みー

50代自営業シンママ コーヒータイムと寝る前の読書が至福の時

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最近の記事

老父にいらだつ

 もうすぐ88歳になる父に苛立つ。    子どもの頃はかなり嫌いだったが、私の子どもを可愛がって世話してくれ、雪どけしたかに思えた。  でも子どもが思春期以降になると、おじいちゃんを冷ややかに見るようになり、会うのを嫌がる子も出てきた。  何度頼んでも運転免許を返納するどころか、健康で頭も目もいいと自慢する。  確かに同年代と比べて元気で健康ではある。でもその頑固で老いを認めないところが最大の老害だということに気づかない。  愛情深く育ててくれ、高い教育費を出してくれたこ

    • キムタクが嫌いだった

       私は20代からキムタクが大嫌いだった。    50代の今、むしろ好きなんじゃないかと気づいた。  20代の彼はキラキラしていて怖いもの知らずに見えた。世界中の人が自分のことを好きと考えてるんじゃないかと。  好きな人ランキングも嫌いな人ランキングもいつもトップクラス。どんな役をさせてもキムタクでしかないとか、私生活がどうとか、マスコミも世間も粗探しに余念がない。  でもやっぱり彼はすごい。あの特別なオーラは誰も真似できない。50になってもずっとカッコよさは更新され続け、

      • 前にしか進めん

        大腸ESD手術2日後。 2週間後に出る組織検査の結果しだいで、追加の外科手術が必要と言われた。可能性は半々と。半々は怖い。 ジェットコースターが前に前に進んで、怖いよ怖いよ!と思うのに突っ込んでいくのと似てる、人生は。いや、こんな風に感じたのは初めて。 両祖父母が90代まで生き、両親も健康な80代なので、自分もそうなると思い込んでいた。 でも人生にはこの病気も全てパックで含まれている。これは欲しいけどこれは要らんと選べない。 前向きにとか、前を向こうとかじゃなく、人生

        • 好かれるは蜜の味

           自分が好かれているのを確かめるためだけに、どれほどの時間を費やしてきたか。  どうすれば自信を持てるか分からないなかで、一緒にすごすだけでいい気分になれる人が時々いた。   ある人は私にいつも自分の理想像を押し付けてきた。DV夫の悩みを話すと、もっと夫を立てるべきと私を責めてくる。「そんなに押し付けるなら、私でなくその理想通りの人を好きになればいいのに」といつも思っていた。  ある人はア◯ウェイを勧めてきた。頑なに断ってるのに何年もかけて勧めてきた。  がんになったと話

        老父にいらだつ

          意外と悪くなかった

          あることに気づいたので続けて書いておく。 前の記事で書いた待ち合わせすっぽかし。 私は相手に怒ったり悪く思ったりする気持ちが一切ない、ことに気づいた。 旅行先から料理の写真を送ってくれたり、仕事もあと2日、頑張りましょう!とLINEくれたり。心が通じ合うように感じていたから。 オープンまでの30分ずっとLINEをチェックし、お店に入ってからもチェック。もしかして何かあったのかと三分の一は思った。 初め二人席に座っていたが店員さんに言ってカウンターに移った時もまだ来るか

          意外と悪くなかった

          悲しく情けない話

           昨日かなり悲しく情けない出来事があった。  がん発覚後は中断していたマッチングアプリを、完全復活した証に(笑)再開した。  相手は年下の40代半ば。初めに写真を送ってくれたし、福祉関係の仕事をしていて言葉選びもかなり丁寧だった。  ランチすることになり、2人でカウントダウンしてワクワクしていた。食の好みが合い美味しそうなお店だった。当日も直前までLINEし合って盛り上がっていた。  なのに、その人は現れなかった。オープン前に待ち合わせたので行列に並んで待ったが、私は一

          悲しく情けない話

          こっち側とあっち側

          結婚してる側と未婚・離婚してる側 子どもが登校してる側と不登校の側 相談される側と相談する側 健康な側と病気の側 今まで色んな川を越えてきた。 弟が治療でお世話になったので、毎月献血をしている。先週献血の途中で中止になった。 事前問診で病気の治療中というところにチェックしなかったせい。全くの無意識だった。 看護師さんとの会話で入院の話が出て中止に。 「5年後に来てください」と言われた。 がん患者だということをまだ認めてなかった。 こっち側にいることの優越感があった

          こっち側とあっち側

          スイカを呑み込む

          この半年、スイカを丸ごと呑み込むような経験をいくつかした。 そんなの無理!できるはずないし!と思うのに、苦しみもがきながら結局乗り越えるような。 先日診察や各種検査を受け、来月下旬の入院予定が決まった。 その夜は留守中の子どもや仕事をどうするか、考えが暴走して一睡もできなかった。 入院延長もあるので仕事は長めに休むことにし、家のことはやることと名前を書いた予定表を作った。子どもたちに見せて調整し、実現可能な予定表が完成した。 すると今朝は久しぶりに8時間も眠れた。

          スイカを呑み込む

          愛おしさを伝える

          病気になったと言っても、真っ白なキャンバスに絵を描き始める訳ではない。4人の子それぞれに問題を抱えている。 長女に、三女のことを一番に考えてと言われた。三女は運動部なのに痩せないことに悩み苦しみ、過激なダイエットをしている。一カ月で5キロは痩せた。昨日は食事を前にして吐いてしまった。 三女に入院中の生協を心配されたよと長女に言うと、お母さんも普段から彼女にそういう対応してたと言われた。 こんなに努力してるのに痩せないと泣く三女に、高校生になったら痩せやすくなるからもう少

          愛おしさを伝える

          みんなと走ることにした

          先日仕事中にふと思った。 両親に言わないとダメだ。 その夜早速伝えると、拍子抜けするくらい冷静だった。「私らもこないだポリープ切ってきたとこや」 違うんやけどな…でも、母、泣き崩れるという予想は外れた。お陰で悩みの3分の1がなくなった。弾みがついて受験生の長男以外娘3人に伝えた。 長女「黙ってるなんてありえない。ないがしろにされた気がする。大学生は時間が何とでもなるから大丈夫」 次女「私らちゃんとするし、自分のことだけ考えて」 抱きしめてくれた 三女「(入院中)生協の注

          みんなと走ることにした

          『私の大腸さん』最初の日

          先週の大腸内視鏡検査で2センチ以上のポリープが見つかった。 みんなが嫌がるこの検査、新しもの好きの私は朝からワクワクしていた。 下剤も看護師さんの言う通り冷やすとそれほど不味くなかった。 説明書通り透明の便にならなくて、一時間前に行って水を大量に飲み、便を出しては見てもらうの繰り返し。いくら仕事とはいえ申し訳なさすぎる。 お尻からカメラを入れ、グリングリン動かされる。ちょっと気持ち悪いけどまだセーフ。終点まで行くと引き返しながらポリープを切っていく。 画像を見ながら、

          『私の大腸さん』最初の日

          写真

          写真がきらい 私の知ってる美しさを 切りとってくれないから