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じゅうたんになったユニコーン

お絵かきから紡がれた物語

娘は工作したり絵を描いたりするとき、お話を作る。お話しながら創作を進める。
そのお話がすてきなので、私は横で聞きながらスマホや紙にメモっている。

今回は、じゅうたんになったユニコーンのお話。
世界の模様を本で読んだ娘が、キリムなどの絨毯の模様に意味があると知り、自分で絨毯のデザインを描きながら話してくれた。
せっかくなので、家にあった無地のコットンラグにアクリル絵の具で描いて、本当に絨毯にすることにした。
制作したのは2年前だけど、今も娘の図工スペースに敷いて使っている。

ふしぎな力を持つユニコーンがうまれた

この星にユニコーンが生まれたのは1000年ぶりのことでした。
100年に一度しか咲かない夢の花からユニコーンが生まれた時、空に咲くバラの花からも一羽の鳥が生まれました。
空を守る鳥の夫婦の赤ちゃんの鳥でした。
ふたつの命の誕生に、お祝いの星のかけらがたくさん降り注ぎました。

魔法の木の上に咲く、夢の花から生まれるユニコーンは、不思議な力を持って生まれます。この時生まれたユニコーンは、枝の下がずっと夜のままの魔法の木の上に生まれました。
小さな羽が背中から生えていて、空を飛べるペガサスの力を持っています。魔法の力を持つ角があるユニコーンがペガサスの力を持つのはとてもめずらしいことでした。

空のバラから生まれた鳥とペガサスの力を持つユニコーンは、とても仲良しでした。一羽と一頭はいつも一緒で、この星の空と大地をかけまわってずっと守っているのです。
でもいつしか人間にはその姿が見えなくなってしまいました。
そこで、人間はユニコーンと鳥のことを忘れないように、一羽と一頭が生まれた日のことを、空に咲くバラのツタでじゅうたんに織って、自分の子どもに伝えていくことにしたのです。
このじゅうたんはそうして織られたじゅうたんです。

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