自分を受け入れることの大切さ

人生を素晴らしいものにしようとするのなら、自尊心を高めなければならないとあります。

自分がかけがえのない存在で、無限の可能性を持った唯一無二の存在だということをいつも自分に言い聞かせる必要があるとされているのです。

言っていることはなんとなくわかるけど、いざ実行しようとしても簡単なことではないことに気付きます。

僕自身もよくつまづいて、自分に価値がどうしてもあるとは思えずにいました。人間関係で上手くいかなくて悩み苦しんでいたから。

自分をどんなに素晴らしものだと思おうとしても、人に怒りをおぼえたり、イライラしてしまったりしてしまうと、自分を素晴らしいなんて、どうしても思うことができませんでした。

人間関係の悩みの原因は

僕の子供の頃の話になるが、小学校低学年までは、活発な子供だったと自分では思っています。

当時は友達も多くとても社交的だった。自分でもそう評価できるくらい明るく元気な子供だった。ただ、ちょっと、お調子者の性格もあって、両親からはいつも怒られていた。

子供ながらに楽しかったことを母親に話そうとして、「今日は○○君と、隣町の△△公園で遊んできて楽しかったよ。」と、言うと、母は、「○○君は真面目じゃないから遊ぶのはやめなさい。△△公園なんてわざわざ行く必要ありません。近くの公園で遊びなさい。」と全て否定してくる母親でした。

そして、決まって優秀な弟を引き合いに出し手は僕をさらに否定してくるのでした。次第に僕はその日の出来事や自分の気持ちや意見を言うのを辞めてしまい、大人しく、暗い性格に変わったのでした。

更に、大人になって、料理の道に進んだときも、下の者が上司やシェフに意見を言うことはあってはならないことでした。

少しでも、その待遇がおかしいとか言うものなら、暴力という制裁を受け、いじめられることもありました。僕ではここでも自分の気持ちや意見をいうことはいけないことだと学びました。

そして、月日が経ち僕にも後輩ができました。これまでたくさんの後輩と出会うことが出来た中で、てきぱきした後輩で明るく、何でもはっきりと意見が言える後輩がいましたで。

その後輩に、僕は何故だか、いつもイライラし、普通に意見を言ってくることに怒りを覚えてしまったのです。

その後輩との関係は最悪でした。向こうもかなり僕のことを嫌っていたと思います。

長々と書いてしまいましたが、何を伝えたいのかというと、冷製に考えてみてください。明るくてきぱきすることは素晴らしいことだと思いませんか。何でも意見の言える後輩は素晴らしいと感じませんか？

僕がどうしてそんな素晴らしい後輩にイライラしたり怒りを覚えるのかというと、僕自身がその性格がダメだと受け入れることが出来なかったからなのです。

僕自身に大きな問題があったのです。

それは先ほど述べた、両親や初めての就職先で否定されたのが大元なのですが、僕とその後輩との関係に問題があったのは、僕と僕自身の関係の苦しみによるものからなのです。

僕自身がはっきり自分の意見を言える自分をいけないことだと否定し拒んでしまっていたから、はっきり意見のいえる後輩を否定し拒んでしまったのです。

このように僕自身の例を挙げましたが、人間関係の多くのトラブルの原因となってくるのが、自分と自分の関係の問題なのです。

自分を受け入れていない部分が、他人に対しても許せない部分になってしまうのです。

つまり、自分をどれだけ受け入れられるかによって、他人も受け入れられるようになり、他人との関係も非常に良いものになっていくのです。

自分を認めずらい社会の中で

ここで最初に話は戻りますが、自尊心を高めることが人生を素晴らしいものにしていくことだと言われている。

それなのに例えどんなに健全な自尊心を育てたとしても社会の中に入ると、自尊心を守るのが難しい場所になってしまっている。

会社は履歴書で判断し、入社すれば消耗品のように扱われる。テレビやニュースはネガティブなものばかり、SNSでは比較と誹謗中傷の嵐。

その中で、自分の価値をどんなに必死になって探しても見つかりにくいものだし、ありのままの自分を尊重しようとしても、胡散臭く感じてしまう。

だから、その中で僕らがしていくべきことは、自分を許し受け入れること。

これから、生きていく中で自分を許すことがひとつ増えれば、社会をひとつ受け入れることに繋がっていく。

そうして、自分を受け入れて行くことで社会の中で自分の居場所が見えてくることになり、自分に価値を見いだし、社会を尊重できるようになるのです。

これは、道は違えどたどり着く結果は、自尊心を高めることに繋がっているのです。

今日は難しい話になってしまいましたが、とても人生にとって核心の部分のお話しをしました。

瀬戸内寂聴さんは、生きることは許すことだと仰っていました。自分を許し受け入れることが人生の土台作りになると思っています。

大事ですのでもう一度まとめると、自分を許し自分を受け入れることが大切で、それが出来ると人間関係や社会に対しての価値が良好になり、そのことによって、ありのままの自分を尊重できるようになり、自分らしく豊かな人生になっていくということです。

最期まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー