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生きるっちゅうのは、ホンマにしんどうて、オモロイな

NHKの朝のテレビ小説「おちょやん」。今日の最終回の中でのヒロインのセリフ。しみじみと感じ入った。

「生きるっちゅうのは、ホンマにしんどうて、オモロイな」

生きていると、本当にいろんなことがある。いくら、理想とする未来を描いても、実現に向かって進むプロセスでは思ったとおりにコトが運ぶことなんてほぼないのではないか。

それでも、私たちは自分がどうありたいのか・意図を思い描き、それに向かって行動していくことが大切だ。進むべき方向が定まっていなくては、歩き出すことすら出来ない。

だからといって、毎日同じことをしているのでない限り、プロセスが精緻に描けていることは滅多にない。もちろん、想像はする。仮説は立てる。でも思いがけないことが起こるのが世の中だ。

私の事業も、昨年の新型コロナウイルス感染拡大以降大きく変化する必要があった。今も、事業再構築のまっただ中だ。

朝ドラの制作も当初計画どおりには進まなくて、制作の現場もいろいろと大変だったと思う。「おちょやん」も、放送開始自体が遅れ、最終回も5月の半ばという中途半端な時期となった。主演の杉咲花さんも、他の関係者の方々も、心の中でどんな揺れ動きがあっただろうと思う。

おちょやんは壮絶な人生だった。何度も何度も死ぬほど大変なことがあったけど、それでも乗り越えて生き抜いた。「生きるっちゅうのは、ホンマにしんどうて、オモロイな」というのは、心の底からの実感だったんだと思う。

おちょやんほどではないけど、自分をふり返ってもいろいろあった。これからもあるだろうな、と思う。大切な友人にも、今も試練の中を懸命に生きている人もいる。

生きていれば、ホンマにしんどいことが沢山あるなぁ、と、試練と出会うたびに思う。試練を乗り越えた時には、あぁ、これで、また一つ成長できたな、と思えたり、でも、次には更に大きな試練に出会う。若い頃に比べて良くなったことは、巨大な試練に出くわしても、どこかで楽しめる自分がいることだ。目の前が真っ暗になるようなコトが起きて、自分の感情としては、絶望したり悲壮な気持ちになったり、「どうして私にこんなことが?」と怒りを感じたりする一方で、そんな自分を観察している自分もいる。自分の感情の動きを観察しながら、この先の感情がどう変わっていくか想像している自分がいたり、「これを乗り越えたら更に成長できるぜ。」とワクワク楽しんでいる自分もいたりする。どうやって乗り越えられるのかなんて全く見えてすらいないのに。

「生きるっちゅうのは、ホンマにしんどうて、オモロイな」

タイトル入れたらこの言葉を書くのは4回目だけど、本当にしみじみそう思った。試練の最中を進み続けている友人と自分と、未来に更なる試練と向き合うことがあるだろう自分と人々とも、この言葉をかみしめ合いたい。


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