永遠

掃き溜めで眠る恋人たち、讃美歌が鼓膜に絡みつき、離れない音と音の間から現れた気配のようなものに、背景が汚されているの、と、泣いている少女の末路、短絡的な同化や同期により、捩れて行く空間、たよりない信号を越えて、厭世観などに騙されたいために、惰性で生まれた結末を突き破り、ルサンチマンが謳う原理や、健気な権利に牽引されて行く原子や、回転する星の後を追い、センチメンタルな旅に出た、幼気な君たちの湿度、潰された虫たちの悲しみや、悔悟に攻め入る生命的な制限や、あらゆる素因にかさばる理由や、流動的な思念や、捻出され続ける差異、つつがない旅路に寄り添う平行線や、迎合されるだけの答え、機械的な快適さや、ささやかな生活に、押し寄せる悲しみのようなもの、模倣するだけの奴らが作り上げた、現実こそが、幻想なのであるし、あらゆる理屈は、理由なんかを持ち出し、退屈な意味をひけらかし、真理なんかを謳ったり、弱ったところに、神なんかを用いて、金銭を奪ったり、凝り固まったり、他人に責任を押し付けたり、横暴に迫る問答やに混同するものが、靄に変わり、全てを、見えにくくさせ、今に回線を混濁させ、ネットワークを混乱させ、物事の根幹を腐らせ、空虚感に苦しむ君たちのメタファーや、明晰な判断も出来ずに、定めもなく、散らばって行った残留思念や、熱量や、寝息に絡まる夢や、ゲノムをよじ登るウイルスや、蓄積する可能性や、ネガティブな天使や、配合された、新たな物質や、分断された人々の憎しみのようなものや、物悲しそうに膨らむ予感や余韻。