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「体験」を意識して、グラフィックデザインの可能性が広がった


「マネーフォワード デザインアドベントカレンダー2023」、18日目はCI推進室 BXデザインチームのてらおがお送りします。

グラフィックデザイナーとしてキャリアを重ねたのち、マネーフォワードに入社してついに3年目!Brand Experienceを冠したBXデザイナーとして活動し続けて、今では当たり前の様に"体験"を意識してグラフィックデザインと向き合っています。

マネーフォワードで自分や仲間が今まで取り組んできたプロジェクトを振り返ってみると
”グラフィックデザインも「体験を生み出すデザイン」”
と意識し始めたことが、デザインの可能性を大きく広げていったんだなぁと改めて感じたので今回はこのテーマで書いてみようと思います!


そのグラフィックでどんな"体験"を生むのか

そもそも一般に言う体験ってなんだっけ?
と思って検索してみました。

たい‐けん【体験】 ① (━する) 自分が実際に身をもって経験すること。

コトバンク https://kotobank.jp/word/%E4%BD%93%E9%A8%93-91056#w-556844

と出てきますね。

「実際に身をもって経験すること」というのはそうだよなと思いつつ
現時点で僕個人としては
「5感を通して届けるモノやコトで、どう心を動かされて、どんな行動を生むか」までが”体験”だと考えています。

グラフィックデザインは人の目を通して情報を伝えますし、
パッケージやチラシに至ってはでも触れます。
ちょっと考えればグラフィックデザインが”体験”に繋がるというのは自明の事ですよね。
(この記事で指している「グラフィックデザイン」はあくまで商業的なものに限っています)

けれど、そうした"体験"に繋がるものに携わっていながら、マネーフォワードに入る前までの自分の仕事を振り返ると「魅力」や「らしさ」そして「機能」をグラフィックに宿らせることに集中する場合が多かった様に思います。
当然魅力を追求すれば心を動かす体験にもつながりますが「そのグラフィックでどういった"体験"を生むか」という視点は、僕自身あまり持ち合わせていませんでした。

その視点を意識するようになったのは企業ブランドのBXデザイン部のリーダーとして、チームの目標設定をするようになってから。
BX(Brand Experience)=ブランド"体験"というけれど、僕たちってデザインを通じてどんな体験生み出すんだっけ?
そういえば今作っているグラフィックってどんな体験につながっているんだっけ?
そういった問いと向き合うことで、自然と"体験"を意識するようになりました。


"体験"を意識したことによる変化

先ほど、現時点での僕の"体験"の定義について
「5感を通して届けるモノやコトで、どう心を動かされて、どんな行動を生むか」までが"体験"
とお伝えしました。

この"体験"を意識することでグラフィックを造る時の視点が変わっていったように思います。
「この情報を受け取る人」に対する解像度を上げようと、自然と疑問が湧いてくる様になったんです。

例えば(主語に「これを受け取る人は」)

  • 理解してくれそう?

  • 興味持ってくれそう?

  • 喜んでくれそう?

  • 届け手のことを少しでも好きになってくれそう?

すると「こんなグラフィックを作って欲しい」と依頼を受けた時、「言われた通りのグラフィックで、受け取る人にとって望ましい”体験”に繋がるのかな?」という疑問が自然と湧いてきます。
そのグラフィックを「受け取る人についての情報」や、そのグラフィックが「必要になった背景」がわからないままデザインを進めても「5感を通して届ける情報で、どう心を動かされて、どんな行動を生むか」が全く読めないからです。

そして自然と「そのグラフィックを通じて、受け取り手にどう感じて/行動してほしいんでしょうか?」という質問をすることにつながっていくわけです。


"体験"を意識すると、自然と「おせっかい」したくなる

そうした質問を続けて、受け取り手に届ける"体験"の解像度が上がっていくと、"体験"を生み出すためのアイデアがどんどん湧き上がっていきます。

例えば

  • より効果的なグラフィック表現

  • 紙/冊子/データの中でどの媒体が良いか

  • サイズ感はどうか

  • 載せる言葉はどんな印象が適切か

ここまでは以前からグラフィックデザインに向き合う時にも気にかけていた部分ですが
更にこんな提案にまで及びます。

  • 他の企画との連動性はどう生み出すか

  • もっと参加しやすい、参加したくなる企画にできないか

  • 打ち出すコンセプトはこの内容で良いのか

  • もっとマネーフォワードらしい体験にできないか

マネーフォワードのメンバーはみんな「いいね!」と言ってどんどん取り入れてくるので、自然とこうしたアイデアを積極的に提案していく様になりました。(もちろん急ぎの案件だったり、そもそも僕らの稼働がパツパツだったりで全部実現することが難しい場合もあるのですが)

こうした「おせっかい」を続けていくと、「グラフィックを造る」から「体験を造る」へ自然と行動が拡張されていきます。
そしてグラフィックデザインを「ブランド体験を造る一つの方法論」としてより意識的に活用することができる様になってくるわけです。


"体験"の意識から生まれたもの

初めて"体験"を意識的に追求できたプロジェクトは
『マネーフォワード ME』のブロックチェーンウォレットとの連携機能のリリースを記念した、「MF GACHA」でした。

このプロジェクトは最初、「NFTアートのグラフィックを作って欲しい」という依頼を頂いた所からスタートしました。この依頼に対する"体験"の視点と、プロジェクトメンバーのパッションが無ければ、ここまでのコンテンツ展開には至らなかったのではないかと思います。

オフィスプロジェクトでは、新しい空間で過ごすメンバーに「コネクト」というコンセプトをより深く感じて交流する気持ちを高めてもらうために壁面にメンバーの手形でシンボルを描く企画を提案しました。

イベント出展用のブースデザインやチームメンバーが生み出したノベルティも一貫したコンセプトでさまざまなアイテムを繋ぎ合わせ、マネーフォワードらしい"体験"を生み出す提案になったのではと思います。

おわりに

コーポレートブランドを担う BXデザインチームのメンバーは僕を含め、みんなグラフィックデザインに向き合ってきた方ばかり。
そこから"体験"を造る意識でどんどん活躍の幅を広げています。

もちろんグラフィックデザインを入り口に、会社の中でデザインの可能性の広がりを追求できているのはBXデザインという名前のチームで、会社からブランド体験を生み出す活躍を期待をしてもらえているからこそ。

そして今月からCI(Corporate Identity)推進室という、企業文化、スポンサーシップ、ブランド体験を担うチームが一体化した新たな体制がスタート🙌🏻
マネーフォワードらしさを感じてもらえる"体験"を更に追求していきます!



最後まで読んでいただきとても嬉しいです。ありがとうございます!
マネーフォワードに少しでも興味を持っていただけた方がいれば、ぜひ下記のリンクからお気軽にご連絡ください!

マネーフォワードのデザイナーの様子はこちらのサイトでもご覧いただけます!

19日目は11月に入社し早速アドカレにも参加してくれたあすきゃんさんです!
明日もお楽しみに🙌


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