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マネーフォワードらしさを研ぎ澄ませる、Corporate Identityの部署を立ち上げます

12月1日に「Corporate Identity推進室」という部署を立ち上げました!
この3年間は人事として社内にMVVCを浸透させていくことに注力していましたが、今後はあらためて「強いブランドをつくる」ことに向き合い、マネーフォワードらしさをより研ぎ澄ませていきたいと思っています。

これまでのMVVC浸透のあゆみ

2016年にMVVC(Mission / Vision / Values / Culture)を策定してから7年。
全社でこの浸透に取り組み、あらゆる施策を行ってきました。

私自身もMVVCの策定・浸透を推進する役割を担い、その過程で、2020年にHRとCultureを融合させたPeople Forwardという部署の立ち上げに関わりました。拡大し続ける組織や、グローバル化による多様性の広がり、そしてコロナ禍によるリモートワークなど働き方の変化など、当時は社内外で大きな変化がありました。それまではプロジェクトベースでMVVCの浸透を行っていましたが、このままの体制ではカルチャーが希薄化していってしまうのではないかという課題を感じたのが立ち上げの背景です。

人事は、入り口となる採用に始まり、制度設計や評価や研修などを通じて従業員体験をつくります。この施策をMVVCにしっかり紐付けた体験にすることで、より効果的にカルチャーを感じてもらうことができるだろうと考えていました。

時は流れて3年間が経過し、People Forwardの組織も大きくなり、みんなが日々「マネーフォワードらしい従業員体験」を考えています。カルチャーは一定程度浸透できたらゴールというものではなく、今後も全力でやり続けていく必要がありますが、People Forwardの中にカルチャー浸透マインドがしっかり育まれたいま、次の課題を見つけて取り組んでいくべきじゃないかと感じるようになりました。

会社が新たなフェーズに入り、これから必要になるものとは

2020年、コロナウイルスにより緊急事態宣言が発令され、私たちは出社もままならない状況になりました。そんな日本中が不安に包まれた中で、「ミッションに沿って自分たちが出来ることをしよう」と社内がひとつになって、コロナウイルス情報まとめサイトの構築など有志のプロジェクトが生まれました。この時の社内の熱量の高さに驚かされたのですが、なぜあれほどに社内の温度感が高まったのか振り返ってみると、会社が掲げているミッションと実態が一致し、それが世の中をもっと前へ進めることに繋がっていたからではないかと思っています。

コロナによる生活スタイルの変化が、個人の働き方や生き方を見つめ直すきっかけとなり、「自社で働く意味」を見失って帰属意識が薄れてしまったり、組織の一体感が失われてしまったり。他社の方とお話する中で、そんな課題をたくさん耳にしました。もちろんマネーフォワードにも課題がたくさんありますが、コロナ禍で会社がバラバラにならなかったのは、ミッションに共感しているメンバーが多く、この会社で働く意味を見失わずにいられたからではないでしょうか。

一方で、従業員数が2000名を超えて、会社としてはまた新しいフェーズに入っていき、これまでとは異なる課題が次々と生まれてきています。

例えば、組織も事業も拡大し続ける中では、知らない仲間が増え、情報が溢れ、どうしても自分の所属する事業やチームに興味が閉じていってしまいます。目の前の業務と会社が掲げるミッションが遠く感じるようになり、会社全体がどこに向かっているのか、人生や世の中をどのように前に進めているのかがどんどん見えづらくなっていきます。
社員や事業が少なかった頃は、自然と感じることができましたが、今は自分でアンテナを立てて情報を取りにいかないと、全体像を把握することも難しくなってきています。

その中で、あらためて会社のミッションが組織や個人の内発的動機にしっかり繋がっていることが、これからの数年間では重要になると考えています。

「マネーフォワードは世の中にとってどのような存在意義があり、どんなチャレンジをしているのか。それは自分たちのサービスや事業とどう繋がっていて、自分はどう貢献できているのか。」

これを働くメンバーが受け取ることができて、マネーフォワードで働く意義を日々感じながら、ミッションに向かってチャレンジできる。この状態をつくりだすためには、(カルチャー浸透に何年もかかっているのと同様に)数年かけて取り組んでいく必要があります。そしてこれが実現できたら、さらに熱量が高まり、強くて魅力的な組織になっていくだろうと考えています。

社会からの期待と信頼を醸成していくために

少し世の中の動きにも触れておきたいのですが、世の中は「株主資本主義」から「ステークホルダー資本主義」へと移り変わってきています。これは、企業は株主の利益追求という従来の「株主資本主義」から脱却し、「利益の最大化」と「ステークホルダーへの価値提供」の両方を追求するという考え方です。企業が従業員や、取引先、ユーザー、地域社会といったあらゆるステークホルダーの利益に配慮することが求められており、金銭的利益だけではなく、お金で測れない価値も期待されるように変化してきています。
このような背景から、私たちの姿勢を社内に浸透させていくだけではなく、社会に向けても示していく必要があります。

今回、私たちはCorporate Identity推進室という組織名を名乗ることにしました。マネーフォワードらしさ(Corporate Identity)を確立させ、MVVCに沿った一貫した世界観を示し、社会からの期待と信頼を醸成していきたいという想いです。

これまでも、MVVCを浸透させることで社員ひとりひとりの行動に一貫性が生まれ、それがあらゆる接点で外部に伝わることで、ブランドが醸成されていくと考えていました。これからもやるべきことは大きく変わることはありませんが、「組織のデザイン」から「会社のデザイン」に対象がより広がるようなイメージだと思っています。

Corporate Identity推進室は、3つのグループで構成されています。

  • Culture Experience Group

  • Brand Experience Group

  • Sports Strategy Group

3グループは元々協働することが多く「自分たちらしい価値観や行動を、一貫した体験や世界観で、どう届けることができるか」という観点で様々なプロジェクトに関わってきました。それぞれ得意領域は異なりますが、お互いの領域を行き来しながらよりシームレスに取り組んでいきます。

最後に

入社してからこれまで10年近く働いてきた中で、ピンチの際のふるまいや、迷ったときの意思決定など、重要なシーンで「自分たちらしいかどうか」が会社としてとても大事にされてきたと感じています。

そして、自分たちらしさが軸になっていると感じられるたびに、私の中で会社への誇りが育まれていきました。これは企業としてのあり方の話ですが、自分がこうありたいと思う生き方にも重なっています。合理的じゃない時もあるかもしれないし、その意思決定が短期的な成果を生まないこともあるかもしれない。でも、理屈を超えた企業と個人の結びつきを生むものであり、これは自分がマネーフォワードで働き続けたい大きな理由になっています。

自分たちらしさとは、会社としての信念でもあります。
「ユーザーにとっての本質的な価値を提供したい」
「共創価値を生み出して世の中を前に進めたい」
「それらをオープンで誠実なふるまいによって実現したい」etc…
これからもこのような信念を貫ける会社でありたいし、そのためには「自分たちが目指すもの」と「自分たちらしさ」が働くメンバーにとって誇りに思えるものであり、みんなに「自分たちらしさを貫きたい」と思ってもらい続ける必要があります。

そして、私たちがこういう信念で価値提供する会社なんだということをもっと多くの人に知っていただき、共感してくださった方々と同じゴールを描いて、共に世の中を前に進めていくことができたら素敵だなと思っています!


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