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サイトリニューアル時にWebディレクターが考えるSEO対策について

今回の記事は検索で上位表示を目指すサイトリニューアルに役立つ記事を書きたいと思います。SEO対策は様々な要素がありますが、ドメインエイジや構造化マークアップのようなことではなく、Webディレクターがディレクション時に考えなければいけないSEO対策について書きます。

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01. WebディレクターはSEOをどう捉えるべきか

検索エンジンは日々進化しているため、急激な変化に戸惑うWebディレクターや、複雑でややこしいSEOと向き合うことを避けているWebディレクターもいるかと思います。まずは市場の変化も踏まえつつ向き合い方を書いていきます

①制作目的としてのSEOは無くなりつつある

かつてSEOは制作会社にとって至上命令のように扱われる時代もありましたが、現在は制作目的としてのSEOの概念はなくなりつつあります。

検索エンジンのアルゴリズムが非常に複雑になり、検索上位表示を約束することが難しくなっているためです。過去に流行っていたお金をかければ検索順位が上がる特定の施策が通用しなくなり、検索上位にあげるためだけのゴリゴリのSEOサイトも次第に淘汰されてます。特定のキーワードを狙い撃したSEO特化サイトで集客するという手法も、もはや現実的な選択肢として挙げることは難しくなってます。

②根強く残るSEO神話

それでもサイト制作のご要望をいただく際に、SEOを大きく掲げるクライアントはいらっしゃいます。

検索順位を上げる難易度が高くなっているだけで影響力は依然健在という状況のため、実際アクセスの9割以上が自然検索からの流入というサイトも決して珍しくないので、アクセス数を増加させるためにはSEOに注力するという発想にいたるのは当然のことかと思います。

③SEO対策はサイト改善とほぼ同義

検索エンジンを代表するGoogleは、あくまでもユーザーにとって便利なサイトを評価することを大前提としています。ですので、ユーザーにとってより良いサイトをつくるという「サイト改善」それ自体が「SEO対策」とほぼ同義になってきているかと思います。

そのため、本来であれば難しくSEO対策という手段に囚われる必要はありません。ユーザーにとってより良いサイトさえつくれれば自然に検索順位は上がるのであれば、Webディレクターは純粋により良いサイト制作を心がければ良いのです。

④検索上位表示はクライアントの協力が不可欠

純粋に良いサイトを制作するという視点でも、制作会社だけで良いサイトを制作するというのは無理があります。制作側だけで用意できる程度の情報コンテンツは他社でも真似して用意できるからです。

サイトに掲載する内容は、その企業ならではの独自性のあるコンテンツが必要です。ユーザーはありふれた耳心地が良いだけの情報は望んでいません。実際に役立つリアルティのある情報を何よりも望んでいます。そのため検索上位表示を狙うのであれば、クライアントもユーザーが望む情報提供を本気で取り組まないといけないということを十分に理解していただく必要があります。

⑤Webディレクターが行うべきSEOはヒアリングと情報整理に尽きる

SEOは本来「検索エンジン最適化」の意味であって、「検索上位表示施策」というような意味ではありません。恣意的に順位を上げる行為ではなく、情報の内容を検索エンジンに理解しやすくための最適化行為を指します。そしてWebディレクターもこの原義に立ち返るべきです。

たまに論文のようにびっしりと情報が書き込まれたサイトを見かけますが、そういったサイトは検索エンジンだけでなく一般ユーザーからも敬遠されます。内容を理解することが困難なサイトは利便性のあるサイトとは言えません。残念ながら情報の質と密度だけではコンテンツは評価されないのです。

だからこそ、Webディレクターが重要になります。クライアントが提供できる情報の良さをいかにわかりやすくユーザー(と検索エンジン)に伝えるかを考えるのがWebディレクターの仕事です。


02. Webディレクターとして抑えておくべきSEO施策

ここからは、上記のようなSEOという概念に対する考えを踏まえつつ、評価されやすいサイト構成やコンテンツなど、リニューアルの際にWebディレクターとして抑えておくべき具体的なSEO施策を紹介します。

①対象キーワードで検索してユーザーのニーズを分析

対象キーワードを検索して、どんなページが上位に表示されているかを調べます。そして、そのサイトのページ構成や、ページに入っているコンテンツの内容を分析します。

例えば「レスポンシブデザイン」の検索結果にヒットするページは、メリットデメリットが書かれているページが多いので、そういったコンテンツがユーザーに求められていて評価されていると判断できます。また、上位表示サイトのページ構成なども重要です。上位10サイトぐらいを調べると共通して存在するページの特徴が見つかりますので、リニューアルサイトにも取り入れる必要があります。

②ページの意図が伝わるディレクトリー構成

ヒットさせたいキーワードを細分化して、ディレクトリー階層を作れるような構成にすると効果が大きいです。「ホームページ制作」というキーワードの場合、ホームページ制作というページを親ページとして、細分化したリクルートサイトなどを子ページとしてぶら下げるようなイメージです。

■ホームページ制作
┗リクルートサイト
コーポレートサイト
┗ECサイト

③情報の網羅性を考えたコンテンツ

そのビジネスを検討する際に必要な要素をコンテンツとして掲載することは必要不可欠です。よくある質問、料金、ご契約までの流れ、など、サービス提供側としては説明するほどでもと思っても、そういったコンテンツがあることで、情報の視点が増え幅広いユーザーのニーズを満たしやすくなります。

検索結果にビジネスリテラシーは考慮されませんので、できる限り初心者をターゲットとしたページ構成のほうが検索順位は上がりやすくなります。

④キーワードを意識したタイトルや見出しタグの構成

ここは最も重要な箇所とも言えますが、タイトルや見出しにはわかりやすくキーワードを使用することが必須です。

例えば「予算に合わせたご提案が可能です」という見出しより「ホームページ制作の料金について」と見出しにキーワードを入れる必要があります。そのコンテンツが何について述べているのか一見してわかりやすくすることができるためSEO視点だと非常に重要です。

⑤レンタルサーバの見直し

可能であればスペックの高いサーバに移すことをお勧めします。クライアントの契約状況にもよるところが大きいですが、5年以上使っているサーバだったりすると、リニューアルのタイミングで見直しは必要かと思います。ページ表示スピードの為に訴求力は落とせないので。


03. まとめ

最後に、googleの検索エンジンはユーザーに必要な情報を提供することだけを目的としています。価値のないありふれた情報でかさ増しするような一昔前の検索エンジンからの評価を受けるサイトを作るという考えでは、競合ひしめくキーワードでは上表示が難しいです。

あくまでもSEOはコンテンツを正当に評価してもらうための土台整備です。実際に評価対象となるのはサイトが提供できる情報の質が左右します。

ですので、上記でご紹介した項目をベースに、ユーザーの欲しい情報を整理して提供することにしっかりと向き合う事が重要です。




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