高いホームページの制作に取り組みました。

制作期間の終盤にメインディレクターが産休に入りましたが、制作当初から参加していたサブディレクターが一手に引き受けたため引き継ぎもスムーズで、滞りなく対応することができました。

03. 課題・改善提案

現状に即していない古いホームページを、会社の顔として活躍するホームページに刷新

パルコスペースシステムズ様が既存のホームページの課題として挙げていたのは、「総合空間事業を展開する会社であることが伝わりにくい」こと。旧ホームページの制作から何年も経っていたことから、現在の事業方針とホームページの記載内容に差異が生じていました。

また、「掲載情報が断片的で連動性がなく企業理解につながりにくい」「構成、文字、配色に一貫性がなく、企業ブランディングに貢献できてない」「レスポンシブ非対応」といった仕様面も懸念されていました。

これらの課題を踏まえ、「会社の顔=名刺的役割」を果たすホームページを作るためのリニューアル要件として、以下のようなキーワードや訴求ポイントなどを明確にご提示いただきました。

① キーワード

つなぐ、遊び心、人肌、心地よさ、クリエイティブ

② 訴求ポイント

POINT 1
「総合力」「技術力」「安心感」「デジタルサイネージ」の4つが強みであること

POINT 2
「内装ディスプレイ」「ビルマネジメント」「電気・通信工事」の3つにまたがるポジションでサービスを展開していること

POINT 3
空間デザインなどのクリエイティブにも強いことを印象づけるため、「遊び心」をデザインに取り入れて他社と差別化を図ること

③ 設計ポイント

課題やご要望に基づき、ホームページを刷新するための改善案として、ブランディングの方針や仕様、CV率UPのための施策などを提案し、コンセンサスを得て設計に盛り込みました。

■ ブランディング
強みや魅力を明確に伝え、今後獲得したいターゲットに訴求

■ イトの更新性向上
育成型コンテンツの導入とともに自社内で運用しやすい仕様にCMSをカスタマイズ

■ CV率向上のための施策
ユーザビリティーや信頼性の向上を図り、お問い合わせ数UPを目指す

04. 企画設計

ブランディングや更新性、CV率の向上を意識し、クライアントからの要望を満たす設計を構築

企画設計のポイントはおもに以下の3つです。

① ブランディングの方針|強みや魅力を明確に伝え、今後獲得したいターゲットに訴求

競合企業は、大手ゼネコンからデベロッパー、不動産、メーカー、管理会社、インフラ系企業まで多岐にわたることから、差別化できる強みを徹底的に洗い出し、サービスのメリットや特長、他社よりも優位なポイントを抽出。

その上で、あらゆる空間に対応できる「総合力」や「対応力」、豊富な実績に裏打ちされた「技術力」を有する「パルコスペースシステムズ様だからこそ成し得る事業」であることを強く打ち出し、納得感と共感を生み出すことを狙いました。また、働く人の優しさや温かさを伝えることも意識しました。

② サイトの更新性向上|自社内で運用しやすい仕様にCMSをカスタマイズ

施設等の建設・運用を検討している潜在顧客向けの情報提供と、「事業内容」や「実績紹介」を補完する位置づけで、旬の情報を発信するための育成型コンテンツ「PSSライブラリー」を設置しました。

また、更新作業のしやすさと自由度の高さを重視して、CMSをMovable Type からWordPressに変更。いつでも簡単に旬の情報を発信できるように、多様な機能を盛り込みました。

③ CV率UPのための施策|導線設計を重視してお問い合わせ数の増加を狙う

ホームページ内の回遊率を高めるために、能動的なユーザーに対する導線設計として、ユーザビリティーに優れたナビゲーションやハンバーガーメニュー、タブ切り替えなどを導入。

受動的なユーザーに対しては、各ページの最下部に次に見るべきページを表示することで対応しました。また、ユーザーに信頼感や安心感を覚えてもらうために、実績紹介ページへの動線を整えて、各サービスやソリューションに説得力を持たせました。

05. デザイン・開発

「企業の規模感×クリエイティブ」と「溶け合う」をテーマに
建物を通して人や街がつながるイメージをデザインで表現

デザイン上のキーワードを、「人肌」「心地よさ」「抜け感」「クリエイティブ」「普遍的な良さ」「つなぐ」「有機体」「遊び心」とし、ホームページ内の随所でキーワードが感じられるデザインを意識しました。

また、デザインコンセプトを「人と人をつなげるホームページ」に設定して、たくさんのパーツが有機体のように集まって全体を構成しているイメージや、各パーツが密接に結びついて互いに影響し合うイメージをデザインに盛り込みました。

■ グラデーションで「つなぐ」を表現
「人をむすぶ 街をつなぐ」をメインキャッチコピーに据え、背景のカラーをグラデーションにして「つなぐ」を表現。  また、少しニュアンス感のある背景やグラデーションがかった図も取り入れ、「多彩なサービスが切れ目なく連携し、様々な要素が交じり合って好空間が生まれる」という事業の特徴を表しました。

■ シンプルさと遊び心を重視
少なくとも今後7年間は(中長期的に)会社の顔としての役割を担うため、流行の波に流されないように装飾は控えめにして、飽きのこないデザインを目指しました。一方で、抜け感のある余白と少し崩したブロークングリッドレイアウトを採用することで、遊び心とシステマティックすぎない心地よさを表現しました。

■ 会社の規模感や人肌感を出すため写真や動画にも配慮
会社の規模感は、シンプルで堂々としたデザインや写真・動画・コンテンツで表現しました。実績紹介ページの写真はクライアントにご提供いただいたものを使用しましたが、仕事の様子やデジタル技術など事業に関する写真・動画については、弊社が撮影ディレクションを行って、働く人の温かい雰囲気や技術力の高さが伝わるようなビジュアルを用意しました。

06. 最後に

中長期的に(7年先まで)会社の顔となるホームページを作るためにそれなりの予算をかけて臨んだリニューアルということもあり、ご担当者様も熱を入れて制作に向き合ってくださいました。

クライアントがとくに重視したのはデザイン面です。空間デザインも提供していることから、「デザイン力」を最大限に表現できるように、何度も打ち合わせを重ねてデザインに落とし込みました。最終的にはクライアントも納得の仕上がりになり、ご満足いただいております。

また、今回のリニューアルでは「自社内で運用できること」を条件として提示されていたため、更新性の高いシステムを構築した点もポイントです。ホームページ公開後、マーケティングや保守運用等に弊社は関わっていませんが、それもパルコスペースシステムズ様の手で育てるホームページが実現できていることの証明ではないかと自負しております。



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