おねショタ108式の104『おねえちゃんは……大好きだ』
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どこかにいるお姉さんと少年のはなし。
少年は姉が苦手だった。
スカートは膝丈で制服を着崩すことはなく、肩に掛からない程度の黒髪ストレート。フチあり眼鏡。そして、その奥の冷たい目。
いつの頃からはわからないが、姉にしゃべりかける度その瞳が射すくめるように彼を突き刺す。
学校では明るい方の少年も、家にいるときは憂鬱で、来年の進学を控えて与えられた自室にこもりがちになっていた。
ある日。この前まで姉と共同で使っていた部屋に置いたままだったマンガ本をふ