マインドが先か スキルが先か
リーダー育成を考えたときに、
リーダーとしての「マインド」を醸成するのが先か
リーダーとして通用する「スキル」を身に付けるのが先か
は議論が分かれるかと思います。
私は「マインドが先派」でしたが、最近は「スキルから攻める」のもアリかも…と思うようになってきました。
「マインド醸成」から始める場合
上位視点を持つ…と言葉にすると簡単ですが、実際にはその立場になってみないと適切な判断軸は身に付かないものです。
ただ、王道は「マインド」が先だと思います。
視座が現場感だけだと、そもそも昇格試験に受からず、リーダーとしての立場を得られないことがあるからです。
また、上位視点に近づくことで自身に足りない「スキル」が自己課題として認識できるので、ゴールまでの逆算は「マインド」が先の方が身に付きやすいと思います。
「スキル取得」から始める場合
次期リーダーにするために、役割を与えて上席者の仕事を一部任せてみる…といった場面を考えると「スキル」を先行させるのも、悪くないと思い始めてきています。
「マインド」が先の場合、スキルが追い付いていかないと
・ 頭でっかちで、意識だけ高くなってしまう可能性がある。
・ 必要な実務が不十分な期間が出きてしまう。
・ 関係性ができていないと、チームメンバーとぎくしゃくする
可能性がある。
といった弊害が出ることがあります。
上位者に必要なスキルを分解して、順次身に付けていってもらうので、上位者がやっている業務の一部を切り出して実践してもらう…といった機会創出がしやすいといったメリットも考えられます。
立場が人をつくる
「立場が人をつくる」という言葉が示すように、昇格したり、一部役割を与えて上位者と同じ立ち位置にすれば、自然と視座は上がっていきます。
その際に、必要な「スキル」が身に付いた状態であれば、リーダーとしてのスタートダッシュが速くなります。
「できる」から自信に繋がり、「自信」がマインドを醸成していくのです。
どちらを優先させるかは、相手の状態次第
現場でめちゃめちゃ仕事ができるメンバーに対して、他部署と調整する力を身に付けて欲しい場合は、実際に調整するための「スキル」よりも、全体最適思考のベースとなる「マインド」が優先されます。
視座が高いがゆえにメンバーに対してきつめに当たってしまうメンバーに対して、相手が納得して行動してもらうためのコミュニケーション力を付けて欲しい場合は、伝え方の「スキル」といった形から入るのもアリです。
両方を同時に伸ばせれば言うことなし!なのですが、そんな天才気質な人はなかなかいません。
(逆に、そういう人は手を差し伸べなくても自力で上がってきます。)
どちらかに比重を置いて伸ばしていくことになるのですが、その際は
「上位者視点は身についてきているので
次は、伝え方を意識していってみよう」
「現場でのメンバー掌握はできているので、
次は、会社方針から落とし込んだチームの方針を自分で考えてみよう」
といった形で、今できていること(マインドorスキル)と次に挑戦すること(マインドorスキル)をきちんと伝えてあげると良いです。
リーダーが育つと、チームとしての能力が飛躍的に向上します。
個人的に好きな分野であり、チーム育成の醍醐味だと思っています。
いただいたサポートは、より良い記事を書くためのインプットに使わせていただきます。