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高潔

ドブ川で浮かぶ川魚たち、思念を結晶化させて、作った船でドブ川を下り、ニーチェが狂った大通りや、うごめく結末を結びつける蛇たちや、たちまちに現れる義務感に苛まれて行くだけの恋路、数多の苦しみに引き戻された夏の不安定さや、差額を支払うためだけに、絶えず加速して行く疑念や、捻出され続けるだけの答えや対価の饐えた香りや、利害関係や、完全性などを謳う学者たちや、大義を掲げては、偏りばかりを示す思想や、壮年を掻き乱す思い出を模写し続ける画家や、君との別れの間に生まれた懸隔や、この、宇宙空間を彷徨うだけの、孤独な星たる私たちの症状や、儀式のために磔にされた女の子の定めや、最たる意味を放棄してまで、愛し尽くそうと決めた途端に崩壊するのが、愛であるし、あらゆる後悔を含めたメタファーによる雨が降り、臨床試験の中で加工された品位のようなものが、物語を模倣しては、あたかも、そこで生きているかのように結ぶ過程や、締結して行くほどに生まれるジレンマや、行き過ぎるほどに生まれる誤りや、誰と居たって、孤独が蝕むだけだからと、愛する事すら諦めてしまい、このまま、一人のが良いと決意して、孤立しても尚、この哲学と思想のダイナミズムにより、昇華し続ける現在に響き渡る答えのようなものに拘束されずに、肯定し続ける事だけが、ここでの、苦しみから逃げ出せるのであり、逃げる事すら恥じたり、恐れたりするように仕向けた奴らに支配されずに、もう逃げてしまえば良いし、もう全部放っておいて、怯懦を打ち砕くために研鑽して来たのだと、この、生きているかも曖昧な世界の中で、確かなものすら枷に変わるだけだし、虐げられても尚、この横暴さばかりが鼻につく世界などと、名付けられたものから解放されるために、貫き生きる事だけが、生きるというものからの超越に至る。

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